ECCENTRIC SOUL : SMART’S PALACE (NUMERO)
2010 / 04 / 10 ( Sat )
ECCENTRIC SOUL : SMART’S PALACE (NUMERO 027)
1. Baby Neal & The Smart Brothers / I'm Not Ashamed 2. Theron & Darrell / I Was Made To Love Her (Solo 1970) 3. Fred Williams & The Jewels Band / Tell Her (Solo 100) 4. Smart Brothers / Barefoot Philly (Vantage 713) 5. Chocolate Snow / A Day In The Life (Solo 1973) 6. Baby Neal & The Smart Brothers / Lorraine (Vantage 713) 7. L.T. & Soulful Dynamics / Everybody Needs Somebody (Solo 1820) 8. Theron & Darrell / It's Your Love (Solo 1970) 9. Hard Road featuring C.C. Neal / If You Really Love Me (Kanwic 207) 10. Chocolate Snow / Inflation (test press) # 11. Kenneth Carr with John Smart's Band / Don't Hate Let's Communicate (Solo ?) 12. John Smart's Band / Herbie's Bag (Solo ?) 13. Fred Williams & The Jewels Band / The Dance Got Old 14. Smart Brothers with Baby Neal / I've Got A Funny Feeling (Lee Mac 1001) 15. L.T. & The Soulful Dynamics / Crazy About You Baby (Solo 1820) 16. Tim Jacob / Mercy Baby (Solo 1972) 17. Hard Road featuring C.C. Neal / Dedicated To You (Kanwic 207) 18. Choloate Snow / Let Me Be Your Christmas Toy (Solo 1973) 19. Chocolate Snow / It's Like Heaven (test press) #
2009 # unissued Notes : Dante Carfagna & Bob Sevier

昨年、NUMERO からこの CD が出た時は、ちょっと驚いた。中西部の奥の奥カンザスはウィチタで 60 年代から 70 年代にかけて制作されたシングル・コレクション。辺境の地に咲いたソウル・ミュージックの花、そのむせかえるような妖しい香りはしびれるように刺激的だ。メインストリームのソウルでは味わうことのできない生々しいサウンド、とにかくまっ黒けっけ。そんなウィチタのソウル・シーンの主役となるのが Smart Brothers だ。Vernon、Leroy、Dick のスマート兄弟を中心に組まれ、ホーン・セクションを擁する本格的なバンドとして、地元だけでなくその活動範囲は西海岸にまで及んだという。このバンドに、ゴスペルを歌いながらプロのシンガーを目指していた Corneilus “Baby” Neal (C.C.Neal) がヴォーカリストとして参加し、61 年に最初のシングルがリリースされている。翌年、カリフォルニアから戻った彼等は、親族兄弟で経営するレストラン兼ナイト・クラブ Smart ‘s Palace のステージで、連夜、熱くハードなライブ・パフォーマンスを披露、ウィチタのソウル・シーンはスマート・パレスを中心に動き出すことになる。本 CD 収録の最初の曲は Smart Brothers の 65 年の未発表ナンバー ① I'm Not Ashamed、ライブ録音で I Foud A Love タイプの悶絶スロー・バラードだ。彼らのシングルは 3 枚しかなく、65 年に Barefoot Philly / Lorraine (Vantage 713)、66 年に Later For Tomorrow / I've Got A Funny Feeling (Lee Mac 1001) を発表、Later For Tomorrow を除く 3 曲をここで聴くことができる。Vantage はニュー・メキシコのアルバカーキのレーベルだが、ウィチタのラジオ局での生録音のようだ。④ Barefoot Philly はディープなブラスが前面に出たどす黒いダンス・チューン。⑭ I've Got A Funny Feeling は Sam Cooke 調のパーティ・ソング、I'm Not Ashamed と似た雰囲気の未収録のフリップ・サイド Later For Tomorrow (私見では、この 2 曲は同時期に録音されたものと思えるが) ともども観客の声が入るのでライブ・レコーディングと思っていたが、ライナーでは 66 年のスタジオ録音となっている。下手なのもバレバレと楽本では書いてしまった、荒っぽい録音のせい、彼らの実力を不当に評価していたようで、訂正してお詫びいたい。ほどなく、Dick (Richard) Smart は自らレコード・ショップ Smart’s Music City を開業、さらに、弟の John と Solo Records を立ち上げることになる。68年、Richard Smart のプロデュースで Solo レーベルから発表されたのが Fred Williams & The Jewels Band で、③ Tell Her は無国籍なクールでゆるいファンク、⑬ The Dance Got Old はブーガルーなんでしょうか、ラテンな雰囲気のダンス・ナンバーとなっている。Solo の 2 枚目は John Smart のバンドをバックに歌われた Kenneth Carr の ⑪ Don't Hate Let's Communicate、これもダンス・ナンバーだが、最初のシングルとは打って変って、サウンドが素朴すぎて面白みに欠ける。3 枚目となるのが Leroy Tucker を中心とするソウル・バンド Soulful Dynamics のシングル、⑮ Crazy About You Baby はバンドというよりもソウル・グループ・スタイル、めるくイナタいバラード。⑦ Everybody Needs Somebody はバンドの底力を見せつけてくれる妖しくエモーショナルなファンク・ナンバーだ。続いてリリースされた Tim Jacob の ⑯ Mercy Baby はどこかで聴いたことがあると思ったら、The Sweet Delights / Baby Be Mine (Atco 6601) と同じ曲、ウラのインスト Paul’s Midnight Ride に DJ であった Tim Jacob の決めゼリフ Mercy Baby を乗っけただけのもの。そして、70 年に発表された Solo レーベル最後のシングルとなる Theron & Darrell の ② I Was Made To Love Her が素晴しい。Theron Gafford & Darrell Buckner のソウル・デュオ。イントロでサックスが歌い、ディープで辛いリードにファルセット・シンガーが絡む、コーラスも入ってグループ・ソウル・スタイル。ミッドテンポのダンサブルなバラード。夢見心地のメロディー・ラインとガッツィなヴォーカルとのコントラストにうっとりとなってしまう。こんなチャーミングな曲がローカルなレーベルからひっそりとリリースされていたなんて、ソウル・シングルの世界の豊かさを教えてくれる逸品。フリップ・サイドの ⑧ It's Your Love ではファンキーにバトルしてくれる、こちらも抜群のダンサーだ。曲も 2 人が書いたもの、ウィチタを離れメンフィスに向かった彼らだが、結局、残したシングルはこれ 1 枚、ライナーを読むとちょっと悲しくなってしまった。4 曲収録されている Chocolate Snow は、C.C.Neal の兄弟が中心になって結成されたバンドで、⑤ のA Day In The Life でシリアスなファンク・ファンには知られた存在ではないかな。プロデュースは Richard & John Smart、1973 年の作、ビートルズの曲で Wes Montgomery のヴァージョンを下敷きにしたファンク・インスト・ナンバー。⑩ Inflation は C.C.Neal のヴォーカルが入った未発表テイクだ。⑱ Let Me Be Your Christmas Toy は A Day In The Life のフリップ、こちらは C.C.Neal が思入れたっぷりに歌いあげるスウィート・バラード。未発表であった ⑲ It's Like Heaven はエスニックな雰囲気のミディアム。残る 2 曲はヴォーカルに C.C.Neal をフューチャリングした The Hard Road というバンドのシングル、Kanwic というレーベルから 75 年に発表されたレアな音源だ。⑨ If You Really Love Me はあわただしいテンポのアップ・ナンバー、⑰ Dedicated To You は爽やかなリズムにのったダンサー、これはほのかに切なさもあって好き。なお、このバンドは Mojave と名前を変えて Out To Get-Cha / Never Give Your Love (North Star 1200) というシングルを、C.C.Neal は LA のレーベルから All I Want From You Is Your Love / O.J. (Soul Craft 107) というシングルをリリースしている。前者は未聴だが、後者はお持ちの方も多いはず、歌ものモダンの好盤と言ってよい出来だ。
それにしてもNUMEROの熱意と愛情に満ちた仕事ぶりには頭が下がる。これからもローカル・レーベルのマニアックな音源発掘に期待したいなんて安易に言ってしまうのも気が引けてしまいます。
smart palace 
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アルツハイマーのお知らせ
2010 / 04 / 07 ( Wed )
ソウル・イベント「アルツハイマ―」のご案内です。

日時 : 4 月 17 日 (土) 午後 5 時~11時
場所 : ダイニングバー 「カピターノ」 CAPITANO
新宿区西早稲田 1-6-3 筑波ビル1F ☎ 03-3207-4774

おそらく、日本一ゆる~いソウル・イベント、気軽にお越しください。
チャージ1,000円 (ワン・ドリンク)

alz 100417
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