SPENCER WIGGINS @ BILLBOARD
2017 / 04 / 20 ( Thu )
17 日と 18 日、スペンサー・ウィギンズを観ました。虎ノ門ホールの OTIS CLAY と渋谷公会堂の O.V. WRIGHT、どちらも体験できなかった負い目もこれで晴れました。その場にいたことをいつまでも誇りにできるスペンサー・ウィギンズのジャパン・ライブ。高齢だし体調も万全でないことが見て取れる、でも歌い出すともの凄い、本能で歌っているような、まさにレジェンド! 濃密で感動的な 90 分間でした。スペンサーの声は私の記憶よりも重く深かった、もしかするとシンガーとしてのピークは Goldwax や Sounds Of Memphis の頃よりも後だったのかもしれないなんて思ったり、またまた、なんだか胸が熱くなってきた。

プレイ・リストです。シングルのあるものは参考までにレコード番号を付記。

Percy Wiggins
01. Love And Happiness
02. Can't Find Nobody To Take Your Place (Atco 6479)
03. Look What I've Done To My Baby (A-Bet 9434)
04. It Don't Take Much For Me To Fall In Love (RCA 8915)
05. Book Of Memories (Atco 6475)
06. Never Found A Girl
Spencer Wiggins & Percy Wiggins
07. Dark End Of The Street (Electraphonic 110)
Spencer Wiggins
08. Lonely Man (Goldwax 330)
09. Up Tight Good Woman (Goldwax 321)
10. What Do You Think About My Baby (Bandstand USA 1004)
11. Old Friend You Asked Me If I Miss Her (Goldwax 312)
12. He's Too Old (Goldwax 337)
13. The Kind Of Woman Thats Got No Heart (Goldwax 308)
14. I Can't Be Satisfied With A Piece Of Your Love (Sounds Of Memphis 716)
15. I'm At The Breaking Point (UK Kent City 017)
16. Double Lovin' (Fame 1470) with Percy Wiggins
Spencer Wiggins & Percy Wiggins (セカンド・ステージのみアンコール)
17.Bring It On Home To Me

サザン・ソウル・ファン、スペンサー・ファンにはおなじみの曲ばかり、ホッジズ兄弟等のバックも素晴しかった。とくにチャールズ・ホッジズのオルガンには痺れました。

spencer wiggins kent cd

こんな映画も公開予定です。

movie take me to the river
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1ヶ月のご無沙汰です
2017 / 04 / 05 ( Wed )
1ヶ月以上更新してなくて、不甲斐ない。お待たせ ? のシングル・レビューです。

01 g h franklin someone will
02 g h franklin satisfied
George H. Franklin / Someone Will Take Over Where You Leave Off (Faces 2015) 1977
G. H. Franklin / Satisfied (Faces 2018) 1978
前者は楽 SOUL 44p で取り上げました。Faces はルイジアナはシュリーブポートのレーベル、同一番号で That’s How It Is When You’re In Love というタイトルのリリースもあるらしい。そしてこんなのも、前作に続きシカゴ時代の Otis Clay のバラード、I’m Satisfied であります。バックは少しチープかな、オリジナルに忠実に丹念に、ちょっぴり優しい語り口になんだか堪らなくなってしまう、この無名のローカル・シンガー、案外と曲の神髄に迫っているのかもしれません。
03 sharpees new go on and laugh
The Sharpees / Go On And Laugh (One-Derful ! SSR 2005)
Vernon Guy (楽 SOUL 50p) と Stacy Johnson (楽 SOUL 72p) が在籍、65 年から 66 年にかけて One-Derful に 4 枚のシングルを残している、シカゴの重要グループなんだが、強力に推せる曲がなくて楽本ではコメントしませんでした。そしたらどっこい、こんな隠し球があったとは。One-Derful 関連レーベル再評価プロジェクト進行中の Secret Stash が最近プレスした未発表のダンス・ナンバーなんですね。只者ではないイントロ、期待も高まったところで流れ出すファンタスティックなメロディー、いやはや驚き、なんてこんなにお洒落なのかしら。苦みばしったボーカルも気持ちよさそう、コーラスもばっちりだ。快感に踊らされ、リズム音痴の私も思わず昇天の出来ばえ。既発の CD コンピにも未収録のブツ、まだ購入してない方、品切れにならないうちに買っておきましょう。
04 othello robertson
Othello Robertson / So In Luv (Era 3179) 1967
西海岸産、オリジナルは Bay Luv 盤 (1965年)、私の所有するガールズ・ノーザンでは十指に入るお気に入り。ミッドアップのフローター、ポップな曲調に健気なボーカルが冴え渡る。後半で一段キーをあげて頑張ってくれるところが嬉しいじゃありませんか。KENT 及び OUTTA SIGHT の ERA コンピにも収録されているけど、特段の情報もないオブスキュアなシンガー。興味深いのは、制作に Eddie Foster が絡んでいるところかな。
05 exquisites crow
The Exquisites / Just Couldn’t Make It (Crow 0003130-8091-22)
レココンに来ていただいている方には、私の十八番(おはこ)のグループものとして認知されているかもしれません。これには深い思い入れがあって、1990 年頃、Goldmine の Tim Brown 氏から 30 本ほどのカセットを購入、レア・ノーザンの中に 1 本だけモダン・ソウルのテープがあり、その中で一番強く印象に残った曲なのだ。以来、どうしても現物がほしくて、探し続けること 20 年、初めて出会ったのが 6 年前、高額のため競争相手もおらず無事手に入れることができました。デトロイト産、70 年代前半の録音か、マニアックな音ではなく、落ち着いたメロディー・ラインのミディアム・バラード。はかなくセンチメンタルで暖かみのあるところが私好み、張りのあるボーカルがぐっと前面に、コーラス、そしてさりげなくサポートするドラムスとストリングスも心地よく、一度聴いたらちょっとやそっとでは耳から離れない素敵な曲、7 月のレココンでもかける予定です。なお、同グループ同レーベルでもう 1 枚シングルがあり、そちらはファンクものでした。
06 joy zot
Joy / The Way You Put Me In A Mood (Zot 522)
続いてもう 1 枚、あまり知られていないグループを紹介。紹介と言っても、やはり情報が無い。女性がリードで、シカゴのレーベルから、分かっているのは制作に Simtec Simmons が関わっていることくらい。70年代の音だと思うが、リリース年も不明。リストやオークション等では、A 面のアップテンポ Falling In Love のタイトルで載るケースがほとんど、でも、このシングルの真価はこちら B 面のスロー・バラードにあり。ささやき声で語るように歌い出す、これが結構長い、急にぐわっぐわっと感情が高まって、そしてまたしっとりと、ラストでもう一度胸が張り裂けるといった塩梅です。こういったタイプの曲って、ありそうで無いですね。こんな強引な力業に素直に感動しちゃうソウル・ファンが私は好きだな。
07 george soule get involved
George Soule / Get Involved (Fame XW302) 1973
白人のシンガーで作曲やプロデュース業にも才のあった人。ディープ・ソウル・ファンにはマラコで Eddie Houston の Capitol 盤の制作に携わり、マッスル・ショールズで Percy Sledge の I’ll Be Your Everything (Capricorn 0209) を書いた人と説明すれば、ぐっと親近感も増すでしょう。これは、3 月の 70 ズ・ソウルのレココンでかけたもの、60 年代では考えられない新しいタイプの曲ということで選曲、ライターには George Jackson と Raymond Moore の名前もある。粘っこいビートのメロディックなダンサー、ファンクというよりクールでモダン、フェイムのバックも完璧、歌もディープでソウルフル、文句なしにかっこいい。こんなの聴いていると、ニュー・ソウルとか、ましてフリー・ソウル(この言い方が私は大嫌いである)やレア・グルーヴなんて切り口ではなく、王道ソウルの視点から多様化していった 70 年代ソウルを見直す動きがあってもいいんじゃないかという気がするのだが。
08 jackie russell
Jackie Russell / Don’t Trade Love For Money (Soul Kitchen 0010) 1967
ソウルの世界はものすごいシンガーがたくさんいるので、このジャッキーさんをありがたがって聴いている人なんてあまりいないかもね。オハイオはクリーブランドから、ローカル風味満点のディープ・バラード、ヘタウマというのでもない生一本の素朴さ、バックの音もボーカルのレベルをあえて超えず、しっくりとなじんでいるところが良いですね。この曲が収録されている Boddie Recording Company : Cleveland, Ohio (Numero 035) のライナーによれば、Kashie にシングルのある Richard Russell も同一人物とのこと。
09 frankie pighee
Frankie Pighee / If You Don’t Think (Soul Kitchen 0011) 1967
楽 SOUL 99p で取り上げたシングル、女性シンガーなのに男性扱いをしてしまい、お詫びして訂正させていただきます。聴き直すと、確かに女の人、どうして男だと思ったのか、曲のタッチが James Carr とダブったからか、思い込みとは恐ろしい。でも、彼女の写真が掲載されている Numero の CD のライナーにも For years, it had been assumed that Frankie Pighee’s Boddie recordings featured vocals sung by a man. と書かれているんだよね。
10 guitar ray hot line ball chain
Guitar Ray / Ball & Chain (Hot Line 904) 1966
この人も楽 SOUL 100p で紹介した。これは当時持っていなくてコメントできなかったもの。人気のある Shagg のシングルよりもはるかに珍しいのだが、探しているというコレクターにもお目にかかったことがなく、あえて手に入れたぞと自慢しても空振りしそう。歌いっぷりはオーティス・マナー、Lee Bates なんかに比べるとニューオリンズ色が強い、アレンジもワーデル・ケゼルグだし、特にこの曲はご親戚の Earl King に通じる味わいもあって大好きなディープ・バラード。地味で盛り上がらない、でも、ぐっと沁みます、ソウルには侘び寂びという日本的な美意識と一部通じるものがあるのでは。
11 gospel iqs impel peace
The Gospel I.Q.’s / Peace In The Land (Impel no#) 1970-75
2010 年にリリースされた Impel レーベルのコンピレーション Said I Had a Vision : Songs & Labels of David Lee (LP) で出会った曲。Impel はノース・カロライナの David Lee のレーベル、Ann Sexton の You’ve Been Gone Too Long (Seventy-Seven 104) は Impel 盤がオリジナル、The Constellations なんていうグループのシングルでご存じの方もいらっしゃるはず。LP コンピの内容は真っ黒、このレーベル、70 年代半ば以降はほとんどゴスペルだったようです。I.Q. は International Quartet の略、アップ・ナンバーでかなりソウルフルなので驚き、イギリスでは人気もあってけっこうお高いシングルというのも納得です。A 面となる I Pray The Lord も重厚な正当ゴスペル・バラード。ここらへんの音は私も疎い、ソウル・ファンにもアピールする知られざるモダン・ゴスペルの良盤ってまだまだあるんでしょうね。
12 patti drew stop listen
Patti Drew / Stop And Listen (Capitol 5969) 1967
ディープなものが続いたので最後は爽やかなお皿を選んでみました。周りのソウル・ファンからパティ・ドリュー名前が出た記憶がなく、私も興味の対象外だった女性。多分買ったとき以来聴いていなかったこのシングル、処分しようかと盤の状態確認で針を落としたら、あらあら良いじゃありませんか。予想外のお得な気分でさらにぐっときてしまったミディアム・ナンバー、ちょっとドキドキするような曲の流れもチャーミングだし、野暮ったいバックのアレンジも悪くない。ちゃらちゃらしたところなど微塵もないドスのきいた声、それでもって滑らかでソフトな歌いっぷりというのがなかなか素敵であります。
13 patti drew cd 1
14 patti drew cd 2
The Best Of Patti Drew / Workin’ On A Groovy Thing (UK Stateside)
結局、手元にあったパティ嬢は先のシングルと He’s The One (Capitol 2575)、ソロ以前の彼女のグループ The Drew-Vels 名義のシングル it’s My Time (Capitol 5145) の計 3 枚。20 年前なら他のシングルも集めるぞと気合いが入るところだが、もうそんな気力も財力も無いので、CD アルバムを物色、そして目を付けたのがこの Stateside 盤。Capitol のシングルがほとんど収録されていて、The Drew-Vels の曲も 3 曲あって、申し分のない内容。廃盤で某ネット・ショップでは論外の値段がついているところ、なんとか安く見つけ、以来随分と愛聴しております。
02:15:58 | SOUL 45 | コメント(0) | page top↑
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