DO THE BLUES 45s ! (THINK! RECORDS)
2017 / 08 / 24 ( Thu )
DO THE BLUES 45s ! (THINK! RECORDS)
01 do the blues 45s 1
02 do the blues 45s 2
ブルースもシングル盤を聴かなきゃお話にならない。そんな思いに応えてくれるようなコンピレーションが発売されました。ジョージ・ハーモニカ・スミス、フェントン・ロビンソン、チャンピオン・ジャック・デュプリー、マイティ・ジョー・ヤングなんてなじみの顔も見えますが、おおかたは名前だけじゃピンとこない方々。どこからか、こんな連中をあつめてきたのが、楽ソウルのブルース・レココンでもお世話になっている disk union の秋元伸哉さん。温厚なお顔をしてらっしゃいますが、けっこう硬派、私が最も頼りにしているブルース番長であります。収録曲については、秋元さんが一つ一つコメントされているので、私の感想は不要でしょう、モダンなものからダウン・ホームなものまで、60 年代のものがほとんど、50 年代のものが少し、半数がインスト、女がいないが、色気はたっぷり。マイ・ベスト・スリーだけ挙げておくと、① Trap Meat / George Smith、⑨ Leaving Blues / James Walton and his Blues Kings、⑭ Encourage My Baby / Ace Holder、初めて聴いた ⑨ は渋凄、これはシングル盤ほしいですね。
お勧めの CD コンピの聴き方、1 曲 1 曲区切って聴くこと、シングル盤をターン・テーブルに 1 枚 1 枚のせて聴く感覚です。私は、番長のライナーを読みながらです。インフォメーションだけでなく、シングル盤の魅力や楽しみ、曲の聴きどころについても教えてくれますよ。余計なお世話ですが、ソウル・ファンにももっとブルースを聴いてもらいたい、好きになるのに理屈や常道はないので、大物でもベーシックでもないけど、このコンピはお薦めです。もしかしたら、とびっきりの出会いがあるかもしれません。
THINK! RECORDS 様、秋元番長ファンなので、第 2 弾も期待しております、よろしくお願いします。

03 fention robinson freeze
04 flash terry southbay
05 freddy young friendly five 1
06 mighty joe young voo doo dust
07 johnny jenkins pinetop
08 ace holder lulu
03:38:38 | もっと楽ソウル | コメント(0) | page top↑
WINFIELD PARKER (OMNIVORE) / TINMINE SOUL SUPPLY (NUMBERO)
2016 / 06 / 30 ( Thu )
WINFIELD PARKER / MR. CREAN : WINFIELD PARKER AT RU-JAC (OMNIVORE 173)
01 winfield parker ru jac cd 1
02 winfield parker ru jac cd 2
これはもう皆さん買ってお聴きになっているはず、楽 SOUL (95、96p) でもかなり力を入れて紹介したシンガーなので、その補足を中心に簡単にコメントしておきます。
まずはディスコグラフィー、頭の数字は本 CD の曲順。
① My Love For You / ② One Of These Mornings (Ru-Jac 07) 1964
③ When I'm Alone / ④ Rockin' In The Barnyard (Ru-Jac 45007) 1965
⑤ I Love You Just The Same / ⑥ My Love (Ru-Jac 0017) 1966
⑦ Go Away Playgirl / ⑧ Wandering (Ru-Jac 0019) 1966
⑨ Sweet Little Girl / ⑩ What Do You Say ? (Ru-Jac 0020, Atco 6474) 1967
⑪ She's So Pretty / ⑫ Oh My Love (Ru-Jac 0022) 1967
⑭ A Fallen Star / ⑬ I Love You Just The Same (Ru-Jac 0024) 1968
⑰ Funkey Party / ⑫ Oh My Love (Ru-Jac 200) 1968
⑮ Mr. Clean Part 1 / ⑯ Mr. Clean Part 2 (Ru-Jac 101) 1968
発表年が CD の記載と違います。他の資料及びライナーの内容も参考にしており、ご了解ください。
ウィンフィールド・パーカーは 1942 年ボルチモアの生まれ、最初はサックス奏者として活動、地元の Rufus Mitchell に認められ、彼のレーベル Ru-Jac からソロ・シンガーとしてデビュー、同レーベルに 9 枚のシングルを残している。本アルバムではほぼ発表順に全曲収録、さらに未発表曲 1 曲、別テイク、ステレオ・バージョン、デモ録音等で 5 曲、計 23 曲が収められている。10 曲目までがボルチモアもしくは NY 近辺での録音。① は Sonny Warner がオリジナル、好きな曲だったようで後年再録音している。⑦⑨⑩ の作曲者は Arthur Conley だ。なんでアトランタのコンレーがと疑問だったが、両親が離婚していて、65 年頃、ボルチモアに住んでいた父を頼って、コンレーがアトランタから都会のボルチモアにやって来たということらしい。コンレー自身も Ru-Jac からシングルを 1 枚リリースしている (Harold Holt and his Band名義)。コンレーは 46 年生まれだから、ウィンフィールドの 4 歳年下、シンガーとしての資質も似かよっている 2 人、その後の歩みを考えると、当時、二人の間にどういう感情があったのか興味深いところである。なお、⑨ は Gene & Eddie (楽SOUL 163p 参照) も歌っている曲だ。
⑪ から ⑭、⑰ の 5 曲はフィラデルフィアの Virtue スタジオで 1967 年 6 月に録音されたもの、⑪ と ⑰ のバック・トラックはほぼ同じ、フィリーならではのファンキーなジャンプ・ナンバーだ。⑭ は楽本で紹介している Jimmy Dotson (40p 参照) が曲を書いている。⑮⑯ は Dickey Williams の曲で、ボルチモアに戻っての録音、この曲には、先に Dickey & Gloria (Diamond 161) でのバージョンもある。
ほぼ全曲が初 CD 化、音が聴きたいばっかりに、シングルをせっせと集めてきた私にとっては感慨もひとしおの CD アルバム、OMNIVORE は Carl Hall に続いて良い仕事をしてくれました。
いつもながら、蛇足を少し。
03 winfield parker wondering
Winfield Parker / Wondering (Ru-Jac 0019) 1966
楽本では、「バラードよりもリズム・ナンバーやアップの曲に見るべきものが多い」なんて、分かったような顔をして浅はかなことを書いてしまった、反省。後年、再録されているが、Wand 盤には無い素朴さがありますね。じっくりと噛みしめるようなボーカルに涙です。
04 winfield parker i love you just blue
05 winfield parker i love you just yellow
Winfield Parker / I Love You Just The Same (Ru-Jac 0017) 1966
Winfield Parker / I Love You Just The Same (Ru-Jac 0024) 1968
先の録音が上の青色レーベル、フィラデルフィアで再録されたのが下の黄色レーベル。青の方は The Shyndells Band とあって、Ru-Jac のハウス・バンドがバックが務めている。オルガンとドラムスが勇ましい。持ってないと良く聴こえてしまうということもあり、楽本ではことさらに青を持ち上げてしまった。曲の完成度ということでは黄色の方かも。でも、荒っぽくてガッツのある青がやっぱり好き。

Ru-Jac 以降のディスコ・グラフィーは次のとおり。
Shake That Thing / Brand New Start (Arctic 151) 1969
COOLER THAN ICE (JAMIE/GUYDEN) の CD ボックスで聴けます。
I'm Wondering / Will There Ever Be Another Love For Me (Wand 11218) 1970
A 面傑作ディープ・バラードは When A Man Cries (楽本 210p) に収録。
S. O. S. (Stop Her On Sight) / I'm On My Way (Spring 116) 1971
A 面 The Spring Story、B面 The Soul Of Spring Vol.2 (楽本 360p) に収録。
Starvin' / 28 Ways (Spring 126) 1972
B 面 The Soul Of Spring (楽本 359p) に収録。
Trust Me / Baby, Don't Get Hooked On Me (GSF 6883) 1972
A 面 Rare Soul Heaven (Outta Sight 020) に収録。
My Love For You / I Wanna Be With You (P & L 62142) 1979

06 winfield parker arctic 2
Winfield Parker / Shake That Thing (Arctic 151) 1969
Jimmy Bishop の制作、この曲のバック・トラックをそのまま使って、Honey & The Bees が Baby Do That Thing (Arctic 158) を録音している。
07 winfield parker wand 1
Winfield Parker / I'm Wondering (Wand 11218) 1970
以前も書いたけど、これもジミー・ビショップがらみ。良く見てください、Penguin Production とあるでしょ。

TINMINE SOUL SUPPLY (NUMBERO 005)
08 tinmine soul supply 1
09 tinmine soul supply 2
昨年出たコンピレーション、すぐに店頭から消えてしまっていたが、再入荷されているよう。これもう、あなた、シングル・コレクターなら唖然茫然。シングル音源に興味があって、テンポの良い曲が好きな方なら、絶対買い逃してはいけないアルバムだ。NUMBERO は NUMERO の関連レーベル、他の CD で聴けるもの、リプロでシングル・リーリースがあるものもあるが、初の CD イシューとなるものも多い。アルバムには曲名とアーティスト名しか書いていないので、レーベルと番号を載せておきましょう。
01. Lou Ragland / I Travel Alone (Amy 988)
02. Walter & The Admerations / Man Oh Man (La-Cindy no#)
03. James Dockery / My Faith In You Is All Gone (Soul Craft 1 red label)
04. Brown Bombers & Soul Partners / Wait For Me (Amazing 100)
05. The Royal Imperials / This Heart Of Mine (Mellow Town 1015)
06. Majestees / Take Back All Those Things (Mutt 1838)
07. Benny Scott & The Soul Masters / No Other Woman But You (Mellow Town 1012)
08. The Georgettes / Hard Hard (Yodi 1009/10))
09. Brand New Faces / Brand New Faces (Lujuna 10655-7)
10. Two Plus Two I'm Sure (Velgo 003)
11. The Royal Esquires / Ain't Gonna Run (Prix 69001)
12. Rudolf Jacobs / Baby, I Love You (unissued ?)
13. Skip Drake / Wrapped Around Your Finger (Cash 2639)
14. The Headlines / He's Looking For A Love (Luau 5593)
15. Helene Smith / Thrills And Chills (Lloyd 009)
16. The Combinations / While You Were Gone (Solid Rock 001)
17. The Notations / Now I Know (How It Feels) (Cash 3669)
18. Eula Cooper / Let Our Love Grow Higher (Super Sound 7002)
19. Bob & Fred / I'll Be On My Way (Big Mack 823M-6101)
20. Imperial Wonders / Just A Dream (Day-Wood 6901)
ミディアムからアップの曲をあつめたもの、じっくりと聴いていたい曲が多いので、日本国民にとってはノーザン・ソウルという括りは適当ではないだろう。全ての盤がベリ・レアかと言うと、そうでないのも何枚かあるところが、なんだか嬉しい。⑫ Rudolph Jacobs は Harvey Scales & The Seven Sounds のギタリスト、これは未発表曲と思われる。③ の James Dockery は青のロケット・イラスト盤のテイクでは無く、珍しい赤盤バージョン、内容もぐっとコクがある。私の好みで特上は ①⑩⑰⑱、上は ③⑤⑥⑫⑮⑯⑲ あたりかな。全て、クオリティーも伴ったシングル・コレクターに人気のある曲だ。されど、コレクター御用達とありがたがってもつまらない。シングルをあつめていなくても問題無し。たまには、王道ソウルから少し外れた良い曲を良い音で気楽に聴くのも良しです。よって楽ソウル大推薦。
10 lou ragland i travel alone
11 walter the admerations
これはオリジナルじゃありません。NUMEROのシングル・ボックスに入っていたリプロ盤です。
12 majjestees mutt
13 royal esquires
14 helene smith thrills chills
15 combinations solid rock
16 euka cooper super sound
17 imperial wonders just a dream

さらにお薦めの CD アルバムを 2 点
18 william bell this is where i live
William Bell / This Is Where I Live (Stax)
1 年前の来日公演に感激、そんな貴方なら必聴の新譜。レーベルが Stax というのが嬉しいじゃありませんか。メンフィスのあまたの伝説のシンガーの中にあって、この人だけがまだ現役だというのが、ちょっと不思議。最初の The Three Of Me と The House Always Wins にはやられました。暖かみと優しさに、サザン・ソウルっていいなと再確認。最近のものは聴かないという方も、これは騙されたと思ってというやつです。
19 california playboys cd
The California Playboys / Trying To Become A Millionire
(Manufactured MFG-029 / Masgnum Cat MFG001CDJP)
LP 持っているのに、買ってしまった。ジャケットで損してますね、知らない人はソウルのアルバムだとは思わないよ。そこで勝手に応援、グループ・ソウル、否、70 ズ・バンド・ソウルの良盤です。
00:20:16 | もっと楽ソウル | コメント(0) | page top↑
JOE HAYWOOD (PLAY BACK) / DENISE LaSALLE (KENT)
2016 / 05 / 11 ( Wed )

01 joe haywood play back 1
02 joe haywood play back 2
JOE HAYWOOD / WARM & TENDER SOUL (PLAY BACK PBR 8503)
驚きの単独アルバム、Joe Haywood については楽 SOUL 57p で紹介済み、オランダ盤まで買ってしまうほどの私のこだわりシンガー (当ブログ 20121109 参照)、普段着でマイクを握っているお姿のジャケットにも涙です。彼の残した全曲を発表順に完全収録、何でもありのブート・コンピを除けば、楽本で推した Front Page のシングル 2 枚 4 曲は初のCDイシュー。内容については、楽本を参照いただいて、データ的なことを整理しておきましょう。
まずはディスコグラフィー、頭の数字は CD の曲順。
① Warm & Tender Love / ② I Would If I Could (Enjoy 2013, White Cliffs 237) 64, 65
③ When You Look In The Mirror / ④ Talk To Me Baby (Enjoy 2016) 65
⑤ Let's Make It / ⑥ Hand In Hand (White Cliffs 248) 65
⑦ Let’s Walk Together / ② I Would If I Could (Rampage 1001) 66
⑧ I Love You Yes I Do / ⑨ It Takes The Dark To Make You See The Light (Rampage 1002) 66
⑪ Say You Will / ⑩ Sadie Mae (Deesu 313) 67
⑬ I Wanna Love You / ⑫ Cornbread Song (Deesu 316, Kent 490) 67, 68
⑭ I’m Walkin’ / ⑮ Strong Feelin’ (Front Page 1000) 67
⑯ I Cross My Heart / ⑰ In Your Heart You Know I Love You (Front Page 1003) 67
⑱ Ghost Of A Love / ⑲ Debt Of Love (Fury 5052) 68
ニューオリンズの White Cliffs と Deesu から発表された ⑤⑥⑩⑪⑫⑬ は Larry Lucie の製作、他の 13 曲は NY の有名プロデューサー Bobby Robinson のレーベルからのリリース。ラリー・ルシーはボビー・ロビンソンともつながりのある NY のプロデューサー、よって Enjoy や Fury のシングルとサウンド的に大きな相違は無い。NY ディープの仕掛け人としては、ジェリー・ラゴヴォイ、バート・バーンズも有名だが、最もサザン・ソウル色が強いのがボビー・ロビンソンだ。ジョー・ヘイウッドの自作のデビュー曲 ① Warm & Tender Love は Percy Sledge もとりあげたソウル・バラードのクラシック、その曲名もそのままに ③⑥⑦⑪ もテンダーで暖かみのあるサザン・ソウル・マナーの好曲だ。フロント・ページのシングルは少し趣が違ってこみあげ系、⑭⑮⑯ はホーンも派手にバーンと前面に出てくるのでインパクトが強い、個人的には録音場所が気になっている。さらに、これまでリイシューされていなかったブルース・ナンバーやリズム・ナンバーも文句無しの歌いっぷり。ということで、結論、ディープ・ソウル・ファンなら、たぎる派も沁みる派も大満足のサザン・ソウル・アルバム、大推薦であります。PLAY BACK というこれまで馴染みの無かったレーベルからのリリース、ハワード・テイトやアーニ―・ケイド―も出していますね、これからも他がやらないところをやってくれることを大いに期待したいところ。
未発表曲についてもちょっと。次の 2 曲が KENT のコンピに収録されています。
The Last One To Know / Slow ‘N’ Moody Black & Bluesy (Kent CDKEND 003)
楽 SOUL 320p 参照、丁寧な熱唱が沁みて沁みて、リリース・ナンバーに勝るバラード、これは素晴しい。CD の音も抜群に良く、バックの演奏もくっきり際だっている。67 年 10 月、場所はニューオリンズのコジモ・スタジオ、Deesu 316 の 2 曲 ⑫⑬ といっしょに録音されたものだ。
Let Me Whisper In Your Ear / For Connoisseurs Only Vol 2 (Kent CDKEND 251)
楽 SOUL 318p参照、上記と同じセッション、ファンキーでダウンホームなダンス・ナンバーです。
03 joe haywood say you will
Joe Haywood / Say You Will (Deesu 313) 1967
録音はコジモ・スタジオなのかな。説得力十分のボーカルが光るサザン・バラードの名品だ。
04 joe haywood strong feeling
Joe Haywood / Strong Feeling (Front Page 1000) 1967
ディープ指数の高さではやっぱり 「強い気持」、汗臭いので持ち味とはちょっと違いますけど。

遅ればせながら、少し前のリリース CD もコメントしていきます。

05 denise lasalle westbound singles 1
06 denise lasalle westbound singles 2
DENISE LaSALLE / MAKING A GOOD THING BETTER (KENT CDSEWD 152) 2013
これは、ちょっと複雑な心境でありました。というのも、Westbound のシングルを全部集め、個人的に CD アルバムを作成して楽しもうと考えていたから、あともう 1 枚というところだったので、嬉しいような悲しいような。Malaco も MCA も ABC も良いけれど、私にとってのデニス様はやっぱりこの頃。ラジオ広告用の未発表テープ ㉕㉖ は別として、シングルでしか聴けない曲は ⑯⑰⑲㉔ の 4 曲のみで、後は LP 収録曲。LP は 3 枚とも持っているからパスしているそこのあなた、LP は面倒くさくて、最近はご無沙汰なんじゃないですか。カバーものを中心に洩れているアルバム曲も 12 曲あるけど、肝心なものはだいたいここで聴けます。70 年代の女ものソウルの名盤、一家に一枚の定盤と言って良いでしょう。熱心に聴いたということもあってファースト・アルバム収録の最初の 4 曲がとにかく素晴しい。アップ・テンポの ① Hung Up, Strung Out は何故だかやるせなくって、③ Trapped By A Thing Called Love だってぶっきらぼうな癒しに満ちている。バラードなら、そのまんまHIって感じの ⑭ Don’t Nobody Live Hereかな。ミディアムの女王ここにありといった ㉒ Here I Am Again も余裕であります。なお、19 曲目まではメンフィス録音、ウエストバウンドが 20th Century の配給となった 5 千番台のシングル以降は、マッスルショールズでアレンジが施されています。
いったい、彼女の魅力ってどこにあるんでしょう。あまり女っぽくない、もちろん男勝りというのでもない、母性を感じるタイプでもないし。でも、何ともいえない優しさがあるんですよね、昔々、金沢在住の頃に通っていたスナック 「びんご」 のママを思い出すな、美人でもなく色気もないけど、なんだか安心できるというか、カウンターの向こうの女性って感じ。若者にはちょっと、お疲れ気味のお父さん方なら、分かっていただけるかもね。
07 denise lasalle music sheet
08 denise lasalle trapped
Denise LaSalle / Trapped By A Thing Called Love (Westbound 182) 1971
女性シンガーのミディアム 3 大名曲と言えば、Bettye Swann の Make Me Yours (Money 126)、Jackie Moore の Precious, Precious (Atlantic 2681)、そしてこれ。
14:27:07 | もっと楽ソウル | コメント(0) | page top↑
THE OTHER SIDE OF THE TRAX : STAX-VOLT & HARMONY OF THE SOUL (KENT)
2016 / 04 / 22 ( Fri )
最近のヘヴィー・ローテイション CD を 2 点紹介。

01 stax other side of the trax 1
02 stax other side of the trax 2
THE OTHER SIDE OF THE TRAX : STAX-VOLT 45rpm RARITIES 1964-1968 (KENT CDTOP 442)
1968 年、スタックスとアトランティックの契約が解消された際 (ワーナーのアトランティック買収による)、それまでリリースされたレコードの出版権がアトランティックにあったため、以降、スタックスはシングル音源をアルバム化することができず、シングルでしか聴けない音源が多数ある。レーベルでは、ドーナツ盤の山がツイストしているブルーのスタックスと赤い稲妻のヴォルト、番号では Stax 253 (Johnny Taylor) まで、Volt 163 (Otis Redding) まで。レーベルデザインが変わった黄色のスタックスと青のヴォルトについては、KENT が未発表も含め積極的に CD 化してくれているし、オリジナルのアルバムでカバーできているものも多い。反面、68 年以前のシングル音源 CD リイシューについては、かなり不充分な状況だ。尊敬する Rob Bowman 氏のライナー・ノーツがあるので国内盤を買ってしまったが、244 曲収録の COMPLETE STAX-VOLT SINGLES : 1959-1968 (Warner Music Japan) はほぼ A 面のみの不完全版、B 面を省いてしまう神経が全く理解できず、怒りさえ感じる名前倒れの BOX である。
そんな不満な思いをくすぶらせていたので、この KENT のコンピには溜飲が下がった。さすが KENT さん、不遇の B 面サイドに光を当てた好企画、CD 化されていないものという縛りがあるので、どちらかというと地味な曲が並ぶが、どうしてどうして、悪くないどころかかなり良い。ジョニー・テイラー、カーラ・トーマス、ウィリアム・ベル、エディ・フロイドといったスタックスの屋台骨を支えたシンガーはもちろん、シングル 1 枚きりの忘れ去られてしまったシンガーまで収録。ソウル・インストもあるし、様々なタイプの曲がちりばめられ、スタックスの魅力は胸がかきむしられるようなディープなバラードや晴れやかなダンス・ナンバーばかりじゃないのだということを教えてくれる。そして、1964 年というのが重要だ。Booker T. & The M.G.'s に Donald “Duck” Dunn が加わった年、ほとんどの曲でバックを務めているのは、ブッカ―・T、スティーヴ・クロッパー、ドナルド・ダック・ダン、アル・ジャクソン、これにマーキーズ・ホーンズ、ときにはアイザック・ヘイズが加わったものだ。家庭的な雰囲気の中、良き仲間たちが切磋琢磨していた夢のような時代、決して出しゃばらず、暖かく寄り添うようなバッキングがいいじゃありませんか。この CD コンピ、何度も聴いているうちに、一つ一つの曲というよりもスタックスの黄金期のサウンドにじっくり酔わせていただくアルバムという気がしてきた。
収録されているシンガーについて。先にあげた 4 人以外で、楽 SOUL で取り上げているのは ⑤⑬ Barbara Brown (137p)、⑨ Johnny Daye (36p)、⑩ Eddie Jefferson (69p)、⑫ Oscar Mack (83p)、⑯ Gorgeous George (47p) といったところ。スタックスと Goldwax は縁があるようで、エディー・ジェファーソン、⑪ Dorothy Williams、ベテランの ③ Ivory Joe Hunter はゴールドワックスからもシングル・リリースがある。なお、㉓ Linda Lyndell はマイアミ録音で、⑤ の録音はChips Momanのスタジオ。⑮ はアトランティック盤、カーラ・トーマスのソロ・シングルは65年春まではアトランティックからリリースされている。
この企画の第 2 弾にも期待、それ以上に、William Bell、Johnnie Taylor、Eddie Floyd のブルー・スタックスのコンプリート・シングル集を KENT にはお願いしたい。
03 barbara brown stax 158
Barbara & The Browns / Please Be Honest With Me (Stax 158) 1964
Big Party (Wil Mo 101、Stax 150) における Clarence Nelson のイントロのギターも凄いけど、このクロッパーのギターも味わい深くて大好き。CD アルバムのハイ・ライトとなっている曲だ。

04 harmony of the soul kend 445 a
05 harmony of the soul kend 445 b
HARMONY OF THE SOUL : VOCAL GROUPS 1962-1977 (KENTCDKEND 445)
期待感も無くて収録曲も確認せずに買ってきて、聴きはじめたら、あれあれと言う間に引き込まれてしまった。昔良く聴いた懐かしい曲の間にお初の曲が挟まっているというのが、なんだかワクワクと楽しい。以来、会う人には必ず大推薦しているコンピレーション、ハーモニーと入ったタイトルも明確でよろしい。全 24 曲でうち 10 曲が未発表曲 (1 曲は既発)、スローからミディアムの甘く切なく、時にディープなナンバーが続々、これは王道グループ・ソウル・ファンの心を鷲づかみにすること間違い無し。
Mainstream のシングル 3 枚 ③ Special Delivery ⑧ The Dramatic Experience ㉓ The Fabulous Determinations がまず懐かしい、特に I Destroyed Our Love には隙を突かれたって感じで参った、久しぶりにアルバムも聴き直しました。⑦ The Smith Brothers も定番でしょう。私好みということでは ⑫ Brothers Of Soul が入っているところが憎い。⑰ The Stealers は Crash 盤の逆サイド Just Beginning To Love You が有名ノーザンだが、Crying Bitter Tears のイナタさも捨てがたい。Drumhead の ⑱ The Perfections、フリップの Don’t Take Your Love From Me は記憶にあったが、こちらの Since I Lost My Baby はほとんど聴いていなかった、テンプスよりもはるかにローカル、侘しさがぐっとしみます、これ、Jack Ashford のプロデュースなんですね。既に数曲 CD 化されている ① The Pretenders、これまでモダンな Just Be Yourself (Carnival 559) や I Call It Love (Carnival 560) ばかりを持ち上げてしまっていたことを反省、KENT には Lee Williams & The Cymbals とのカップリングでコンプリート・アルバムの企画を持ち込みたいくらい、まことに素敵なグループであります。④ The Determinations はこんなに良かったかな。単独アルバムにも収録されていた ⑩ The Superbsは甘くて爽やか、これはかなりレアかもしれない。⑬ The Imaginations と ⑭ The M-M’s & The Peanuts はオーソドックスなコーラス・バラード、ちょっと箸休め的な感じなれど、気分がすっと落ち着きます。㉒ The Natural Resources Unpolluted は甘党の方ならばっちり、私は Dee Dee のシングルの方が好きかな。② Vernon Green & The Medallions はシングル持って無くて初めて聴く、ノーブルでテンダー、感傷的なメロディー・ラインに涙であります。
未発表曲も全く遜色のないレベル、もう何度も聴いてしまったので、昔から知っている曲のような錯覚すら感じてしまう。⑤ The Windjammers は Boola Boola や Kent、Hep Me にシングルがあるグループ、71 年、ウエスト・コーストの Golden State スタジオ録音、失礼ながら、リリース曲よりもずっと出来は良い。⑥ The Lovers もゴールデン・ステイト録音、ちょっと古くて 66 年の作、インプレッションズ・スタイルの好曲、本コンピ、インプレッションズ・スタイルはこれと ⑰ くらいで意外に少ない。このグループ、Philips にもシングルがあり、65 年、The Emotions 名義で Vardan に、その後、The Pacesetters 名義で Boola Boola、Minit、Fantasy にもシングルを残している。⑨ The Webb People はデトロイトで Dave Hamilton の製作、甘ったるいミディアム、夢のひと時といった儚げさが好き。このグループ、Soul In Harmony (KENT CDKEND 409) にも未発表曲が収録されていて、そちらも素晴しいスウィート・ナンバー、その筋の方はお聴き逃しのないように。⑪ の Choice Of Colors は Ron Henderson のグループにあらず、Money レコードのオーナー Ruth Dolphin の息子のグループ。ソフト・タッチのゆったりミディアム、これまた、お蔵入りとなっていたのが不思議なくらいチャーミングな曲だ。驚いたのが、⑮ The Del-Rios (楽SOUL 174p 参照) だ。突然ルイス・ウィリアムスの歌声がスピーカーから聞こえてきた時は焦りましたね、思わず収録曲名を確認。バックはギターが 2 本かな、ソウルフルで喜びに満ちた歌声、もう申し分無し。でも、これって、The Ovations のゴールドワックスのデビュー曲 (Goldwax 110) ですよね。詳しいことが知りたくてライナー・ノーツを見ると、1962 年の Stax 音源とあるが、ライター・クレジットにはオヴェイションズのメンバーの名前がある。ライナー文を読んでも事情が良く分からない。リオスの他のメンバー、ウィリアム・ベルやノーマン・ウエストがからんでいる 62 年当時の録音とは思えず、もっと後のものという気がするのだが。分からないことはさておき、このデモ録音、ギターの音色も心地よく、コーラスも躍動感があって、ルイス・ウィリアムの歌いっぷりも最高、なので、完成バージョンよりも好きかも。続く ⑯ The Turn Arounds の I Want You To Know も素晴しい、サム・クック・フォロワー大好きディープ・ファンには堪えられないバラードだろう。このグループについては、Lost Without You : The Best Of Kent Ballads (KENT CDKEND 439) の当ブログ 20151214 を参照ください。⑲ Jesse Johnson は Turf と Stiletto にシングルのある西海岸のシンガー、強烈なものはないが、テンダーなバラードで悪くない、73 年に Johnny Otis の元で 2 曲録音したうちの 1 曲、もう 1 曲もMasterpieces Of Modern Soul Vol.4 (KENTCDKEND 437) に収録済み。⑳ The San Francisco TKOs は Fred Hughes (Wand 1182) の甘辛カバー。㉑ Bobby Moore & Rhythm Aces は 71 年の FAME 録音、意外やムーディー、リード・シンガーの優しく真摯な歌いっぷりに惹かれます。㉔ The Mad Lads は 65 年のデモ録音、ちょっと懐かしい感じでドゥーワップ・バラードっぽいかな。
あえてノーザン臭いナンバーを外しているせいか、KENT のこの手の企画は日本人好みの選曲、これが気にいったら、In Perfect Harmony – Sweet Soul Groups 1968-77 (CDKEND 219)、More Perfect Harmony – Sweet Soul Groups 1967-1975 (CDKEND 252)、Soul In Harmony – Vocal Groups 1965-1977 (CDKEND 409) もお薦め。
06 brothers of soul boo 111
Brothers Of Soul / You Better Believe It (Boo 111) 1969
楽 SOUL 117p、316p 参照。U-Tube に、Come On Back (Boo 1005) と The Love I Found You (Boo 1005) を歌っている映像がアップされています。メンバー 3 人がどのパートを歌っているのか分かって楽しいですよ。

The Del-Rios について、楽 SOUL の補足をしておきます。最初のレコードと思われる 56 年のAlone On A Rainy Night / Lizzie (Meteor 5038) は The Complete Meteor Blues, R&B & Gospel Recordings (ACE CDCH2 1090) に収録。ウィリアム・ベルがリードのバラードとダンスもの、ドゥーワップではなくブルース・マナーで、私はかなり好き。59 年リリースの 2 枚目 Heavenly Angel / Dangerous Lover (Bet T 7001) はアーリー・ソウルと言えないこともなく、長年の探求盤、オークションで一度見かけたきりでかなりのレア盤だ。CD イシューされていないと思われるが、Heavenly Angel は U-Tube で聴けます。

ちょっと遅ればせな情報を 2 つ。
JAMES BROWN のドキュメンタリー映画が 6 月 18 日公開。
MR. DYNAMITE : THE RISE OF JAMES BROWN
10 jb movie 1
11 jb movie 2

なんと DON BRYANT が来日、5 月 23 日と 24 日、TOKYO BILLBOARD にて公演。

12 don bryant japan
21:32:45 | もっと楽ソウル | コメント(0) | page top↑
JOHNNY ADAMS
2016 / 03 / 10 ( Thu )
楽 SOUL で絶賛した Pacemaker のシングルも CD で聴けるようになり、何となくホッとしている今日この頃。Ric & Ron のシングルを完全収録したアルバムも 1 年前に出ているし、語り足りない Johnny Adams について、楽本の補足をさせていただきます。

01 johnny adams ric ron ace 1
02 johnny adams ric ron ace 2
Johnny Adams / I Won’t Cry – The Complete Ric & Ron Singles 1959-1964 (ACE CDCHD 1424) 2015
楽 SOUL では 14 曲入りの Rounder のアルバムを紹介したが (283p)、この ACE 盤は Ricの 9 枚と Ron の 2 枚計 22 曲を完全収録。きちんと発表順に収録されているのも好感が持てる。① から ⑱ が Ric のシングルで 1959 年から 62 年のリリース、清々しくおおらかに歌われたニューオリンズの R&B に心が洗われる。テンダーなバラード・ナンバーが多く、アーリー・ソウル好きなら優しい気分に浸れること間違い無し。① I Won’t Cry と ② Who You Are はジョニー 27 歳の第 1 作、曲を書いている Dorothy La Bostrie はあまり乗り気でなかった彼に強くレコード・デビューを勧めた女性で、Irma Thomas の最初のシングル Don’t Mess With My Man / Set Me Free (Ron 328) も彼女の作だ。バラードでは、①、⑥、⑭ が大好き、⑥ Teach Me To Forget は Ric のマイ・ベストかな。⑨ は Gene Allison で有名な曲、同様にストリングスが入った ⑩⑪ あたりはちょっと苦手。⑬ は Chris Kenner が歌って大ヒットしたダンス・ナンバー、私はこっちの方が断然好き。⑮ A Losing Battle は最初の全国ヒット、ニューオリンズならではセンチメンタリズムに酔うディープでちょっとブルージーなバラード・ナンバー。ミディアムの ⑯ も格別、Lattimore Brown なんかと共通する歌いっぷりの良さがある。
⑲ から ㉒ が Ron のシングルで 1964 年のリリース、少し趣が変わり、曲に陰りが歌に力強さが増してくる。⑲ Lonely Drifter も良いが、ど真ん中の剛速球バラード ⑳ I Want To Do Everything For You がとどめを刺す。Hank Williams のカバーで Wardell Quezergue がソウルフルにアレンジした ㉒ Cold Cold Heart も後半の絶唱が素晴しい。㉓㉔ は Ric の未発表曲、既に From The Vaults Of Ric & Ron Recordings / Rare and Unreleased Recordings 1958-1962 (Ace/Rounder) という限定 1500 セットの 10 枚組シングル・ボックスに収められていたものだ。
ライナー・ノーツも充実、漏れの無い至れり尽くせりのこの CD アルバム、60 年代前半のニューオリンズのソウルを知るうえでは、アーマ・トーマスやバーバラ・リンと並びベーシックな音源、食わず嫌いで手を出していないというのなら勿体ない、絶対のお薦めです。
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Johnny Adams / I Won’t Cry (audition) (Ric Records 1002)
シングルのボックスに収められていたもう 1 枚。デビュー曲のデモ録音で、バックは Edgar Blanchard のギター 1 本。歌い始めると、なんだかサム・クックぽくて、少し驚いた。暖かみがあって、シングル・バージョンとはまた違った味わいだ。「ボックスは買ってないって」、でも、安心してください、You Talk Too Much / The Ric & Ron Story Volume 1 (Ace CDCHD 1390) にも収録されましたよ。ウラは Who Are You (audition) – My Baby Done Closed The Door (audition)、こちらはまだ CD 化されていないようだ。
そして、Ain’t It The Truth ! / The Ric & Ron Story Volume 2 (Ace CDCHD 1416) では、さらに素敵な未発表曲 How Come And Why (demo) に出会える。デモ録音だけど、これは必聴。ギターのみのバックがかえって味わいを深めているような気が。長めの語りもあるミディアムのバラード。全く力むことなく軽々と歌っているのに、何故だかどんどんジンジンと沁みてくる。実に奥深いソウル・フィーリング、あらためて凄いシンガーであることを思い知らされる。なお、このコンピ、先のボックスに収められていた Barbara Lynn のデモ録音 2 曲 (1 曲は You’ll Lose A Good Thing のアンサー・ソング) も収録。

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Johnny Adams / I Want To Do Everything For You (Ron 995) 1964
楽 SOUL 4p 参照。プロデューサーには Ric & Ron のオーナー Joe Ruffino の名前が、ライターに並んで名前のある Dolores Johnson は Eddie Bo のペン・ネーム (奥さんの名前) だ。ホーンも前面に出て音が厚い、テンポも良く、歌にも気持ち良くコブシがきいている。間違いなく、ジョニー・アダムスの 60 年代前半の最高傑作なのだが、ラフィーノは 62 年に心臓麻痺で亡くなっており、どういう経緯で、リリースされたのか疑問だった。レコード番号もおかしい、Ron の 300 番代は 61 年の Warren Lee (Ron 345) が最後、Ric も 63 年に Tommy Ridgley が 2 枚 (Ric 993 & 994) リリースされたのが最後、番号のみジョニー・アダムスの 2 枚のシングルが引き継いでいる。
楽 SOUL ではちょっと曖昧だった Ric から SSS International の間のディスコ・グラフィーについて整理しておこう。
① I Believe I’ll Find Happiness / I Brought It All On Myself (Watch 6330) 1963
② Some Day / Part Of Me (Watch 6333) 1963
③ I’m Grateful / Going To The City (Gone 5147、Dynamics 1101) 1965
④ A Place Called Home / Spunky Onions (Pacemaker 240) 1965
⑤ Sometimes A Man Will Shed A Few Tears Too / When I’ll Stop Loving You (Pacemaker 249) 1965
⑥ Let Them Talk / Operator (Pacemaker 255) 1965
⑦ Got To Get Back To You / Time And Time Again (Watch 1903) 1968
⑧ Release Me / You Made A New Man Out Of Me (Watch 1906) 1968
Ron 995 & 996 の 2 枚は ② と ③ の間にくる。Watch はジョー・ラフィーノの義理の兄弟 Joe Assunto のレーベル。先の CD ライナーでは、Ron の 2 枚と Watch の ①② は同じセッションのもので、アサントがレーベル名を借りてリリースしたものと説明されている (ホンマかいな、同じセッションというのは Ron の 2 枚だけを指すのかもしれないが)。これまで聴けなかった Pacemaker の 6 曲のうち 4 曲は KENT で CD イシューされた (20160114参照)。⑧ は SSS International で再発売されヒットしている。

ここで、Watch の音源が収録されている CD コンピがあるので紹介。
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New Orleans Soul ‘60’s - Watch Records (Mardi Gras 1047) 2000
シングルは見つけにくいレーベルなので、貴重なコンピレーション、ここでしか聴けない曲がほとんど。Watch はアサントと Henry Hildebrand Jr が 1963 年にスタートさせたレーベル、アール・キングやワーデル・ケゼルグがスタッフとして作曲やアレンジ、プロデュースに携わっている。一番手のシンガーはジョニー・アダムスで、本コンピでも 6 曲が彼の曲。これで全部聴けるかと思ったら、⑥⑫⑱ は SSS でもリリースされており、early Watch の 4 曲のうち 3 曲のみ収録というのが少し残念だ。⑯ Some Dayはリズム・ナンバー、⑳ Part Of Me と ㉖ I Believe I’ll Find Happiness は テンダーでセンチメンタルなスロー・バラード。アサントの好みなのか、バックの演奏が少しカントリーっぽくて、ボーカルもファルセットを強調、ヒットした Release Me や Reconsider Me につながるサウンドと言えるかもしれない。このコンピの目玉はまだあって、当ブログ 20141204 で紹介した Dell Stewart が 4 曲 ⑦⑬⑰⑲ 収録されており、⑰ Didn’t I Tell You (シングルはドント) はディープ・ソウル・ファンなら悶絶もの、昨日まで教会で説教していたようなお声にうっとりしてしまうはず。それに、The Crescents というオブスキュアなグループの ①㉓ もリード・ボーカルが激辛なので気に入ってもらえるのでは。他は、プロフェッサー・ロングヘアーが 5 曲 (⑤ Big Chief の完全版は最高、後半ほんのちょっと歌っているのはアール・キングです)、ニューオリンズ・レジェンド Tommy Ridgley は関連の Johen のシングル両面、地元の中堅シンガー Benny Spellman が 4 曲、Raymond Lewis が 2 曲収録されている、ここら辺は R&B なのでソウルしか聴かない方には今一かもしれない。おっと、忘れるところでした。武骨な男たちに交じってひっそりと歌われている ⑩ Leona Buckles / I’m Waiting (To Give My Love To You) がなんとも言えず良い、可憐なボーカルにおじさんのハートもわしづかみなのであります。またまた脱線してしまったが、この CD コンピ、まだ通常価格で入手可能なようです。

08 johnny adams gone
Johnny Adams / I’m Grateful (Gone 5147) 1965
楽 SOUL 5p 参照、私は持ってないが、Dynamics がオリジナル、何故にデトロイトなのかは分からない。Roulette の配給が決まり、傘下の Gone からナショナル・リリースされた。CD リイシューされていないが、シングル盤は手に入れやすいはず。曲を書いている Eddie Bo がプロデュースしたものだろう。フリップの Going To The City はタイトルとは裏腹にまだまだ田舎臭いダンス・ナンバー、男性コーラスをバックに余裕の歌い回し、けっこう楽しいです。
09 johnny adams a few tears
Johnny Adams / Sometimes A Man Will Shed A Few Tears Too (Pacemaker 249) 1965
楽 SOUL 5p 参照。昔昔、とあるところで Tim Brown 氏にこのシングルがトップに載っていた私のWants List を見せたら、彼も HIS BEST と言っておりました。なお、ウラの When I’ll Stop Loving You はまだ CD イシューされていない、元気の無い Ben E. King 調と言ったら、内容が伝わるかな。
10 ohnny adams got to get
Johnny Adams / Got To Get Back To You (Watch 1903) 1968
「なんぼかいいんでないかい」、今回、改めて聴き直して、ぐいっと評価を上げたシングル盤、両面、シングルでしか聴けません。力強いバラード・ナンバー、63 年の Watch 盤と比べると、甘さも無くて、ドラマティックで男臭い。バックのホーンと女性コーラスが気分を一段と盛り上げてくれる。ウラのブルース Time And Time Again はゆったりファンキー、こちらも粘っこく伊達な歌いっぷり、両面文句無しです。

続いて、SSS International 以降の音源で私が良く聴いている CD を 2 枚、簡単に紹介します。
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12 johnny adams released 2
Johnny Adams / Released (Shout RPMSH 219) 2001
SSS の音源を中心に編まれたもの。ライナー等に音源の出所が明記されていないので、参考までにリリース年とレコード番号を挙げておくと。
①② 68 Watch 1906、SSS 750 ③ 69 SSS 780 ④ 59 LP SSS#5、Ric 961 ⑤ 70 SSS 809 ⑥⑦ 69 SSS 770 ⑧ 71 SSS 831 ⑨ 70 SSS 797 ⑩ 69 SSS 787 ⑪ 69 LP SSS#5 ⑫ 69 SSS 787 ⑬ 62 LP SSS#5、Ric 986 ⑭ 74 SSS 873 ⑮⑯ unissued ⑰ 78 LP Hep’Me 158 ⑱⑲ 76 JB’s 1175 ⑳ 76 JB’s 1176 ㉑㉒ 77 Hep’Me 137 ㉓ 79 Hep’Me 147 ㉔ 80 Paid 117
④ は再録バージョン (SSS 809) ではなく、SSS の LP に収録されたオリジナル・テイクで ⑬ もRic 音源。⑮⑯ は P-Vine の編集アルバム (後述) にも収録されていた当時未発表曲だ。SSS のシングルは全部まとめて聴きたいところだが、選曲も良く、とりあえず 1 枚でジョニー・アダムスを知るには格好のアルバムだろう。JB’s (ジェイムズ・ブラウンとは無関係) も Hep’Me も 75 年からジョニー・アダムスのプロデュースを手掛けている Senator Jones のレーベル、プロデューサーは変われど、SSS の頃とさほどサウンドに変化はない。なお、未発表曲 ⑮ You Can Depend On Me はディープ・シングル・コレクターには Steve Dixon (Spotlite 101) で有名なサザン・ソウル・バラード (当ブログ 20140831 参照)。スティーヴ・ディクソンも Kent のコンピ Back To The River (KENTBOX 18) に収録されたので、ぜひ聴き比べていただきたい。なお、⑳ のオリジナルは The O’Jays、一緒に歌っているのは Charles Brimmer です。欲を言えば、I'm Afraid To Let You Into My Life (Paid 117) も入れていただきたかったかな。
Johnny Adams / Chasing Rainbows (Shout D36) 2007
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15 johnny adams tam canary 2
副題が The Tan Canary (褐色のカナリア). New Orleans Soul 1969-1981。先のベスト CDを補完するもの。2 枚組で 32 曲収録。Disk One の ① から ⑩ が、ジャケットにもなっている 78 年の After All The Good Is Gone (Ariola) のアルバムそのまんまで曲順も同じ。Disk Two の ① から ⑩ が、76 年のカバー・アルバム Stand By Me (Chelsea) の全曲。2 枚ともセネター・ジョーンズのプロデュース。残る 12 曲は先の CD に収められなかった SSS 作品や Hep’Me 音源が収録されている。SSS もこれで 8 割くらいカバーできる。マイ・ベストは Toussaint McCall の Disk Two ⑥ Nothing Takes The Place Of You、これはシングル・カットがないのが残念だ。
13 johnny adams i want to walk
Johnny Adams / I Want To Walk Through This Life With You (SSS 809) 1970
SSS のベスト・バラード。お値段も安く、ディープ・ソウルのシングル盤の中で最もコスト・パフォーマンスの高いお皿かもしれない。イントロのギターがえげつない、曲も抜群、バックもいつになく重厚だ。

P-Vine の日本編集アルバムに収められていた SSS の未発表曲についても書いておこう。
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Johnny Adams / South Side Of Soul Street (P-Vine PLP 302) 1986
以下 6 曲が SSS の未発表曲。
A5. I’ve Got Too Much To Lose
B4. I Have No One - Big John Hamilton (Minaret 129) の曲
B5. Let Me Be Myself
B6. You Can Depend On Me
B7. Too Much Pride - Phil Colbert (SSS 703) の曲
B8. The Tender Side Of Me
69 年から 71 年の録音、いずれもリリース曲に勝るとも劣らない、レベルが高すぎ、他にも未発表がないのか気になってしょうがない。B5 と B6 は先のCDアルバムにも収録、Collectables のベスト盤 Reconsider Me: Golden Classics Edition には A5 と B5 を除く 4 曲が収録されている。

Modern 1038 & 1044 の Johnny Adams、The Huck Daniels Co. featuring Johnny Adams (Kent 4573)、Fifefox featuring Johnny Adams (Kent 4578) は別人。71 年から 73 年、Atlantic に在籍、4 枚のシングルを発表しているが、なんだかアトランティックはこの人らしくなくて、コレクションも 2 枚しかないし、ここではパスさせていただいた。

1982 年に Rounder に移籍、その直前にリリースされたシングルを紹介して終わりとしたい。
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Johnny Adams / Sharing You (Gamma 101) 1981 or 82
セネター・ジョーンズ最後のプロデュース作。先の Watch 同様、遅ればせながら惚れ直したシングル盤。ジョニー・アダムスでは片手に入る傑作。5 本の指の中では最もシンプルなつくり。美しいギターの音色をバックに歌われる真心たっぷりの一節一節がまことに愛おしい。タイトルが気になって、調べるまで気づかなかったのが情けないが、66 年の Mitty Collier (Chess 1953) の曲、そこで、ミッティー様と聴き比べ、まさに感動の 2 乗、涙がちょちょ切れそうであります。
22:32:42 | もっと楽ソウル | コメント(0) | page top↑
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