SOUL 45 – FUNKY & SERIOUS
2016 / 03 / 27 ( Sun )
19 日のレココンでかけたシングル盤について、簡単に紹介。どうしてこの曲をかけたいのか、どうしてこの曲が好きなのか、一言しゃべってからかけますが、生まれついてのトーク下手、説明不足のところもあったりなので、語り足りなかったところも加え、コメントさせていただきます。これで、レココンの雰囲気が少しでも伝わればよいのですが。

その前に忘れるといけないので、大事な告知を。4 月 2 日 (土) 午後 7 時から 9 時まで、ディスクユニオン新宿ソウル/ブルース館の主催で、同店にて 「楽ソウル・トーク・ショウ」 を行います。楽ソウル発刊後にリリースされたコンピレーション CD の紹介をしながら、私のこれまでのソウル体験談や日頃思っていることなどもお話しできたらと思っています。シングル音源を聴く愉しみが少しでも増えるような内容にしたいと考えておりますので、よろしくお願いします。
評論家ではありませんし、立派なお話はできません。上手には話せませんが、嘘をつくのが苦手なので、思わずマル秘ネタが飛び出すかも。曲もどんどんかけますよ、今までどこでもかけたことのないシングル盤も数枚持っていきますので、乞うご期待。

01 professor longhair gig chief
Professor Longhair / Big Chief pt.1&2 (Watch 1900) 1964
躁と鬱ってタイトルを付けたが、実際はファンキーだからって躁でもない、できるだけ楽しいものをと考えて、最初に浮かんだのがこの曲。ニューオリンズは長閑(のどか)で陽気、ほとんどインスト、でも、最後に作者の Earl King がちょっぴり歌ってくれるので、これはパート 2 まで聴かなきゃいけません。
02 roy lee johnson boogaloo
Roy Lee Johnson / Boogaloo #3 (Josie 965) 1966
お次はアトランタでブーガルー。不良少女のところで紹介した So Anna Just Love Me の裏、ボーカルは掛け声程度、ブリブリの喇叭が気持ち良くて踊らにゃ損々って感じでしょうか。お持ちの方も多いはず、たまにはひっくりかえしてやってください。
03 roosevelt matthews tighten up
Roosevelt Matthews with Billy Ball & The Upsetters / Tighten Up (King 6173) 1968
Archie Bell & The Drells の大ヒットで、ソウル・ダンスの超有名曲。おそらくこの Roosevelt Matthews の盤が人気も値段も最も高いカバー・シングルではないだろうか。このマシューズさん、Powerful Love (Twinight 135) の Chuck & Mack (Roosevelt Matthews & Aubrey Wallace) のお方。そんでもって、ウラの You Got Me Diggin’ You もいい按配にディープなミディアムなのですよ。
04 inell young next ball game
Inell Young / The Next Ball Game (Big-9 1001/2)
楽 SOUL 159p で紹介した Libra 盤の方が有名だが、こっちも見逃せない。Eddie Bo の曲、不思議なのはボーカルがわりと普通の歌いっぷりであまりファンキーじゃないこと。もしかしたら、後でバックだけ差し替えたか、ドラムだけ上からダビングしたのか。とにもかくにも、俺様が主役だと言わんばかりのドラムスのハリキリぶりがいいじゃないですか。
05 johnny adams time and time
Johnny Adams / Time And Time Again (Watch 1903) 1968
続いてもニューオリンズ。20160310 のブログでも少し触れたシングル盤。ゆったりテンポのブルース・ナンバー、クールでユニークなのはファンキーな隠し味がきいているからと私は思っているのだが。でも、全然ファンクしていないっていう人が多いかもしれません、まあ、躁と鬱の中間もありって多めに見てください、良い曲なのは間違いありません。
06 charles crawford hy sign
Charles Crawford / A Sad Sad Song (Hy Sign 2114)
ここで鬱を 1 曲。この企画で直ぐに思いついたのがこの曲、タイトルがそのものずばり。ルイジアナはシュリーブポートの産でワン・アンド・オンリーのシンガー。声は優しいが、曲調も歌いっぷりもすっかりオーティス・マナー。鬱と言うよりも地味、弾けそうで弾けられない男の辛さをご堪能ください。
07 romana jones ease off lover
Ramona Jones / Ease Off Lover (Jet Stream 807) 1971 ?
Huey Meaux の製作、ジャクソンの Grits & Gravy スタジオでの録音、20160114 の SOUTH TEXAS (KENT) の CD レビューでも触れた Your Love’s Not Reliable のフリップ・サイド。気分を浮き立たせるサウンド、途中で入るオルガンがやけにかっこいい、ただのポップなダンサーに終わってません。
08 larry williams venture
Larry Williams / Shake Your Body Girl (Venture 622) 1968
大ヒットした Specialty や Johnny Guitar Watson とタッグを組んでノーザン・ファンに人気の Okeh の作品は知っていても、このシングルを知る人はほとんどいないのでは。私のレコード棚でも長い間埋もれていた 1 枚、ラテン、ブーガルー、カリプソ、なんて言って良いのやら、底抜けに陽気、テンポは緩いけどビートはしっかり、溌剌とダンサブルなナンバーだ。フリップの Love, I Can’t Seem To Find It は Okeh の流れをくむストレートでソウルフルなダンサー、真っ当なソウル・ファンならこちらかな。
09 gloria walker ff spot baby
Gloria Walker & The Chevelles / You Hit The Spot Baby (Flaming Arrow 37)
楽 SOUL 157p 参照。Eugene Davis の Flaming Arrow はなかなか CD 化されませんね。当日、MASKMAN は Angela Davis & The Mighty Chevelles の激烈激レア・ファンク My Love Is So Strong (Flaming Arrow 2829) をかけてくれました。
10 mac staten do the freeze
Mac Staten and The Nomads / Do The Freeze (Prelude 1111)
楽 SOUL 115p 参照。これはストレートなファンク・ナンバー。フリップ・サイドの There She Goes の方がレア・ノーザンで人気だ。
11 j young b hill its got soul
J Young – B Hill / It’s Got Soul (NaJma 604)
これも楽 SOUL 60,61p 参照。
12 johnny de vigne
12 little mary staten
Johnny De Vigne / Poor Boy (Tarx 1012)
Little Mary Staten / Helpless Girl (GME 1329)
東と西、男と女で鬱を 2 連発、Johnny De Vigne は NY のシンガー、Johnny Dee の名前で De-Lite と Empire にもシングルがある。ビッグ・ボイスで絶叫型、切羽詰まった感じで吠えまくる。危ないボーカルをサポートするバッキングもどこか怪しい、ホーン・アレンジが扇情的、ピアノもギターもスタジオ・ミュージシャンというかんじじゃないね。共感よりも拒絶感が強いので、けっして毎日聴きたいとは思わないタイプのディーペスト・ソウル。なお、私の持っているシングルはレーベルが逆、Street Of Dreams というタイトルの方にこの曲が収録されている。LA のLittle Mary Staten は楽 SOUL 153p 参照、久しぶりに聴いたが、ずぶずぶ沁みる。これは 2 日に 1 度くらいでも良いかな。
13 clarence green duke
Clarence Green / What Happened To Us (Duke 424) 1967
テキサスのブルース・シンガー、弟の Cal Green とのカップリングで P-Vine から 「ジャンピング・ヒューストン・ギタリスツ」 という日本編集の CD アルバムも出ている。ギターはもちろん、ボーカルも渋くてディープ。Duke ではシングルが 3 枚、中では、このソウル・マナーでタメのあるダンスものがマイ・ベスト。
14 syl johnson going to the shack
Syl Johnson / Going To The Shack (Twinight 118) 1969
シカゴでファンキーと言ったら、まずはこの方、一昨年の日本公演でもまだまだバリバリの現役でありました。プロモーション不足かヒットはしてないが、ファンキーなナンバーならこれが一番好き。
15 stormy devastator
Sormy / The Devastator (Twilight 104) 1967
楽 SOUL 115p 参照。グレイトなシカゴ・ファンクです。
16 ambassadors music
The Ambassadors / Music (Arctic 150) 1969
人気のある Ain’t Got The Love Of One Girl (20151119参照) の裏。少し前に Honey & The Bees のバック・テイク違いの未発表バージョンが 7 インチで限定販売されたが、アンバサダーズの方がドラムスが激しく音もくっきりクリア、グルーブ感もケタ違いだ。
17 sonny rhodes esiobud
Sonny Rhodes / Finding Out For Myself (Esiobud 713)
楽 SOUL 102p 参照。本名の Clarence Smith でもシングルがあるブルース・シンガー。Galaxyにも 3 枚シングルがあって、2 枚目の You Better Stop (Galaxy 758) が人気、今もって手に入りません。
18 elaine armstrong sad but true
Elaine Armstrong / Sad But True (King 6176) 1967
グレートなディープ・バラード Precious Minutes のフリップ。King’s Serious Soul Vol.2 (楽 SOUL 210p) のコメントでは、縁のないシングル盤と書いたが、ほどなく入手。買えない理由はこちらサイドのファンク・ナンバーの人気が高いため。JB 系のファンクで、歯切れも威勢も良くて、ボーカル・パフォーマンスも最高。これっきり 1 枚のシンガーだが、Masterpieces Of Modern Soul Vol.4 (Kent CDKEND 437) に収録されていた未発表曲 Tears Begin To Fall が最近シングル・カット (Kent City 043)、リリースされている 2 曲とがらりと趣が違って驚きです。
19 lee fields funky screw
Lee Fields / Funky Screw (Angel 3 1004) 1974
JB の映画でも吹き替えで歌っており、JB フォローワーの第一人者。シングル初心者の頃、Let’s Talk It Over (London 190、Norfolk Sound 1000) にはさんざんお世話になったのに、楽本では全く取り上げなかったことを後悔。今回は是非とも 1 曲かけねばと、15 枚あるマイ・コレクションを聴き直しました。Angel 3 では Mighty Mighty Love の改作でモダンな Take Me Back (Angel 3 1008) が人気だが、より JB っぽいこちらを選択。Angel 3 の LP にボーナス曲 7 曲 (Funky Screw も Take Me Back も収録) がプラスされた Truth & Soul の CD アルバムはお薦め。
20 lois barber kung fu lover
Lois Barber / Kung Fu Lover (Dough Boy 100) 1975
ナッシュビルのレーベル、裏のバラード Tomorrow’s So Far Away がそこそこだったので買った覚えがあるが、なんだかやっぱり地味。最近になって、はじめは無視していたこちらのファンキー・サイドにこのお皿の価値はあるんじゃないかと。軟派だし、ディスコっぽいけど、何だか逆らえないサウンドなのです。これ 1 枚のこのシンガーだが、Frederick Knight のプロデュースで Specify という未発表曲があり、The Birmingham Sound : The Soul Of Neal Hemphill vol.1 (Rabbit Family、楽 SOUL 249p参照) の 1 曲目 (Little Lois Barber名義) に収録、70’s サザン・ディープの傑作、お聴き逃しのないように。
21 gene anderson westbound
Gene Anderson / The Devil Made Me Do It (Westbound 165) 1971
ウラがインスト・バージョンの Funky Beethoven、このタイトルでネタバレ。私らしくない選曲だったか、MASKMAN から 「佐野さん、こんなのかけるんですか」 と言われてしまった、たしかに家では聴くことがない類の音かもしれない。HI のシングルもこの人だろう、普通の良盤 Baby I Dig You (Royal Tone 1000)、レア・ノーザン Do You Love Me Baby (Nu-Tone 6501)、レア・ファンク The Gigilo (Royal Tone 1005) なんてのもあります。
22 Iwilly mcdougal i cant wait
Willy McDougal / I Can’t Wait (Kinard 2318) aka Billy Mack
最後は絶対の自信を持ってお届け。鬱なバラードと言えば、これ。20160131 の楽 BLUES で紹介した Don’t Turn Away のウラの曲。

レココンではこの半分もしゃべれていない気が、トーク力が課題です。
最後に、ニューオリンズものを何曲か取り上げたので、私のお薦めのニューオリンズ・ファンクのコンピレーションを挙げておきます。
23 new orleans funk soul jazz 1 a
24 new orleans funk soul jazz 1 b
25 new orleans funk soul jazz 2 a
26 new orleans funk soul jazz 2 b
NEW ORLEANS FUNK (SOUL JAZZ 47)
NEW ORLEANS FUNK VOL.2 (SOUL JAZZ 185)
NEW ORLEANS FUNK はファンク本 FUNK 45’s (K&B) でもとりあげられていたコンピ、第 1 集には分厚いブックレットも付いていて、ニューオリンズのファンクの流れについて丁寧に説明されています。このシリーズはまだ通常価格で入手が可能なはず。第 3 集も出ています。
27 saturday night fish fry 1
28 saturday night fish fry 2
29 saturdaynight fish fry 3
NEW ORLEANS FUNK AND SOUL ! : SATURDAY NIGHT FISH FRY (SOUL JAZZ 53)
これは中古で探すしかないかもしれません。
18:54:44 | SOUL 45 | コメント(0) | page top↑
FUNKY & SERIOUS @ BLUE HEAT / PLAY LIST
2016 / 03 / 20 ( Sun )
ご来場、ありがとうございました。
次回は 5 月 14 日 (土)、「ソウルの真ん中」(ミディアム特集)、DJ は佐野、森島、MASKMAN他。

MASKMAN

01. Geater Davis / I've Got To Pay The Price (Luna) 1972
02. Vernon Garrett / Something Went Wrong (Grenade) 1974
03. Camille "Lil" Bob / Stop (La Louisianne) 1969
04. Hermon Hitson / Yes ,You Did (Minit) 1969
05. Lee Shot Williams / Get Some Order (Shama) 1969
06. Sonny Green / Jody's On The Run (MESA / HILL) 1971
07. Bonnie Floyd & The Original Untouchables / I'm Just A Poor Boy (Big Yellow) 1969/70
08. Josephine Taylor / Is It Worth A Chance 9 (Twinight) 1970
09. Rev O.C. Tolbert & the Blues Congregation / Hard Times (Rolyat) 1971
10. Billy (Sugar Billy) Garner / Your Wasting My Time (New Day) 1971
11. Lee Moses / If Loving You Is A Crime (Dynamo) 1968
12. Tommy Bass / This Is My Thing (Soulful)
13. The Marlboro Man / Iron Horse (Nite Beat) 1971
14. Angela Davis & The Mighty Chevelles / My Love (Is So Strong) (Flaming Arrow)
15. Apollos Show Band / Peace Still With Us (Apollos Show Band)
16. Charles Mintz / Running Back (Up Look) 1971
17. Milton Campbell & The R-D-M Band / Sweet Thing (Zoom)
18. Nathan Wilkes / Strange Feeling (Tragar)
19. Hank Sample / Got To Find The Nerve (Malaco) 1971
20. O.V.Wright / Ace Of Spade (Back Beat) 1970
21. Bobby Bland / I"m So Tired (Duke) 1972

SHIGEMI MORISHIMA

01. Clifton White & His Royal knights / The Warm Up Part 1 (Anla 104)
02. Monopoly Ltd. / Underdog’s Child (Faithful Virtue 7002)
03. Vernon Garrett / Frankenstein (Open-G 808) 67
04. Zilla Mayes / I Love You Still (Tou-Sea 132) 67
05. Lilian Hale / Don’t Boom Boom (Fretone 011) 74
06. Dizzy Jones / I Don’t Care (Blue Rock 4024) 65
07. Al Trahan / Can I Feel It (Spindletop 761) 76
08. Gail Anderson / They’re Laughing At Me (Shell 102) 62
09. Stu Gardner / Drive Me (A & M 827) 66
10. Wylie Trass / That Soul Thing Pt.1 (ABC 11219) 69
11. Sugarpie DeSanto / (That) Lovin’ Touch (Brunswick 55375) 68
12. Pattie Lenoir & Her Hi Stands / I Had A Love (C. J. 660)
13. Ernest Fitzgerald / Ace In The Hole (Daniels 504) 72
14. Robert Moore / Jo Ann (Deluxe 105) 69
15. Charlottia Gilbert / Chances Go ‘Round’ (Veep 1267) 67
16. Bobby Holley / Moving Dancer (Weis 3005) 66
17. Pat Hodges / Ain’t Watcha Got (HME 56928)
18. Paul Jones / Hey You, Get Down (Minaret 7603) 76
19. Rose Hargrove / Somebody’s Gotta Give (Hell’s 484)
20. Tommy Bush / Come On Now (Boxer 3001) 68
21. Gene Dozier & The United Front / Give The Women What They Want (Mercury 73603) 74
22. Charles Pryor & Power Of Love / What They Doing (Funkie Junkie) (Double 07 4461)
23. Nancy Day / Too Much To Soon (Mojo 101)
24. Leon Phillips / I Like My Birdie (Dash 5025) 76

KATSUAKI SANO

01. Professor Longhair vocals : Earl King / Big Chief pt.1&2 (Watch 1900)
02. Roy Lee Johnson / Boogaloo #3 (Josie 965)
03. Roosevelt Matthews with Billy Ball & The Upsetters / Tighten Up (King 6173)
04. Inell Young / The Next Ball Game (Big-9 1001)
05. Johnny Adams / Time And Time Again (Watch 1903)
06. Charles Crawford / A Sad Sad Song (Hy Sign 2114)
07. Ramona Jones / Ease Off Lover (Jet Stream 807)
08. Larry Williams / Shake Your Body Girl (Venture 622)
09. Gloria Walker & The Chevelles / You Hit The Spot Baby (Flaming Arrow 37)
10. Mac Staten / Do The Freeze (Prelude 1111)
11. J Young – B Hill / It’s Got Soul (NaJma 604)
12. Johnny De Vigne / Poor Boy (Tarx 1012)
13. Little Mary Staten / Helpless Girl (GME 1329)
14. Clarence Green / What Happened To Us (Duke 424)
15. Syl Johnson / Going To The Shack (Twinight 118)
16. Sormy / The Devastator (Twilight 104)
17. The Ambassadors / Music (Arctic 150)
18. Sonny Rhodes / Finding Out For Myself (Esiobud 713)
19. Elaine Armstrong / Sad But True (King 6176)
20. Lee Fields / Funky Screw (Angel 3 1004)
21. Lois Barber / Kung Fu Lover (Dough Boy 100)
22. Gene Anderson / The Devil Made Me Do It (Westbound 165)
23. Willy McDougal / I Can’t Wait (Kinard 2318) aka Billy Mack

特別映像(テーマには関係ありません)
James Carr / Love Attack
The Temptations / I Wish It Would Rain
Al Green / A Change Is Gonna Come
Otis Clay / Trying To Live My Life Without You (from Soul Train)
Sugar Pie DeSanto / Rock Me Baby
Sugar Pie DeSanto / Baby What You Want Me To Do
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JOHNNY ADAMS
2016 / 03 / 10 ( Thu )
楽 SOUL で絶賛した Pacemaker のシングルも CD で聴けるようになり、何となくホッとしている今日この頃。Ric & Ron のシングルを完全収録したアルバムも 1 年前に出ているし、語り足りない Johnny Adams について、楽本の補足をさせていただきます。

01 johnny adams ric ron ace 1
02 johnny adams ric ron ace 2
Johnny Adams / I Won’t Cry – The Complete Ric & Ron Singles 1959-1964 (ACE CDCHD 1424) 2015
楽 SOUL では 14 曲入りの Rounder のアルバムを紹介したが (283p)、この ACE 盤は Ricの 9 枚と Ron の 2 枚計 22 曲を完全収録。きちんと発表順に収録されているのも好感が持てる。① から ⑱ が Ric のシングルで 1959 年から 62 年のリリース、清々しくおおらかに歌われたニューオリンズの R&B に心が洗われる。テンダーなバラード・ナンバーが多く、アーリー・ソウル好きなら優しい気分に浸れること間違い無し。① I Won’t Cry と ② Who You Are はジョニー 27 歳の第 1 作、曲を書いている Dorothy La Bostrie はあまり乗り気でなかった彼に強くレコード・デビューを勧めた女性で、Irma Thomas の最初のシングル Don’t Mess With My Man / Set Me Free (Ron 328) も彼女の作だ。バラードでは、①、⑥、⑭ が大好き、⑥ Teach Me To Forget は Ric のマイ・ベストかな。⑨ は Gene Allison で有名な曲、同様にストリングスが入った ⑩⑪ あたりはちょっと苦手。⑬ は Chris Kenner が歌って大ヒットしたダンス・ナンバー、私はこっちの方が断然好き。⑮ A Losing Battle は最初の全国ヒット、ニューオリンズならではセンチメンタリズムに酔うディープでちょっとブルージーなバラード・ナンバー。ミディアムの ⑯ も格別、Lattimore Brown なんかと共通する歌いっぷりの良さがある。
⑲ から ㉒ が Ron のシングルで 1964 年のリリース、少し趣が変わり、曲に陰りが歌に力強さが増してくる。⑲ Lonely Drifter も良いが、ど真ん中の剛速球バラード ⑳ I Want To Do Everything For You がとどめを刺す。Hank Williams のカバーで Wardell Quezergue がソウルフルにアレンジした ㉒ Cold Cold Heart も後半の絶唱が素晴しい。㉓㉔ は Ric の未発表曲、既に From The Vaults Of Ric & Ron Recordings / Rare and Unreleased Recordings 1958-1962 (Ace/Rounder) という限定 1500 セットの 10 枚組シングル・ボックスに収められていたものだ。
ライナー・ノーツも充実、漏れの無い至れり尽くせりのこの CD アルバム、60 年代前半のニューオリンズのソウルを知るうえでは、アーマ・トーマスやバーバラ・リンと並びベーシックな音源、食わず嫌いで手を出していないというのなら勿体ない、絶対のお薦めです。
03 ric ron records unreleased box
04 johnny adams ric unissued 1
Johnny Adams / I Won’t Cry (audition) (Ric Records 1002)
シングルのボックスに収められていたもう 1 枚。デビュー曲のデモ録音で、バックは Edgar Blanchard のギター 1 本。歌い始めると、なんだかサム・クックぽくて、少し驚いた。暖かみがあって、シングル・バージョンとはまた違った味わいだ。「ボックスは買ってないって」、でも、安心してください、You Talk Too Much / The Ric & Ron Story Volume 1 (Ace CDCHD 1390) にも収録されましたよ。ウラは Who Are You (audition) – My Baby Done Closed The Door (audition)、こちらはまだ CD 化されていないようだ。
そして、Ain’t It The Truth ! / The Ric & Ron Story Volume 2 (Ace CDCHD 1416) では、さらに素敵な未発表曲 How Come And Why (demo) に出会える。デモ録音だけど、これは必聴。ギターのみのバックがかえって味わいを深めているような気が。長めの語りもあるミディアムのバラード。全く力むことなく軽々と歌っているのに、何故だかどんどんジンジンと沁みてくる。実に奥深いソウル・フィーリング、あらためて凄いシンガーであることを思い知らされる。なお、このコンピ、先のボックスに収められていた Barbara Lynn のデモ録音 2 曲 (1 曲は You’ll Lose A Good Thing のアンサー・ソング) も収録。

05 johnny adams i want to do everything
Johnny Adams / I Want To Do Everything For You (Ron 995) 1964
楽 SOUL 4p 参照。プロデューサーには Ric & Ron のオーナー Joe Ruffino の名前が、ライターに並んで名前のある Dolores Johnson は Eddie Bo のペン・ネーム (奥さんの名前) だ。ホーンも前面に出て音が厚い、テンポも良く、歌にも気持ち良くコブシがきいている。間違いなく、ジョニー・アダムスの 60 年代前半の最高傑作なのだが、ラフィーノは 62 年に心臓麻痺で亡くなっており、どういう経緯で、リリースされたのか疑問だった。レコード番号もおかしい、Ron の 300 番代は 61 年の Warren Lee (Ron 345) が最後、Ric も 63 年に Tommy Ridgley が 2 枚 (Ric 993 & 994) リリースされたのが最後、番号のみジョニー・アダムスの 2 枚のシングルが引き継いでいる。
楽 SOUL ではちょっと曖昧だった Ric から SSS International の間のディスコ・グラフィーについて整理しておこう。
① I Believe I’ll Find Happiness / I Brought It All On Myself (Watch 6330) 1963
② Some Day / Part Of Me (Watch 6333) 1963
③ I’m Grateful / Going To The City (Gone 5147、Dynamics 1101) 1965
④ A Place Called Home / Spunky Onions (Pacemaker 240) 1965
⑤ Sometimes A Man Will Shed A Few Tears Too / When I’ll Stop Loving You (Pacemaker 249) 1965
⑥ Let Them Talk / Operator (Pacemaker 255) 1965
⑦ Got To Get Back To You / Time And Time Again (Watch 1903) 1968
⑧ Release Me / You Made A New Man Out Of Me (Watch 1906) 1968
Ron 995 & 996 の 2 枚は ② と ③ の間にくる。Watch はジョー・ラフィーノの義理の兄弟 Joe Assunto のレーベル。先の CD ライナーでは、Ron の 2 枚と Watch の ①② は同じセッションのもので、アサントがレーベル名を借りてリリースしたものと説明されている (ホンマかいな、同じセッションというのは Ron の 2 枚だけを指すのかもしれないが)。これまで聴けなかった Pacemaker の 6 曲のうち 4 曲は KENT で CD イシューされた (20160114参照)。⑧ は SSS International で再発売されヒットしている。

ここで、Watch の音源が収録されている CD コンピがあるので紹介。
06 watch records 1
07 watch records 2
New Orleans Soul ‘60’s - Watch Records (Mardi Gras 1047) 2000
シングルは見つけにくいレーベルなので、貴重なコンピレーション、ここでしか聴けない曲がほとんど。Watch はアサントと Henry Hildebrand Jr が 1963 年にスタートさせたレーベル、アール・キングやワーデル・ケゼルグがスタッフとして作曲やアレンジ、プロデュースに携わっている。一番手のシンガーはジョニー・アダムスで、本コンピでも 6 曲が彼の曲。これで全部聴けるかと思ったら、⑥⑫⑱ は SSS でもリリースされており、early Watch の 4 曲のうち 3 曲のみ収録というのが少し残念だ。⑯ Some Dayはリズム・ナンバー、⑳ Part Of Me と ㉖ I Believe I’ll Find Happiness は テンダーでセンチメンタルなスロー・バラード。アサントの好みなのか、バックの演奏が少しカントリーっぽくて、ボーカルもファルセットを強調、ヒットした Release Me や Reconsider Me につながるサウンドと言えるかもしれない。このコンピの目玉はまだあって、当ブログ 20141204 で紹介した Dell Stewart が 4 曲 ⑦⑬⑰⑲ 収録されており、⑰ Didn’t I Tell You (シングルはドント) はディープ・ソウル・ファンなら悶絶もの、昨日まで教会で説教していたようなお声にうっとりしてしまうはず。それに、The Crescents というオブスキュアなグループの ①㉓ もリード・ボーカルが激辛なので気に入ってもらえるのでは。他は、プロフェッサー・ロングヘアーが 5 曲 (⑤ Big Chief の完全版は最高、後半ほんのちょっと歌っているのはアール・キングです)、ニューオリンズ・レジェンド Tommy Ridgley は関連の Johen のシングル両面、地元の中堅シンガー Benny Spellman が 4 曲、Raymond Lewis が 2 曲収録されている、ここら辺は R&B なのでソウルしか聴かない方には今一かもしれない。おっと、忘れるところでした。武骨な男たちに交じってひっそりと歌われている ⑩ Leona Buckles / I’m Waiting (To Give My Love To You) がなんとも言えず良い、可憐なボーカルにおじさんのハートもわしづかみなのであります。またまた脱線してしまったが、この CD コンピ、まだ通常価格で入手可能なようです。

08 johnny adams gone
Johnny Adams / I’m Grateful (Gone 5147) 1965
楽 SOUL 5p 参照、私は持ってないが、Dynamics がオリジナル、何故にデトロイトなのかは分からない。Roulette の配給が決まり、傘下の Gone からナショナル・リリースされた。CD リイシューされていないが、シングル盤は手に入れやすいはず。曲を書いている Eddie Bo がプロデュースしたものだろう。フリップの Going To The City はタイトルとは裏腹にまだまだ田舎臭いダンス・ナンバー、男性コーラスをバックに余裕の歌い回し、けっこう楽しいです。
09 johnny adams a few tears
Johnny Adams / Sometimes A Man Will Shed A Few Tears Too (Pacemaker 249) 1965
楽 SOUL 5p 参照。昔昔、とあるところで Tim Brown 氏にこのシングルがトップに載っていた私のWants List を見せたら、彼も HIS BEST と言っておりました。なお、ウラの When I’ll Stop Loving You はまだ CD イシューされていない、元気の無い Ben E. King 調と言ったら、内容が伝わるかな。
10 ohnny adams got to get
Johnny Adams / Got To Get Back To You (Watch 1903) 1968
「なんぼかいいんでないかい」、今回、改めて聴き直して、ぐいっと評価を上げたシングル盤、両面、シングルでしか聴けません。力強いバラード・ナンバー、63 年の Watch 盤と比べると、甘さも無くて、ドラマティックで男臭い。バックのホーンと女性コーラスが気分を一段と盛り上げてくれる。ウラのブルース Time And Time Again はゆったりファンキー、こちらも粘っこく伊達な歌いっぷり、両面文句無しです。

続いて、SSS International 以降の音源で私が良く聴いている CD を 2 枚、簡単に紹介します。
11 johnny adams released 1
12 johnny adams released 2
Johnny Adams / Released (Shout RPMSH 219) 2001
SSS の音源を中心に編まれたもの。ライナー等に音源の出所が明記されていないので、参考までにリリース年とレコード番号を挙げておくと。
①② 68 Watch 1906、SSS 750 ③ 69 SSS 780 ④ 59 LP SSS#5、Ric 961 ⑤ 70 SSS 809 ⑥⑦ 69 SSS 770 ⑧ 71 SSS 831 ⑨ 70 SSS 797 ⑩ 69 SSS 787 ⑪ 69 LP SSS#5 ⑫ 69 SSS 787 ⑬ 62 LP SSS#5、Ric 986 ⑭ 74 SSS 873 ⑮⑯ unissued ⑰ 78 LP Hep’Me 158 ⑱⑲ 76 JB’s 1175 ⑳ 76 JB’s 1176 ㉑㉒ 77 Hep’Me 137 ㉓ 79 Hep’Me 147 ㉔ 80 Paid 117
④ は再録バージョン (SSS 809) ではなく、SSS の LP に収録されたオリジナル・テイクで ⑬ もRic 音源。⑮⑯ は P-Vine の編集アルバム (後述) にも収録されていた当時未発表曲だ。SSS のシングルは全部まとめて聴きたいところだが、選曲も良く、とりあえず 1 枚でジョニー・アダムスを知るには格好のアルバムだろう。JB’s (ジェイムズ・ブラウンとは無関係) も Hep’Me も 75 年からジョニー・アダムスのプロデュースを手掛けている Senator Jones のレーベル、プロデューサーは変われど、SSS の頃とさほどサウンドに変化はない。なお、未発表曲 ⑮ You Can Depend On Me はディープ・シングル・コレクターには Steve Dixon (Spotlite 101) で有名なサザン・ソウル・バラード (当ブログ 20140831 参照)。スティーヴ・ディクソンも Kent のコンピ Back To The River (KENTBOX 18) に収録されたので、ぜひ聴き比べていただきたい。なお、⑳ のオリジナルは The O’Jays、一緒に歌っているのは Charles Brimmer です。欲を言えば、I'm Afraid To Let You Into My Life (Paid 117) も入れていただきたかったかな。
Johnny Adams / Chasing Rainbows (Shout D36) 2007
14 johnny adams tam canary 1
15 johnny adams tam canary 2
副題が The Tan Canary (褐色のカナリア). New Orleans Soul 1969-1981。先のベスト CDを補完するもの。2 枚組で 32 曲収録。Disk One の ① から ⑩ が、ジャケットにもなっている 78 年の After All The Good Is Gone (Ariola) のアルバムそのまんまで曲順も同じ。Disk Two の ① から ⑩ が、76 年のカバー・アルバム Stand By Me (Chelsea) の全曲。2 枚ともセネター・ジョーンズのプロデュース。残る 12 曲は先の CD に収められなかった SSS 作品や Hep’Me 音源が収録されている。SSS もこれで 8 割くらいカバーできる。マイ・ベストは Toussaint McCall の Disk Two ⑥ Nothing Takes The Place Of You、これはシングル・カットがないのが残念だ。
13 johnny adams i want to walk
Johnny Adams / I Want To Walk Through This Life With You (SSS 809) 1970
SSS のベスト・バラード。お値段も安く、ディープ・ソウルのシングル盤の中で最もコスト・パフォーマンスの高いお皿かもしれない。イントロのギターがえげつない、曲も抜群、バックもいつになく重厚だ。

P-Vine の日本編集アルバムに収められていた SSS の未発表曲についても書いておこう。
16 south side of soul street
Johnny Adams / South Side Of Soul Street (P-Vine PLP 302) 1986
以下 6 曲が SSS の未発表曲。
A5. I’ve Got Too Much To Lose
B4. I Have No One - Big John Hamilton (Minaret 129) の曲
B5. Let Me Be Myself
B6. You Can Depend On Me
B7. Too Much Pride - Phil Colbert (SSS 703) の曲
B8. The Tender Side Of Me
69 年から 71 年の録音、いずれもリリース曲に勝るとも劣らない、レベルが高すぎ、他にも未発表がないのか気になってしょうがない。B5 と B6 は先のCDアルバムにも収録、Collectables のベスト盤 Reconsider Me: Golden Classics Edition には A5 と B5 を除く 4 曲が収録されている。

Modern 1038 & 1044 の Johnny Adams、The Huck Daniels Co. featuring Johnny Adams (Kent 4573)、Fifefox featuring Johnny Adams (Kent 4578) は別人。71 年から 73 年、Atlantic に在籍、4 枚のシングルを発表しているが、なんだかアトランティックはこの人らしくなくて、コレクションも 2 枚しかないし、ここではパスさせていただいた。

1982 年に Rounder に移籍、その直前にリリースされたシングルを紹介して終わりとしたい。
17 johnny adams gamma
Johnny Adams / Sharing You (Gamma 101) 1981 or 82
セネター・ジョーンズ最後のプロデュース作。先の Watch 同様、遅ればせながら惚れ直したシングル盤。ジョニー・アダムスでは片手に入る傑作。5 本の指の中では最もシンプルなつくり。美しいギターの音色をバックに歌われる真心たっぷりの一節一節がまことに愛おしい。タイトルが気になって、調べるまで気づかなかったのが情けないが、66 年の Mitty Collier (Chess 1953) の曲、そこで、ミッティー様と聴き比べ、まさに感動の 2 乗、涙がちょちょ切れそうであります。
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Bad Girl 不良少女
2016 / 03 / 04 ( Fri )
不良少女ってちょっと古いかな、大好きな “ BAD GIRL “ について、楽 SOUL では断片的な記載となってしまったので、気になることをまとめてみた。

01 fabulous denos bad girl
The Fabulous Denos / Bad Girl (King 5908) 1964
アトランタのグループ、Bobby Lee Fears、Rickey Andrews、Alan Pace、James Walker、Hezekiah Sheffield の 5 人組。彼らが歌ったこの King 盤が Bad Girl のオリジナルとされている。ライター・ネームは Fears のみだが、Lee Moses との共作。改めて聴くと、なじみのある後録のリー・モーゼスや Hermon Hitson よりもテンポが速い。ちょっぴり辛めのフィアースのボーカルをドラムスとコーラスが好サポート、軽快なダンス・ナンバーとなっている。なお、ハーマン・ヒットソンは CD アルバム (楽 SOUL 258p) のライナーで 「1964 年、Bobby Fears というローカル・シンガーがクラブで歌っているのを聴いたのがこの曲との最初の出会いだ」 と言っている。余談になるが、Bobby Lee Fears は Ohio Players の Compass 盤にも参加、ソロでは、Bobby Dixon 名義で ABC Probe (楽 SOUL 38p)、Bobby Brown 名義で Verve、Fears 名義で Forward と Bell にシングルがある。さらに余談となるが (こういう時でもないと書いておけないので、ご免なさい)、デノスのもう 1 枚の King 盤も出来は良く、King の前に The Fabulous Dinos (ディノス) 名義で Saber と Musicor にもシングルがあり、Instant Love (Saber 105) は絶対のお薦め盤だ。なお、このオリジナル Bad Girl は King New Breed – Rhythm & Blues (Kent CDKEND 210) にも収録されています。
02 fabulous 3+1
Fabulous 3+1 / Bad Girl (T&L 1039)
T&L はアトランタのレーベルらしい、このグループの情報は全く無くて、リリース年も確定できない。歌詞はほぼ一緒、デノスよりテンポはゆっくり、コーラスは付かず、よりサッドでアーシーな雰囲気を漂わせている。バックはチープというかシンプル、ライターには Richard-Wookie-Sam-Dixon-Brown とあり、メンバー名かと思われるが、1 人多い。裏の曲は Don’t Cry、ベン・E・キングの I’m Standing By (Atco 6237) のカヴァーで (この曲については、鈴木先生の SOUL CITY USA 60p に詳しい)、明るくのどか。両面、クレジットは同じ、発売年 1963 年としている資料もあり、音のタッチから否定できない気もする。デノスがシングル・リリースする前にステージで歌っていたのをちゃっかりいただき先にこっそりプレスしてしまったのか、King 盤は作りが洗練されている、もしかするとデノスが生で歌っていたのはこの Fabulous 3+1 のバージョンに近かったのかもしれないなんて推測もしたり、結局、何も分からず、私の妄想シングルの 1 枚となっている。
03 arthur corvets poor girl
Arthur and The Corvets / Poor Girl (Na-R-Co 203) 1964
楽 SOUL 32p で触れた Arthur Conley の初期録音だ。多分、デノスの Bad Girl は地元アトランタではかなりポピュラーな曲だったのだろう、歌詞は違うが、メロディーは類似、タイトルも Poor Girl だもの。コンレイのサッドな歌声にはぴったりの曲調、息をからし汗を飛び散らせての熱唱、もう一人男も絡んできて気分をあおってくれる、アーリー・ディープ・バラードの傑作だ。
04 roy lee johnson josie
Roy Lee Johnson / So Anna Just Love Me (Josie 965) 1966
楽 SOUL 71p 参照、プロデューサーは Wendell Parker でやはりアトランタ産。これは完全なカバーとは言えないが、インスパイアされた曲というのは明らか。リー・モーゼスの Musicor 盤につながる重厚なジャンプ・ナンバーだ。
05 lee moses bad girl 1
06 lee moses bad girl 2
Lee Moses / Bad Girl Part 1 & 2 (Musior 1242) 1967
真打ち登場、楽 SOUL 92p では少し褒め方が足りなかったと反省。バラード・ジャンプなんて少々矛盾した表現も許してくれそうな破格の素晴しさ。とにかく凄い。バックを務めるのは、モーゼスさんのバンド The Deciples のよう、バチバチのドラムスの奮闘にありがとうと言いたくなるね。昔昔、このシングル、複数枚持っていて、気前よく売り払ってしまったことを後悔、もう 1 枚残していれば、右と左で表裏とおしでプレイできたのに。いつの間にか値段も上がってしまいました。
07 herman hitson bad girl
Hermon Hitson / She’s A Bad Girl (Minit 32096) 1970
楽 SOUL 62p 参照、私が最初に不良少女に出会った記念すべきお皿。バックは The Ohio Players、歌も演奏もキメキメに決まっている。美意識にうるさいディープ・ファンならリー・モーゼスよりこちらかもしれない。
08 lee moses gates bad girl
Lee Moses / She’s A Bad Girl (Gate 1242) 1972
再録盤、野蛮な歌いっぷりでモーゼスさんには問題無しだが、バックのギターとドラムスのリズムがちょっとおかしい、Musicor や Minit を聴いた耳には残念かな。

これまでは全てアラバマの録音、最後はぐっと時代が飛びます。
09 eli paperboy reed true love 1
10 eli paperboy reed true love 2
Eli “Paperboy” Reed & The True Lovers / Bad Girl (from Mini CD Album Q Division) 2008
プロモーション用に製作されたミニ・アルバムの 2 曲目。イーライ・ペイパーボーイについて知らない人は当ブログ 20100207 を参照ください。白人だから今時だからって聴かないのは損、ハーマン・ヒットソンのバージョンに近いかな、志も潔く、なかなかの出来栄えであります。ついでに、他の収録曲についても、1 曲目の Ace Of Spade は OV にあらずオリジナル。5 曲目の So Tired Of Wandering はライブ録音、Robert Ward が歌う Ohio Untouchables / I’m Tired (Lu Pine 116) のカバー、2 曲入り CD (QDIV 1040) にも収録、扇情的なホーンに、エモーショナルなボーカルがこれでもかって、火傷しそうなくらい熱気が充満しております。
なお、Bad Girl については In Dangerous Rhythm という海外のブログでもとりあげられていて、イーライ氏のコメントもあり、本ブログの記載も少し参考にさせていただきました。

最後に、調べていたら、Lee Moses の Bad Girl の歌詞がみつかりましたので、掲載します。
- Pt.1 -
This is a song about a bad girl
Something that happened to me long time ago
Everybody was telling me how the little girl was running around
I had a head of my own and I just wouldn't listen to nobody
My father he told me
My mother sat down and cried
Said "son this woman will break your heart
And then she'll put you down"
That's when I told mama these words
Lord have mercy
Baaaaaad girl, mama
Bad, bad girl
Mama they call her bad girl
All because she wanted to be free
But I'm in love with the little girl
And I believe that she loves me.
What my heart feels
My lips must confess
So I will never let her alone
I don't care if they call her bad
Bad girl, mama
Lord have mercy
Bad, bad girl
Love is a mystery
Never can be explained by anything
But I believe one of these days
The whole world will understand
What my heart feels
My lips must confess
So I will never let that little girl alone
I don't care if they call her bad
Bad girl
You better believe it, mama
Bad, bad girl
Bad, bad girl
- Pt.2 -
Big brother told me not to fall in love
With an older woman (ha ha)
Love, don't you treat me like a king,
But I'd never let her know
That I'd fallen in love with a wonderful woman
That's good to me. (ha)
She very good, very bad, very good,
But our love got to be another thing, and I say
Dear god, I may be wrong for saying these words,
Forget you, I'll be happy with that woman.
Let me shield all pain and all agony,
My life will always be at ease.
Forgive me darling, forgive me darling,
But I gotta have - lord have mercy
Bad, bad girl
Bad, bad girl
Bad girl, mama
Lord have mercy
Bad, bad girl
Bad, bad girl
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