SOUL 45  SUNDAY, DEVOTIONS, THE SOPHISTICATES, THE TRINIKAS
2008 / 09 / 30 ( Tue )
シングルをわずか 1 枚しか残さずに消えていった女性グループを紹介したい。タイプは色々、どれも私の長年の愛聴盤である。

Sunday / Ain’t Got No Problems (Al-Teen 9631) – 1969
シカゴもの、Chess からもリリースされている。私の所有盤はセカンドで Alteen 3001 が最初のイシューらしい。昔はそれほど注目されていなかったが、10 年ぐらい前から徐々に人気が出てきたシングル。すんなり優雅なダンス・ナンバー、スイスイと気持ち良く軽やかにスウィング。テンポが速くて私はいつも乗り遅れて、あれよあれよという間に終わっちゃう。もの足りなさもあり、何度も繰り返して針を落としてしまう、妙に癖になる音。見過ごされがちだが、フリップの Where Did He Come From も聴き逃せない。しっとりとしたバラードで、かなり泣かせる歌いっぷりだ。Sunday のフル・ネームは Sunday Williams、女性グループを紹介すると言っておきながら、最初からいいかげんで申し訳ない。ここにアップするために調べていたら、長年の思い込みが誤りであったことが判明、大目に見てくだされ。70 年にもう 1 枚、Sunday Williams の名前で That’s What You Want / You’ve Hurt Me Now (Red Balloon 02) というシングルがあり、That’s What You Want は CD コンピ South Side Soul Survey (楽p.299) に収録されている。
Devotions / Same Old Sweet Lovin (Tri-Sound, Inc. 501) – 1966
The Superbs (Symbol) の名前でもシングルのある Rhetta Young の同名グループ (J City, Colossus, Silver Dollar) にあらず、こちらはデトロイトの Devotions。この Tri-Sound 盤、制作に携わっているのが Brothers Of Soul の Eaton & Knight ということで内容は保証付き。威風堂々のデトロイト・ミディアム、女だてらにタフなところが魅力かな、重厚なバック・サウンドに全く引けを取っていないね。フリップの Devil’s Gotten Into My Baby はファンキーな R&B ナンバー、ゆるいリズムにソウルフルなヴォーカルが熱くほとばしる。教会でスカウトされたのだろう、ディープなバラードも聴いてみたかった。なお、シカゴの Nation にレアなシングルを残している Devotions は男性グループ。
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The Sophisticates / Back Up Baby (Sonny 1001)
Sonny はハリウッドのレーベル、これは Sound Off 7 号でも紹介したシングル。ファンキッシュな高速ノーザン・ナンバー。独創性豊かなサウンド、イントロと間奏部分に入るブラスが妙にかっこいいのであります。個人的にはかなりこだわって好きな 1 枚、もっと人気が出てもよいのではないかな。Gregg Poree のアレンジメント、曲を書いている Ray Marchand は Dore にレアなシングルがある人だろうか? フリップはスタンダード・ナンバー Cry Me A River の異色ファンク・ヴァージョン。
The Trinikas / Remember Me (Pearce 5828)
The Sophisticates 以上にユニークでマニアックなお皿、アメリカ中部ミズーリのレーベルからのリリース。このシングルを手に入れたのは 15 年ぐらい前、フリップの Black Is Beautiful というチャームなノーザン・ナンバーが目当てで購入したもの。以前はそちらばかり聴いていたが、今ではこちらの Remember Me にすっかり参っている。頑固なオヤジもとろけてしまう極上歌ものファンク。Ian Wright の Sisters Funk にも収録された曲、どこかでサンプリングされたらしく、レア・グルーブとしても人気がある。リードで歌っているのはライターに名前のある Debbie Sheffield という女性のようだ。
remember me
Devil’s Gotten Into My Baby # Detroit Undercover (Goldmine CD 117)
Remember Me # Soulfreedom (Jazzman)、Ride My Pontiac (Discos Underground)
23:18:17 | SOUL 45 | コメント(0) | page top↑
アルツハイマ―のお知らせ
2008 / 09 / 29 ( Mon )
alz1011.jpg
ちょっと肌寒くなってきました。
ソウル・イベント「アルツハイマ―」のご案内です。

日時:10月11日(土) 午後5時~11時
場所:ダイニングバー「カピターノ」CAPITANO
    新宿区西早稲田1-6-3筑波ビル1F 
    ☎ 03-3207-4774
20:37:05 | イベント | コメント(0) | page top↑
楽CD  KENNY DOPE & KEB DARGE PRESENTS KAY-DEE VOL.2 (MAGNUM CAT)
2008 / 09 / 28 ( Sun )

KENNY DOPE & KEB DARGE PRESENTS KAY-DEE VOL.2 (MAGNUM CAT 0001)
1. Soul Severes / I Got It [Kenny Dope Edit] 2. Clarence Reid / Masterpiece [Kenny Dope Edit] 3. Willie Johnson / Lay It On Me 4. Spade Brigade / I'm Your Man 5. Phillip Wright / Keep Her Happy [Kenny Dope Edit] 6. The Beginning Of The End / Come Down Baby [Kenny Dope Edit] 7. Fire / You Don't Know [Kenny Dope Edit] 8. Mugo / Organized [Kenny Dope Edit] 9. 7 Miles Per Hour Band / Latin Freak 10. Mellow Madness / Save The Youth [Kenny Dope Mix] 11. Kashmere Stage Band / Super Strut 12. Family Of Eve / I Wanna Be Loved By You [Remixed by Kenny Dope] 13. Gary Davis / Remember Me 14. Belle Farms Estate / Puddin' [Kenny Dope Edit] 15. The Chosen Few Band / What It Takes To Live 16. 7 Miles Per Hour Band / Playing Your Game 17. Rickey Calloway / Shed A Tear [Remixed by Kenny Dope]
2008 Notes : Keb Darge, David Griffiths, Rickey Calloway & Maskman

Keb Darge & Kenny Dope がコンパイルした KAY‐DEE レーベルのミックス CD (音がつながっています)。ディープ・ファンクのコンピなので、王道ソウルを貫く方にとっては、全く興味がわかないだろうな。かく言う私も、ファンク・ファンでもないしダンス・サウンドを熱心に聴いているわけでもないのだが、これは Keb Darge という名前で買いました。アンダーグラウンドでレアな音源が惜しげもなく、そしてソウルフルでダンサブルなサウンドがぎっしり。70 年代後半のものが多いかな、Clarence Reid や Willie Johnson はファンクとして、Space Brigade や 7 Miles Per Hour Band、The Chosen Few Band はモダン・ソウルとして好きな曲、Mellow Madness や Family Of Eve もディスコっぽいが芯は通っている。意外や、最後の Rickey Calloway はなりきりJBといったバラード。まぁ、この手の音について語るのは苦手なので、内容についてはこのぐらいにしておきましょう。なお、Magnum Cat の国内配給盤には MASKMAN のお茶目でツボを心得たライナー・ノーツが付いています。
kay dee 
ここで、Keb Darge 氏とノーザン・ソウルについて余談を少し。忘れもしない 98 年 6 月 3 日、六本木 LAYBACK での NORTHERN SOUL ALL-NIGHTER のイベント。80 年代 UK ノーザン・ソウルの復興者でナンバー・ワン DJ であったケブさんのプレイを初めて見ることができた。既に DEEP FUNK という新たなジャンルで活動していたケブさんだったが、かけてくれたシングルはバリバリのレア・ノーザン。世界に数枚といったオリジナル原盤に目がくらみテンションは上がりっぱなし、わけの分からないアセテート盤もあったね。そのレアリティーとクオリティーは圧倒的だった。さらに、Timeless Legend や Gilmore Brothers といったモダン・ソウルまで回してくれたのにも驚いた。恥ずかしながら、ダンス音痴の私は最初から最後まで DJ ブースの前でかぶりつき状態だったな。周りの熱気と興奮も最高潮で、生のノーザン・ソウルを初体験した瞬間と言っても良いかもしれない。ノーザン・ソウルとは 70 年代 Wigan Casino に代表される UK ノースのクラブでスピンされた汗臭いダンス・ナンバー、リスペクトされる DJ とそのプレイに熱狂する人たちがあって最もときめくサウンドだということをまさに身をもって知った一夜だった。サザン・ソウルやスウィート・ソウルと同様にソウル・ミュージックのジャンル分けとしてノーザン・ソウルという表現を使ってしまうが、こういった体験を踏まないと、どうもしっくりこない言葉だという気がする。この半年ぐらい前から、友人 DK 君の誘いがあり、彼と MM さんと共にノーザン・ソウルのイベントでシングル盤を回していて、薄々とは感じていたのだが、ケブさんのプレイは決定的だった。あれから随分と経ってしまった、今でも SOUL 本舗 (毎月) と主催者の 1 人でもあるアルツハイマー (隔月) には欠かさず参加している。どちらもノーザン・イベントではないし踊る人もほとんどいないが、私にとっては大切な時間。ソウル・ミュージックを愛する仲間たちといっしょにいると楽しく気分も高揚し、新たな刺激ももらえる。ときおり、10 年前のあんな雰囲気の中でもう一度ノーザン・ソウルが聴けたらと思うことがあるが、それはかなわぬ夢であろう。
keb darge 

Keb Darge 氏が手掛けた CD コンピを何枚か紹介。
KEB DARGE'S LEGENDARY DEEP FUNK VOL.1-VOL.3 と DJ Shadow、Kenny Dope、Pete Rock らとコンパイルした FUNK SPECTRUM VOL.1-VOL.3 が彼の代表的コンピレーションだが、ソウル・ファンにもお薦めなのが次の3枚。
SOUL SPECTRUM VOL.1 (BBE) compiled by Dr Bob Jones & Keb Darge
SOUL SPECTRUM VOL.2 (BBE)
BEAMS PRESENTS THE KEB DARGE EXPERIENCE (GOLDMINE / SOUL SUPPLY)
① と ② はともにモダン・ソウルをメインにすえたコンピで、レアリティーもクオリティーも申し分なしだ。① Tony Troutman (Jerry)、Timeless Legend (Dawn-Lite)、Melvin Moore (Sky Hero)、Veda (West Sounds)、Solid Gold Revue featuring Ray Crumley (Castanet)、Winfield Parker (P&L)、Tal Armstrong (Love)、Fabulous Play Mates (Select) 等を収録。② Tony Fox (LP/Blaster)、King Tutt (Fun City)、Storm (Rosette)、Patterson Twins (Commercial)、Brothers Gilmore (Bantu)、S.P.G.(Magik)、Target (Kama)、Innersection (Group 5)、Ernest Baker (Blue Soul)、Flowers (La Xpressio)、Vise (Chocolate Mama)、Bobby Reed (Bell)、Del-Larks (Queen City) 等を収録。なお、Obsessive に同名のコンピがあるのでご注意を。③ は日本で制作されたもの、発売された 99 年当時の彼のクラブ・プレイと同じ構成で選曲されている。まずはファンク、少しノーザン、そしてモダン・ソウルという流れである。Hank Johnson (Spear)、Third Guitar (Rojac)、Herman Hitson (Sweet Rose)、Herb Johnson (Toxsan) あたりはグレート歌ものファンク、Pat Lewis (Solid Hit)、Ramona Collins (Clarks) はミリオネア級ノーザン、RAJ (Oak Tree)、Pro-Fashination (MOT)、Larom Baker (The Record Company)、Spread Love (LP/Sunstar)、Satin (Shell) といった気持ちの良いモダン・ソウルの連発で締めくくってくれる。残念ながら、3 枚いずれも廃盤だが、キャリア 10 年以上のモダン・ソウル・ファンは持っているはずなので、拝んで借りる手もあり。

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SOUL 45  SEPTEMBER JONES / THE SYMBOLICS / PEARL JONES
2008 / 09 / 21 ( Sun )

ほしいシングルは珍しいものばかり、シリアスなコレクターが血眼になってさがしているものを高いお金を出して買うのも少々辛くなった。でも、シングルに対するこだわりは今も変わらない。そんな私にとっては、新譜で良質のシングル盤が地道にイシューされているのが嬉しい。人気のあるレア・シングルの正規再発盤、CD 収録の未発表曲を 7 インチでカットしたもの、Daptone などの新録等も買っているが、一番気になるのは CD イシューされていない旧録未発表曲のシングル・イシュー。数は多くないが、今でも買えそうなものを何枚か選んでみた。

September Jones / Give Me All Of Your Love (Body & Soul 200)
September Jones / I’m With You (Body & Soul 201)

フランスのレーベルからのリリース、シングル 2 枚がワン・セットになってピクチャー・カヴァーが付いている。2 枚裏表 4 曲のうち I'm Coming Home と No More Love On は Kapp 802 としてシングル・リリースされているが、この 2 曲は全くの未発表曲だ。3 年ぐらい前になるかな、イギリスの某コレクター氏が Give Me All Of Your Love のアセテート盤を聴かせてくれたことがあった。その時は、September Jones の Kapp 盤の存在も知らなくて、名前を聞いてもピンとこなかったのだが、ノーザン・ソウルとしてのクオリティーの高さに驚いた記憶がある。それもそのはず、あの Jack Ashford の Pied Piper の音、4 曲ともデトロイトで 66 年 10 月 17 日に録音されたもの。バックは Andrew “Mike” Terry、Joe Hunter、Eddie “Chunk” Willis、Richard “Pistol” Allen、Jack Ashford、Herbie Williams といった Funk Brothers の面々。シングル・イシューのある I'm Coming Home はちょっと腰を落としたダンス・ナンバー、バックの音がめちゃくちゃかっこよくてクール、ヴォーカルもしっとりとビートに粘りついて妙にゾクゾクしてくる。Give Me All Of Your Love はもっと軟派かな、タイトなリズムに乗ってテンポ良くスウィングするノーザン・ナンバー。キュートな女の子がダンス・フロアで踊っている姿が浮かんできそうだ。この 2 曲ほどの存在感はないけど、残る 2 曲も充分チャーミング、I’m With You と No More Love はメロディックなダンサー、耳元で囁くようなヴォーカルがなんとも悩ましい。September なんて、いかにも適当につけた名前、これっきりのミステリアス・シンガーが世に残したこれっきりの 4 曲、愛蔵盤として末永く大切に聴いていきたいね。
The Symbolics / I’m Gonna Get You Back (PLUT 02)
これはグループ・ファンにはマストの一品。ヴァージニアはノーフォークのグループのようだ。メンバーは Ollie、Ronald、West、Rolland の 4 人。ライターの Amos Hunter、プロデューサーの Alvin & Wm Thorne という名前は初めて見る。70 年代前半の録音かな、すっきりしたフィラデルフィア・スタイルのダンサー、The Philly Devotions をイナたくしたみたいです。ファッズ・ギターが印象的、軽快なサウンドに頼りなげなふわふわしたヴォーカルが駆け抜ける。A 面となるフリップの Conflict は Lenis Guess が制作、これは 70 年前後の音だろう。もっと硬派でリズミックなダンサー、ドラムスも大活躍してくれる。あらためて聴くと、こちらの方がガッツがあって好きだな。レーベルには Extended cut on Ol’ Virginia Soul – More Encore ! と書いてあるが、Ol’ Virginia Soul (楽p.346) の第 4 集はいまだにリリースされていない。このグループ、Home Ain’t Home / Let A Woman Get Funky (Guess 633) というシングルもあり、そちらは未聴。
septe sym
Pearl Jones / A Dream (Joy Boy / Sidra 9014)
つい最近のリリース。本ブログや楽本で紹介している Brothers Of Soul の曲。Creations 名義、Roy "Cortez" Butler に続いて 4 番目のヴァージョン。クロスオーヴァー・ダンサーの名品、Mike Terry のアレンジメントで、バックの音に大差はない。唯一の女性ものだがこれも素晴しい、ちょっとハスキーでさらりと歌っていないところが良いね。フリップの Give Me Another Chance はモータウンっぽいかな、可憐でダンサブルなミディアム・アップ。Pearl Jones には Please Stay / My Man (W.I.G.9993) というシングルもあり、The Embraceables のリード・シンガーとして、Let My Baby Go (Sidra 9010) というパワフルで重厚なデトロイト・ノーザンを Sidra レーベルに残している。その後、Invictus の Glass House に参加。Bad Bill Of Goods (Invictus 9071) や Touch Me Jesus (Invictus 9090) などで、眩しく弾ける彼女の歌声に出会うことができる
sidra.jpg
先日、Tolbert の新譜 12 インチ I’ve Got It (Jazzman) を購入。楽ソウル (p.121) でも触れた傑作モダンの限定リイシュー、正規に販権をとっての再発で音も最高。未発表の 12 インチ・ヴァージョンも聴けて、さらにお得。Jazzman には感謝感激、7 インチも出たが、そちらはあっという間に売り切れてしまったようだ。オークション・サイトでレア盤をチェックしているあなた、これを買い逃しては一生の不覚ですぞ。

訂正
Lee Jackson (楽p.69) に関して、C.J. の Lee Jackson は別人です。
Lee Shot Williams (楽p.130) の Foxy 盤のギターを Fenton Robinson としていますが Freddy Robinson の誤り。
http://www.soulexpress.net/lee_shot_williams.htm 参照
なお、6 月 17 日の Magnificent Montague と 6 月 28 日の Herb Ward の記事について、補足コメントを入れております。

22:51:11 | SOUL 45 | コメント(0) | page top↑
楽CD  BLACK GOLD: SOUGHT AFTER SOUL (UK Castle)
2008 / 09 / 17 ( Wed )
BLACK GOLD: SOUGHT AFTER SOUL (UK Castle CMEDD 1547)
Disc 1 1. And The Echoes / I've Always Wanted Someone Like You (Soultrain 008) 2. Otis Smith / Alley Full Of Trash & Bottles (Perception 4) 3. Johnny De' Vigne / I Smell Trouble (De-Lite 518) 4. Towanda Barnes / You Don't Mean It (A&M 1141) 5. Lonnie Youngblood / Turn Back The Hands Of Time # 6. Willie & The Mighty Magnificents / Take My Love (All Platinum 2306) 7. The Appointments / I Saw You There (De-Lite 520) 8. The Collection & Civics / I'll Be There (Soultrain 009) 9. Larry Saunders / On The Real Side [original demo] (Turbo 038) 10. The New Sounds / Tell Me Your Name (Turbo LP 7002) 11. Exceptionals / Gotta Let Some Sunshine Into My Life (Red Coach 814) 12. The Whispers / I Can't See Myself Leaving You (Soul Clock 104) 13. Silent Majority / Something New About You (Hot Wax 7112) 14. Virgil Henry / You Ain't Sayin' Nothin' New (Colossus 115) 15. Ronnie Shannon / Sweet Games Of Love (Black Gold 3) 16. Cookie Woodson / I'll Be True (Colossus 148) 17. Ty Hunter / I Don't See Me In Your Eyes No More (Invictus 9120) 18. Willie & West / Attica Massacre (Turbo ?) 19. Glen Miller / Where Is The Love (Doctor Bird 1089) 20. Communicators & Black Experiences Band / One Chance (Duplex 1304 / Turbo 037)
Disc 2 1. The Yum Yums / Gonna Be A Big Thing (ABC Paramount 10697) 2. The Adventurers / I've Caught You Cheating (Music World 110) 3. Ray Lewis / Sitting At Home With My Baby (D’or 101) 4. The Sapphires / Baby You've Got Me # 5. Optimistics / Say It Baby (Turbo LP 700) 6. Sensational Cymbals / When Will It End (Jay-Walking 018) 7. Willie & West / Key To My Happiness (Stang LP 1008) 8. The Escorts / I'm So Glad I Found You (Alithia 6055) 9. The Eight Minutes / I Can't Get No Higher (Perception LP 27) 10. The Internationals / Beautiful Philosophy (D’or 105) 11. Robert Tanner & The New Sounds / Sweet Memories (Turbo LP 7002) 12. The Master Plan / Clinton Park (Fos-Glo 005 / De-Lite 1564) 13. The Trumains / I'm At Breaking Point (Vigor 709) 14. The Brockingtons / Natural Woman (Today 1505) 15. Benny Johnson / I Just Got To Know (Today LP 1013) 16. Tommy Keith / Filled With Desire # 17. Mill Street Depot / I May Be Right I May Be Wrong (Stang 226) 18. Brenda Holloway / Let Love Grow (Music Merchant 1001) 19. The Equations / Oh, You Sweet Darling (All Platinum 2311) 20. The Young Professionals [aka Willie & Mighty Magnificents] / Confession Of Love [I Can't Help It] #
# unissued 2007 Notes : unknown

主に東海岸の音源を集めた UK のコンピレーション。発売された去年の夏には気が付かず、今年になって手に入れたもの。これに先立ち出ていた East Coast Soul Connection (UK Castle CMEDD 1502) も同じコンセプトのコレクション、既に在庫切れでいまだに入手できずにいるが、収録曲を見るかぎり内容的にはこちらの方が勝っている。2 枚組 40 曲、話題になっていないのが不思議なぐらいとびっきりの内容、ノーザンにこだわらず、色々なパターンのソウルの好曲が楽しめ、レア盤も多く収録、未発表曲も何曲か含まれる。コンパクトにまとめられたライナー・ノーツもついて、さらに売価も格安というのがありがたい。まずはメイン・ディッシュとなるニュージャージーもの。Jo & Sylvia Robinson 夫妻の All Platinum の系列の作品が数多く聴ける。レーベルでは All Platinum、Stang、Turbo、Vibration、Maple、Alithia 等々。ここら辺は P-Vine 等でもリイシューされていたね。うっとり甘いサウンドを予想してしまうが、最初は硬派なものを。Willie Feaster をリーダーとする Willie & Mighty Magnificents がらみが 4 曲。Stang のシングルでディープ・ファンに知られる Willie & West もこのソウル・バンドの作品のようだ、これは既にご承知の方も多いかもしれないな。楽ソウルで紹介した I’ve Been Waiting (L Brown 01660) もデュオ・スタイルだったし、私はやっと納得。2-7 の Key To My Happiness は At Their Best (Stang LP 1008) という珍しい LP からのもの、Stang 盤は両面バラードだったが、アップ・テンポの曲でも迫力満点。驚いたのが 1-18 の Attica Massacre というブツ、こんなシングルがあったとは知らなんだ。71 年に起きたアッティカ刑務所暴動を題材に George Kerr と Michael Burton が書いた曲。例のディープなシンガー (Willie Feaster だろうか) が一人で歌っている、吐き出される言葉は重いがビートのきいたサウンドはあくまで軽快、これはシングル盤がほしくなってしまった。Take My Love はバンド名義のもの、傑作ノーザン Check It Baby のフリップ・サイドでパーカッシブなミディアム・ナンバー。このバンドについてはやはりこれだけでは足りないね、興味のある方は単独 CD も出ているので、そちらでじっくり堪能いただきたい。1-9 の Larry Saunders には The Prophet Of Soul (Soul International) という LP もあるが、断然人気なのがここに納められた On The Real Side のシングル。コンピの常連、74 年の作で Turbo を代表するノーザン、モダンの有名曲だ。過大評価されすぎという気もするが、フィリー・サウンドっぽくて無性にゾクゾクしてしまう、The O’Jays にも歌ってほしかったね。家で静かに聴くならストリングスが入ったイシュー・ヴァージョン、でかい音でかけるならこちらのデモ・ヴァージョンかな。この曲を書いているのが Tommy Keith で、Brothers Of Love (Blue Rock、Intrepid、Mercury)、Marlboro Men (Gunga、Nite Beat) といったグループを経て、All Platinum では Rimshots (Stang) のギタリスト、さらにライターやプロデューサーとしても活躍している。Branding Iron と Vibration にソロ・シングルがあり、Loving You Comes Easy (Vibration 577) はモダン・ソウル・ファンなら持っていたい1枚。2-16 の Filled With Desire は First Class (All Platinum 2368) で知られる曲。プロデュースした Tommy Keith が歌っている未発表ナンバーとなっているが、音質は良くなっているものの、私には First Class と同じテイクのように聴こえる。1-5 の Lonnie Youngblood はサックス奏者、Turbo に Live At The Sugar Sack というライブ・アルバムがある。ライナーによれば、この Tyrone Davis のカヴァーもその時の音源のようだ。ライブ録音らしく勢いがあって素晴しい、どうしてどうして歌もいけるではありませんか、音がカチッとしていないところが良いね。1-20 の Communicators & Black Experiences Band は Duplex からリリースされたものがオリジナル。この曲のフリップ Is It Funky Enough ? と Road (Tri Oak 102) でファンク史にその名を残すノース・カロライナは Durham のソウル・バンド。収録された One Chance はほんのり甘さも漂うメロディーにディープなヴォーカルとやるせないハイ・テナーがくっきり映えるバラード。かつては普通に買えたシングルだが、ファンク 45 の再評価もあり、今では探しにくいかもしれない。楽本では Fairmount 盤をレビューした Ray Lewis (p.80)、2-3 の好ミディアム Sitting At Home With My Baby も All Platinum からの配給盤だ。Ray Lewis と同じく D’or からリリースされた 2-10 の The Internationals は The Persuaders の前身グループ。この Beautiful Philosophy のシングルはけっこう珍しい、曲も良いが Douglas Scott のヴォーカルに惚れ惚れ、こういう歌いかたをされるともうメロメロ。そして、いかにもニュージャージー・スウィートといった趣の The Equations の Oh, You Sweet Darling にもグッときてしまった。George Kerr がプロデュースした The Escorts と Optimistics は日本のソウル・ファンには有名でしょう。2-5 の Say It Baby は気合の入ったノーザン・スタイルのダンサーで予想外、気に入って何度も繰り返して聴いている。All Platinum の制作ではないが、1-4 の Towanda Barnes も All Platinum に権利があるようだ。Johnny Brantley の Vidalia プロダクションの制作、慌ただしいビートのファンク・ナンバーでバックのホーンは Ohio Players の面々。2-2 の The Adventurers も Johnny Brantley がらみ、63 年に NY の Music World というレーベルからリリースされている。このコンピでは一番古い音だが、ライナーによれば The Chosen Few (Adventurers のメンバーに Roy Handy が加わり結成されたグループ) の Maple のアルバムにも収録されているようだ。Turbo の LP から 2 曲収録されている The New Sounds については、楽本の Robert Tanner の項 (楽p.117) を参照いただきたい。続いて、NY のインディペンデント・レーベル Perception / Today の作品に移らさせていただく。一番有名なのは Benny Johnson だろうね。Visions Of Paradise (Today LP 1013) は名盤の誉れも高い。2-15 の I Just Got To Know も On LP で、人気の高いファンキーなステッパー。その Benny Johnson のアルバムでアレンジを担当しているのが Julius Brockington というキーボード奏者。2-14 は彼が妻と共に制作したソウル・アルバム The Brockingtons (Today) にも収録、Aretha Franklin の曲だが、原曲からかけ離れたアレンジとなっている。The Eight Minutes と Otis Smith も Perception 音源。Otis Smith はここで聴ける 1-2 のフリップ Let Her Go がノーザン・ファンには有名だ。Kool & The Gang でお馴染みの De-Lite のシングルも 3 曲。このNYのレーベル、60 年代後半から活動しており、目立たないがシングルにも好盤が多い。1-3 の Johnny De'Vigne の De-Lite 盤は Johnny Dee 名義でリリースされたもの。Syl Johnson を NY に持ってきたような張り裂けるような歌いっぷりが強く印象に残る。古くは Poor Boy / Street of Dreams (Tarx 1012) というディープなシングルもあり、個人的に気になっているシンガー。コレクターにとって、De-Lite に 4 枚のシングルがある Master Plan はポピュラーなグループだろう。Clinton Park は 1 枚目、ゆったりとしたミディアムの甘いバラードだ。ノーザン・ファンとディープ・ファンの方には、The Appointments にもご注目いただきたい。Dart というレーベルに涎が出そうなディープ・バラードを残しているグループ。さらに珍しい 1-7 の I Saw You There は De-Lite では最高値のシングルかもしれない。オブスキュアなノーザン・ナンバー、ヴォーカルがまことにソウルフル、前半は単調に進行するが後半盛り上がる。Red Coach にフリップ・サイドを同じくする Keep Away / Funny Feelin’ (Red Coach 732) というシングルもあり、そちらもかなりのレア盤。でも、Gene Redd の Red Coach は珍しいものばかりじゃない、二十代の頃は Richmond International や Universal Mind といったグループ・ソウルのべーシック盤でお世話になりました。1-11 の Exceptionals はそんな初々しくソウルに接していた思い出の曲。2-13 Vigor の Trumains も持ってなきゃ恥と言いたくなるほどの基本のお皿、Vigor に 2 枚、RCA に 2 枚のシングルがあり、収録曲は勿論、どれもがグループ・ファンが泣いて喜ぶ出来ばえだ。あまり騒がれないが、Colossus もグループ・ファンには Apollos や Festivals のシングルで知られている。Jerry Ross の NY レーベル、Jerry はもともとフィラデルフィアの人、若き日の Kenny Gamble や Tom Bell とともに Cameo-Parkway や Swan などのレーベルでポップな R&B 曲を作っていたプロデューサーだ。Colossus で最もコレクターを熱くさせるのが 1-14 の Virgil Henry のシングル (Tamlaからもリリースあり) だろう。You Ain't Sayin' Nothin' New はあっぱれ格調の高いクロスオーヴァー・ダンサー、これに隠れて誰も誉めてくれないが、この人のもう1枚 I’ll Be True (Colossus 102) も泣きのあるミディアムで大好き。そして、1-16 でその曲を歌っているのが謎の女性シンガー Cookie Woodson だ。バック・トラックは同じ、Virgil のヴァージョンよりもたくましく高揚感あふれる歌いっぷりで、これには感激。このシングルは Colossus の最後のリリースで、先の Virgil Henry の 2 枚よりもレア。2-1 の The Yam Yams もフィラデルフィア時代の Jerry Ross が制作したもの。Gonna Be A Big Thing の原盤はプロモ・オンリーのレア・アイテム、Honey & Bees (Arctic) の前身グループが颯爽とリズムにのって歌うガールズ・ノーザンの傑作だ。この曲を再録 (ABC Paramount 10753) しているのが The Sapphires で未発表であった 2-4 の Baby You’ve Got Me も Jerry Ross が手掛けた曲、モータウン・ライクなゴー・ゴー・ノーザン。このグループ、女 1 人に男 2 人ということになっているけど、どの曲でも男の声はほとんど聴こえないね。東海岸ではボルティモアも多くのマイナー・レーベルがあって面白い。ボルティモアを代表して Soultrain レーベルのシングルが 2 枚。1-1 の And The Echoes と 1-8 の Collection & Civics はともに Drake Hollon & Richard Poindexter の曲。いずれも甲乙付けがたいファンタスティックなノーザン・ナンバー、Collection & Civics の方が珍しいけど、よく聴いたので And The Echoes に愛着がある。And The Echoes は Pulse からも 2 枚の優れたシングル盤をリリースしていて、ノーザン・ファンならマスト・アイテム。1-12 の Whispers は 69 年の作、Ron Carson の Soul Clock に吹き込まれたもの、これは東じゃなくて西海岸。Soul Clock の百番台 3 枚 6 曲は Planets Of Life の LP には未収録 (Castle の UK CD にはボーナス・トラックとして全曲収録されている)、グループ・ソウルの美学ここにありといった充実した作品ばかりだ。この曲を書いているのが Ronnie Shannon で 1-15 の Sweet Games Of Love は私の愛聴盤、これは楽本 (p.109) を読んでね。さらに東海岸から外れるものではデトロイトの Invictus 関連が 3 曲ある。Hot Wax の Silent Majority は本ブログで紹介済、ライナーでは、76 年の Philadelphia Ambassadors (De-Lite) も同一グループとしている。Ty Hunter は The Glass House のメンバーとして活躍していたが、I Don't See Me In Your Eyes No More はソロ名義のシングル、優しくロマンティックに迫ってくれる。Motown に数々の名曲を残している Brenda Holloway の Let Love Grow も Invictus の系列 Music Merchant から 72 年にリリースされたもの、Laura Lee や Edna Wright にも負けていない溌剌としたリズム・ナンバーだ。Sensational Cymbals はゴスペル・グループ、ペンシルベニアはハリスバーグの Jay-Walking からリリースされた When Will It End は Soulful Sounds From Soulville (楽p.344) にも収録されていたディープ・ファン悶絶のバラード。最後に、このコレクションの一番の変り種がジャマイカン・レゲエ・シンガーの Glen Miller、有名なビッグ・バンド・リーダーではありません。1-19 の Where Is The Love は UK では高値のシングル、ライナーではレイド・バック・シャッフラーと言っているね。以上、盛りだくさんで飽きることがないメニュー。まだ店頭で見掛けます、売り切れないうちに買っておきましょう。
black gold
23:22:27 | もっと楽ソウル | コメント(0) | page top↑
SOUL 45  DEEP SOUL SINGLES
2008 / 09 / 11 ( Thu )

ディープ・ソウルに関して新ネタが無い。次のシングルはあまりにマイナーなので、楽本では取りあげるのをためらった訳有りもの。ブログなら気兼ねが無いが、隠しておきたい性癖を告白するみたいで恥ずかしい。

James [Mr. Soulfinger] Arnold / Someone New (Je-Eeca 11714/5)
Eddie Dee & The Moonlighters / Let’s Go Steady (Dee 1002)
両方、バックもしっかりしていて、ど真ん中のディープもの。でもね、知名度はゼロに等しい、シンガーやレーベルについてもほとんど情報が無い。James Arnold はサウス・カロライナのブツ。これを聴くと、いつも Alex Spearman の Down The Aisle (White Cliffs 217) を思い出す。これではまったく説明になってないと言われそうだ、女性コーラスをバックに歌われたしみじみ沁みるバラード。胸に突き刺さるような強烈なものはないが、実直丁寧に歌ってくれて優しい心持になる。一方、Eddie Dee はどこの人かも分からない。自主制作のようだが、出来ばえは重厚で完成度も高い。南部録音かな、ホーンが前面に出たバッキングは雰囲気満点。曲は Sam Cooke や Arthur Conley (Atco 6463) で有名、フリップのジャンプ・ナンバー Sweet Lorene も Otis Redding のカヴァーだ。声はかなりタフで Donald Height ばり、粘っこく汗ばむ歌いっぷりはかなりそそられる。なお、この 2 枚は Sir Shambling 氏の Deep Soul Heaven (注) にも紹介されていて、Eddie Dee には Let's Go Steady / Make It Happen (Dunbar 001) というシングルもあるようだ。James Arnold も Eddie Dee も、ちょっと珍しくて、シングルを買おうとするとクオリティーを上回る値段がしてしまう。こういうのを手に入れるのがコレクター冥利と言ってしまえば、それまでだが。
注 http://www.sirshambling.com/index.html
deep single 1 
Nate Williams / She’s A Woman (Honey B 1001)
これはお持ちの方も多いはず、NY のレーベルからのリリースで、全く同じものが Rapda 102 としても出ているが、どちらがオリジナルなのかはっきりしない。出だしで語りが 1 分弱、JB を狙っているのかね Lee Fields とか Bobby Williams の路線、残り 2 分間は思いつめたようなディープ・バラード。ウラの You’re Doing Wrong はお約束のファンク・ナンバーだが、もっと熱さがほしかった。
Clyde Allen / Sad And Lonely (Movin' 138) - 1966
フリップ・サイドの Lil Sister がダンサーでノーザン・ファンにもニーズのあるシングル。LA のレーベルからのリリースで、DJ やソング・ライターとして有名な Fats Washington が制作したもの。Fats Washington は Lowell Fulson との仕事でも知られている人物、曲もソウル・バラードというより R&B っぽい。これを含め Movin’ に 3 枚のシングルを残している Clyde Allen、甘さを残した枯れたテナー、テクニックよりも味で勝負するタイプのシンガーだ。もっと刺激をほしがるディープ・ソウル・ファンにはアピールしないだろうが、まったりとしたメロディーと嘆きのある歌いっぷりとの絡みに妙な色っぽさがあって私は大好きな曲。バックの Curtis Tilman’s Band の演奏も悪くないが、こもったような録音で損をしているかな。
deep single 2 
Lonnie Jones / You Got To Do Better (Jenmark 103)
Jenmark は Hep Me 傘下のレーベルで、プロデュースには Charles Brimmer の名前もある。72 年ごろの作品だろうか、こちらは B サイド。のどかなリズムで歌われたミディアム・ナンバー、スカッと歯切れが良い、ひと時、ニューオリンズで楽しくなれる 1 枚。
Eddie Roberts / Immaculate Love (Time1041)
60 年代前半のシングルだろう、軽いテンポのダンス・ナンバー。この人もまったく無名、ウラの曲など聴くと白黒はっきりしなくなるが、黒人と思いたい。Immaculate とは純潔無垢という意味、甘酸っぱいですな。ストリングスが入ったバックはポップでアーリー、まるっきり Sam Cooke といった感じの男前なヴォーカルが胸をときめかせてくれる。
deep single 3
You Got To Do Better # Funky Funky New Orleans 4 (Funky Delicacies)
Immaculate Love # Blast From The Past Vol. 1 (Canetoad International)

11:07:54 | SOUL 45 | コメント(0) | page top↑
楽CD  THE XL AND SOUNDS OF MEMPHIS STORY VOL.2 (UK Kent)
2008 / 09 / 08 ( Mon )

PLAY THE GAME: THE XL AND SOUNDS OF MEMPHIS STORY VOL.2 (UK Kent CDKEND 298)
1. All In My Mind / George Jackson # 2. Play The Game / Vision (Sounds Of Memphis 715) 3. Got To Get Home / Art Jerry Miller # 4. Gotta Move On To My Destiny / The Ovations (Chess 2166) 5. Today, Tomorrow And You / Everyday People # 6. Natural Reaction / The Minits # 7. Is It Love / William Bollinger # 8. You Don't Love Me / Barbara Brown (XL no number) 9. #1 / Charlie's Children [inst] # 10. Stepping Stone / The Minits # 11. She’s Not Mama's Little Girl Anymore / Lou Roberts (Sounds Of Memphis 704) 12. Take Time To Love Your Woman / Spencer Wiggins (Sounds Of Memphis 715) 13. Little Man / The Ovations # 14. I Don't Need You No More / George Jackson (ER Music 101) 15. So Much Love To This / The Sweeteens # 16. Teardrops / William Bollinger # 17. Try My Love / Carroll Lloyd (Tower 379) 18. I Love You / Richard & Walter # 19. Doorsteps To Sorrow / Rudolph Taylor (Roman 311) 20. Nothing But The Truth / Ann Hodge (XL 358) 21. Take A Look At Yourself / The Minits (Sounds Of Memphis 711) 22. I’ll Love Only You / Willie Cobbs (Riceland 110)
# unissued 2008 Note : Dean Rudland

待ちに待った XL - Sounds Of Memphis の第 2 集。ディープ・ソウル・ファンなら、もう買っているでしょうね。レアなシングル音源に加え、今回も半数の 11 曲が未発表曲。真っ向正面のサザン・ソウルばかりでなく70 年代の多彩なメンフィス・サウンドが楽しめる内容。このレーベルについては楽本 (p.226) でも漠然とした書き方になってしまったので、収録曲にふれる前に、ライナー・ノーツもたよりに整理をしておきたい。60 年代初頭のメンフィス、音楽ビジネスに興味を持っていた実業家の Gene Lucchesi は Stan Kesler の手を借りて、新レーベルを立ち上げる。ギタリストの Kesler は 50 年代 Sun の Sam Phillips のもとエンジニア及びライターとして働いていたミュージシャン、後に、Chips Moman のアメリカン・スタジオのエンジニアとしても手腕をふるっており、Goldwax の James Carr のセッションにも参加している人物だ。Lucchesi が62年頃にスタートした Pen と 64 年に立ち上げた XL レーベルでは、当初、カントリーやロカビリー、ブルースを手掛けていて、Pen には Bobby Wood や Clarence Nelson のシングルもある。最初に彼らがつかんだ成功は Kesler がプロデュースした Sam The Sham & The Pharoahs の Wooly Bully で、XL がプレスしたのはプロモ用の 500 枚、これに興味を示した MGM から全国発売され 65 年にヒットしている。おかげで事業も軌道に乗り、Stax や HI、Goldwax の台頭に呼応するかたちで、扱う音楽もソウルに移行していく。以降の XL - Sounds Of Memphis の活動は次の 4 つの時期でみると分かりやすいだろう。
① 66 から 68 年前半、Charles Chalmers がプロデュースに携わり、サザン・ソウルの名盤を残している。Stan Kesler が面倒を見ていたアメリカン・スタジオのバンド、Gene Chrisman (drums)、Bobby Wood (piano)、Reggie Young (guitar)、Tommy Cogbill (bass)、Bobby Emmons (keyboad) がバックをつとめており、サウンドのクオリティーも高い。Barbara & The Browns 等地元のタレントをスカウト、メジャーからの買い上げを狙ったシングル・リリースが中心だったようだ。
② 68 年暮に Sounds Of Memphis スタジオが開業。この時、Charles Chalmers はLucchesi のもとを去っている。Kesler が集めた新バンドは、Charlie Freeman (guitar)、Jim Dickinson (piano)、Sammy Creason (drums)、Mike Utley (organ)、Tommy McLure (bass) という布陣だった。Imperial の Albert Collins、SSS Inter の Bettye LaVette 等の録音が行われたが、XL からのシングル・リリースはほとんどなかったようだ。このハウス・バンドが Atlantic の Jerry Wexler に引き抜かれ (Henry Stone の Criteria スタジオで The Dixie Flyers として名をはせる)、嫌気がさした Stan Kesler はスタジオ運営から退いている。
③ 71 年、Gene Lucchesi は Chalmers と Kesler が抜けた後の停滞を打破すべく MGM と提携、新レーベル Sounds Of Memphis をスタートさせる。制作責任者として Dan Greer と契約、Greer は Goldwax で手掛けた The Ovations や Spencer Wiggins を新たに迎え、The Ovations の制作スタッフには盟友 George Jackson も加わっている。質量ともに最も充実していた時期で、オヴェイションズはセールス面でも大きな成果を挙げることになる。
④ 73 年、MGM との提携契約が解消され、レーベルとしての Sounds Of Memphis の活動はストップしてしまう。George Jackson はスタジオに残るが、Dan Greer は去り、その運営は Eddie Ray という人物に移る。レコーディングは行うものの、そのほとんどが MGM や Chess からのリリースとなり、販売力を失った XL が単発的にシングルを出してもヒットを生むことはなかった。徐々に Sounds Of Memphis スタジオの活動は細っていき、80 年代に入ったところでほぼ停止している。
収録曲の順番とは相違するが、この流れに沿って、収録曲を聴いてみよう。① の時期、Charles Chalmers が制作したものが William Bollinger、Carrol Lloyd、Richard & Walter、Rudolph Taylor、Ann Hodge、いずれも 67 年頃の作品だ。Rudolph Taylor の Doorsteps To Sorrow は前集に収められていた Tell Him Tonight のフリップ・サイド。Chalmers のレーベル Roman からのリリース、ピュアなサザン・バラードで、悲しみ色に染まった歌声に涙である。Let Them Talk に似た雰囲気の Try My Love を歌っている Carroll Lloyd、楽ソウル (p.81) では Barbara Brown と競作になった A Great Big Thing (Tower 411) の方を誉めてしまったが、こちらのバラードでもしみじみ泣ける。Ann Hodge の Nothing But The Truth はテンポの良いダンス・ナンバー、ヴォーカルにもう少し迫力があったら、もっと乗れるのだが。他は未発表曲。第1集で驚かされた謎のデュオ Richard & Water の I Love You、バッキングも良く気分満点のサザン・バラード、このお二人、2 曲しか聴けないのが残念でしょうがない。William Bollinger はシカゴからやってきたシンガー、非力なヴォーカルながら、Is It Love ではかっこいいメンフィス・リズムが楽しめ、Teardrops では風情のあるメンフィス・バラッドで酔わせてくれる。② はパスして ③ の時期、Dan Greer のプロデュースによるものが Vision、The Minits、Barbara & The Browns、Lou Roberts、Spencer Wiggins。前集では甘くチャーミングなバラード Let The Moment Last でスウィート・ファンを騒然とさせた Vision だが、そのウラとなる Play The Game はつかみどころがなくて、私にはピンと来ない曲。女性3人グループ The Minits は 3 曲、うち 2 曲が未発表のもの。いずれもリズム・ナンバー、Still A Part Of Me のようなモダンなものを期待してしまったが、歯切れの良くポップなファンキー・ナンバー Natural Reaction がまあまあかな。個人的にとても気になっている彼女たち、お蔵入りになっているバラードがあれば、是非とも聴いてみたい。Barbara & The Browns の You Don't Love Me は Willie Cobbs の曲、61 年の Vee Jay 盤がオリジナル、多くのミュージシャンに歌われている R&B のスタンダードだ。Lou Roberts は初めてお顔を拝見して白人だと知った。UK で人気のあるフリップ・サイドよりも今回収録された She’s Not Mama's Little Girl Anymore の方が私は好き。優しく吹き抜ける南部の風にあたっているような爽やかなダンサー、まさしく Dan Greer サウンドここにありといったところ。さらに素晴しいのが続いて流れてくる Spencer Wiggins の Take Time To Love Your Woman だ。傑作ディープ・バラード I Can’t Be Satisfied のフリップ、メロディックなサザン・アップ、歌うことの悦びがこぼれんばかり。73 年という時期にこんなソウルフルに躍動する曲に出会えるなんて、ソウルの神様に感謝したい気持ちになる。次の ④ の時期となるのが George Jackson と The Ovations。ただし、冒頭1曲目の All In My Mind を歌っているのは George Jackson ではないでしょう。声の質も歌いまわしもちょっと違う。メローでモダンなステッパー、悪くはないが、曲もあまりこの人らしくない。目玉はこれにあらず、14 曲目の I Don't Need You No More ですぞ。77 年に ER Music から発売されたシングル盤、前集に収録されなかったサイドでこちらの方がより素晴しい出来ばえ。Sounds Of Memphis スタジオの Eddie Ray がリリースしたもので ER は彼のイニシャル、とりあえずプロモーション用として僅かな枚数がプレスされただけで原盤はとてつもなく珍しい、多分永遠のマイ・ウォンツ。しっとりとした George Jackson 節が堪能できるサザン・バラード。曲調は懐かしの 60 年代、シンプルなバッキングが実に効果的、静謐の中に魂のこもった純な歌声がこだまする。心の襞を撫でるようなピアノの音色にも泣けて泣けて、これほど繊細で心を打つ曲ってそうはないんじゃないかな。勿論、Deep Soul Inferno (Goldmine、楽p.216) よりも音が良い、ちゃんと権利を取っているからね。すっかり興奮してしまいました、The Ovations の 2 曲に移りましょう。はっきり言って 75 年の Chess のシングルよりも未発表の Little Man の方が聴きもの。録音はいつだろうか、確証は無いがクオリティーの高さから、Dan Greer & George Jackson が制作した 73 年以前の作品と推測する。The Ovations については、Sounds Of Memphis 音源の単独 CD “ One In A Million “ (UK Kent CDKEND 294) もリリースされ、そこでも新たに 6 曲が聴けたが、間違いなくこれが The Ovations の未発表ベスト。酸いも甘い噛み分けた Louis Williams のヴォーカルが説得力を持って響いてくる、I’m a southern soul man といった風格さえ感じられるうるおいのあるバラード、これも感動ものだ。残るは 5 曲、まず、謎の Everyday People と The Sweeteens。カヴァー・ジャケットになっている Everyday People、グループというよりバンドのようだ。70 年代前半の録音と思われるミディアムToday, Tomorrow And You、リード・シンガーの歌いっぷりも良く、勢いと若さが感じられ好感が持てる。前集にも収録されていた The Sweeteens は女性のソロでグループではありません。いかにも南部の女といったお声、70 年中頃の録音だろうか。Charlie’s Children はインスト。Art Jerry Miller は Willie Mitchell のバンドともプレイしていたキーボード奏者で、Stax 傘下の Enterprise に LP がある。意外なことに収録曲は甘いソウル・ナンバー。You Don't Love Me の Willie Cobbs はシカゴの人だが、ラストに収められた I’ll Love Only You は SOM の録音なのだろうか、69 年 Cobbs 自身のレーベル Riceland からリリースされたファンキーなブルース・ナンバーだ。以上、いつものことながら話が長くなってしまった。この素晴しいコンピレーション、あえて文句を言うなら、曲の並びが悪い。10 曲目まではちょっと物足りなくて、どうしちゃったのかという感じだった。期待していた Spencer Wiggins の未発表が無かったのもがっかりしたが、これは第 3 集以降のお楽しみということにしておきましょう。UK Kentに対しては期待も大きく、どうしても欲張りになってしまう、文句を言ってはいけないね。ディープ・ソウル・ファンなら、13 曲目と 14 曲目だけでも充分にお釣りが来ます。
xl som
Kent の関連レーベル BGP から Memphis 70 - The city's and soul in the decade after Otis 1968-1978 (UK BGP CDBGPD 192) という CD コンピレーションが本年 2 月に発売されている。Sounds Of Memphis関連は、Willie Walker、The Minits、Art Jerry Miller、The Ovations、Alvin Cash、Barbara & The Browns、Kannon、Billy Cee & Freedom Express、The Optimistics の計 9 曲で 5 曲が未発表曲。ほとんどファンクものなので誰にでもお薦めというわけにはいかないが、モダンなステッパー Two Paces Ahead Of Love での Willie Walker の歌いっぷりには有無を言わせないものがあるし、Art Jerry Miller と The Minits の珍しいカラー写真も拝める。それにしても、Goldwax の Willie Walker も SOM で録音していたとは驚いた。

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SOUL 45  THE MAGNETICS
2008 / 09 / 05 ( Fri )

名実ともに魅惑のグループ The Magnetics をご存知だろうか。同じ名前でいくつかのグループがあり、どれもシングル盤は珍しい。ノーザン・シーンでも決定的な曲が何曲かあり、原盤は高嶺の花。幸い、CD コンピで聴けるものも多いので、ここで紹介させていただくことにした。

The Magnetics / Wasting Time (J-V 2501) - 1969
Magnetics / When I’m With My Baby (Sable 102)
まずはシカゴの Magnetics、リード・シンガーは John Lee McKinney という人で、残るメンバーは不明。残したシングルは 3 枚のみ。66 から 68 年頃のリリースと推察される Sable のシングル 2 枚はベリ・レアで中古車が 1 台買えるような値段だ。J-V のシングルも昔は珍しくなかったが、今ではけっこう入手しづらい。Calvin Carter がプロデュースした J-V 盤、ライター・クレジットには McKinney の名前がある。Wasting Time は Impressions っぽいかな、派手さはないが、シャレたミッドテンポ・ナンバーに仕上がっている。この曲、ワインを注ぐ音が入っていて、擬音ファンには有名かもしれない。でも、これがあまり効果的でないところがご愛嬌。ウラの Oh Love はノスタルジックなメロディーの甘いバラード。次の Sable 盤、写真をアップしている私のブツは悲しいことにブートレグ、レーベル・デザインをそのままコピーしており、それなりの雰囲気がある。精巧なイミテイトではないので、本物と区別できないという厄介な問題もなく、こんなことを言ってはなんだが、好感の持てる仕事ぶりだ。両面ともに Richard Evans のアレンジメント。When I’m With My Baby は抜群のダンス・ナンバーで私の大好きな曲。輪を描くようなテンポに軽快なリードを妙味のあるコーラスが後押し、興奮が抑えきれず、誰でも心が浮き立つこと間違いなし。フリップの Count The Days も甲乙付けがたい天晴れグレートなダンサーということで、これぞ正真正銘の究極ノーザン・ダブル・サイダー。こちらのリードは John Lee McKinney ではないだろう、力強くエモーショナルなヴォーカルに分厚いサウンドと柔らかなコーラスが絡みつく。ライターには Scott Griffins – McClain - Floyd (Magnetics) とあり、この 3 人が他のメンバーなのかもしれない。Sable のもう 1 枚 I’ll Keep Holding On (Sable 104) はシックで甘さも漂うミディアム、ちょっとマニアックな音かもしれないな。いずれの曲を聴いても、巧みなコーラス・ワークが冴え、グループとしての実力は超一級だ。
Sable = Bootleg
magnetics 1 
Magnetics / Heart You’re Made Of Stone (Bonnie 107374)
デトロイトの Magnetics。シングルはこの Bonnie 盤のみ、おそらく 60 年代中頃のリリース。またも恐縮しちゃうが、マイ Bonnie は先の Sable 盤と同じくブートレグ (多分、同じ人が作ったものであろう、ブートなのに UK のリストに 50 ポンドで載っていた)。原盤はシカゴの Magnetics よりもお高いかもしれない、音も悪くないので私はこれで満足している。このグループ、The Volumes (楽p.196) が一時的に使った変名とされていたが、両方のグループのセッションに参加していたギタリストの Dennis Coffee によれば、別グループとのこと (注)。曲を書いているのは Barney Duke Browner で Crying Over You (Impact 1008) というシングルがあり、Impact の Jock Mitchell や The Volumes のライターとしても名前を目にする人物だ。Heart You’re Made Of Stone はなんとも楽しいハンド・クラッパー。リード・シンガーの張り切りぐあいがいいじゃないか、弾けるようなサウンドに有無を言わさず体がムズムズしてくる。フリップの Lady In Green の方が UK では人気がある。おおらかなリズムのフィンガー・スナッパ-、The Drifters のビーチ・サウンドをさらに洗練させたようなダンスものだ。なお、62 年に The Train / Where Are You (Allright 620) というシングルを残しているデトロイト・グループがあり、そちらはソウルというよりドゥーワップ、同一グループかどうかは不明。
注 http://www.soulfulkindamusic.net/magnetics.htm 参照
フィラデルフィアにも Magnetics があり、彼らが歌う I Have A Girl (Ra-Sel 7104) もレア・ノーザンとして有名だ。これもトップ・クラスの値段、私も持っていないが、UK のコンピに多く収録されている。67 年のリリースらしいが、モータウンの初期を思わせるようなわりと素朴なダンスもの。
クオリティーが落ちるが、マイ・コレクションからもう 1 組。ところはヴァージニアのリッチモンド、Good By My Love (Sound Trip 30391/2) というシングルがある Magnetics。録音が悪くバックもモコモコしているが、ちょっと気になるダンサー。ウラのバラード Let Me Comfort You は欝、サウンドもささくれ立っていて気分がめいっちゃうかも。
Soulful Twins / I Can't Let You Go (Sable 101)
シカゴの男女のデュエットもの。歌詞が全く違うが、Magnetics の Count The Days (Sable 102) とバック・トラックがほぼ同じということで、ここで取りあげさせていただく。ディープな男とスリリングな女が交互にリードをとってハモるミッドテンポ、それとなく緊迫感があって妙に熱っぽい。知られざる傑作と言っても良いのではないかな。フリップの I Need Some Kind Of Something はファンク・ビート、ヴォーカルは多重録音か? ダークなリズム・ナンバーで面白い曲。雰囲気満点の 2 人、シングルがこれっきりというのが淋しいね。
Bonnie = Bootleg
magnetics 2
・ When I’m With My Baby # Northern Soul Of Chicago Vol.1 (Goldmine)、Talk Of The Grapevine Vol.1 (Grapevine)、Grapevine より Goldmine の方が音は良好。
・ Count The Days # Northern Soul Of Chicago Vol.2 (Goldmine)
・ I’ll Keep Holding On # Talk Of The Grapevine Vol.2 (Grapevine)
・ Heart You’re Made Of Stone # For Millionaires Only Vol.1 (Goldmine)
・ Lady In Green Heart # For Millionaires Only Vol.2 (Goldmine)
・ I Have A Girl # Allnighter 3 (Goldmine)、Ginger Taylor's Northern Soul Banquet (Goldmine)、Kev Roberts Presents The Golden Age Of Northern Soul (Bestway)

22:10:02 | SOUL 45 | コメント(2) | page top↑
楽CD  DORIS ALLEN / A SHELL OF A WOMAN (UK Soulscape)
2008 / 09 / 03 ( Wed )
DORIS ALLEN / A SHELL OF A WOMAN (UK Soulscape SSCD 7012)
1. A Shell Of A Woman (Minaret 149) 2. Kiss Yourself For Me (Minaret 149) 3. Let A Little Love In [Big John Hamilton & Doris Allen] (Minaret 156) 4. A Place In My Heart [Big John Hamilton & Doris Allen] (Minaret 156) 5. Them Changes [Big John Hamilton & Doris Allen] (Minaret 159) 6. Bright Star [Big John Hamilton & Doris Allen] (Minaret 159) 7. Hanging Heavy In My Mind (SSS Inter 820) 8. I'll Just Keep On Loving You (SSS Inter 820) 9. Candy From A Baby (P-Vine PLP 333) # 10. Treat Me Like A Woman (P-Vine PLP 333) # 11. I Don't Want To Cry [Big John Hamilton & Doris Allen] ## 12. So Good To Be Together [Big John Hamilton & Doris Allen] ## 13. Full Time Fool (Emerald Coast 16864) 14. Night Time Is The Right Time (Emerald Coast 16864) 15. Let's Walk Down The Street Together ## 16. A Shell Of A Woman [1986 version] ## 17. Clean Up Woman ## 18. Birmingham Jail ## 19. Baby It's Cold Outside ## 20. You Left The Water Running ## 21. Tit For Tat ## 22. What's Wrong With Me Loving You ## 23. Ashes Won't Burn ##
# unissued ## previously unissued 2008 Notes : Paul Mooney

Mary Gresham に続いて Soulscape から思いがけない Doris Allen の CD アルバム。A Shell Of A Woman (楽p.136) という超弩級バラード 1 曲でディープ・ソウル史にその名を残す女性シンガー。87 年に P-Vine の Deep Soul Classics シリーズ Big John Hamilton & Doris Allen (P-Vine PLP 333) でシングル音源と未発表が 6 曲 (うちデュエット 3 曲) リイシューされていたが、今回は 23 曲収録ということでちょっとその数に驚いた。全て、フロリダ Valparaiso にあった Finley Duncan の Playground プロダクションで制作されたもの。Doris は 69 年に 4 枚のシングルを Minaret と SSS International に残しており、うち 2 枚は Big John Hamilton とのデュエット。1 から 8 曲目がそのシングル曲で、9 から 12 曲目の 4 曲が 70 年前後の録音と思われる未発表曲だ (ソロ作品は既に P-Vine 盤に収録済)。なんと言っても冒頭の A Shell Of A Woman が強烈過ぎて後が霞んでしまうが、未発表のジャンプ・ナンバー Candy From A Baby も迫力満点で素晴しい。Treat Me Like A Woman はカントリー・テイスト、ラストで感極まるバラード、バックが淋しいのが惜しい。Big John Hamilton とのデュエットでは、スロー・バラードの A Place In My Heart がマイ・ベスト。未発表の I Don't Want To Cry は Chuck Jackson の高速カヴァー、これはお二人ともやけっぱちって感じで面白い、Big John も Doris に押され気味だ。実力申し分無しの 2 人、お互いの我をぶつけられるような曲が少ないのが残念かな。ライナーによれば、この頃の Playground のリズム・セクションは RJ Benninghoff (keyboards)、Larry Snell、John Adkins (guitar)、Tony Ardivino、David Adkins (drums)、Dan Ertel、Kent Phillips (bass)、ホーンは地元の The Tikis (Len Wade が在籍していたバンド) や Leroy Lloyd & The Dukes もしくは The Memphis Horns や Gene Miller のバンドを調達することもあったようだ。Minaret 盤から十数年レコーディングから遠ざかっていた Doris は86年にカンバックし、Duncan の新レーベル Emerald Coast からシングル盤をリリースする。そのシングルと同時期の録音で未発表となっていたものが 13 曲目以降の 11 曲。Emerald Coast のシングルは、ミニコミ Sound Off の 2 号でも紹介していたので思い出深い。Night Time は Ray Charles の曲でスロー・ブルース。フリップの Full Time Fool はミディアムの佳曲、やんわりディープなヴォーカルが泣ける。正直言ってしまうと、残る未発表曲については期待していなかった。シンセも入ったバックはイマイチで、この辺の音はもう聴かなくなっているから。でも、そんなことはどうでもいいと思えるほど、円熟味を増した情け深いヴォーカルに出会って、我を忘れて涙してしまった。A Shell Of A Woman の再録をはじめ、ミディアムの Let’s Walk Down The Street Together、カントリー調のバラード Baby It’s Cold Outside、軽快なリズムのサザン・ダンサー Ashes Won't Burn あたりが特に印象に残る。ヴォーカルの力というものを改めて思い知らされた感じだ。なお、Clean Up Woman は Betty Wright の曲、You Left The Water Running はあの有名曲ではありません。最後に Doris Allen のバイオについて簡単に。40 年、サウス・カロライナの Aiken の生まれ。同郷の Big John Hamilton や Leroy Lloyd & The Dukes とともに南部をサーキットし、JB や Denise LaSalle、Clarence Carter、Betty Wright などの前座で歌っていたそうだ。ドラムやギターも演奏できたらしい。このアルバムを企画した Garry Cape 氏は彼女へのインタビューも予定していたが、昨年 11 月に亡くなられ実現できず、本 CD が追悼盤となってしまった、合掌。
doris allen
06:47:06 | もっと楽ソウル | コメント(0) | page top↑
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