SOUL 45 MY COLLECTION 3
2014 / 12 / 04 ( Thu )
レココン等でかけていて、未紹介のもの。

1 william bell stax146
William Bell / Who Will It Be Tomorrow (Stax 146) 1964
Atlantic が配給していた William Bell の水色レーベル (レコードの山がシェイクしているヤツ) は 14 枚 28 曲、うち ” The Soul Of A Bell “ (Stax 719) のアルバムに収められているのは 6 曲のみ。アトランティックの配給契約がストップし、マスター・テープの所有権までアトランティックに移ってしまった (ビジネスとは言え酷い話) という事情もあり、残りの 22 曲は一部を除きシングル盤でしか聴くことができない。そんなことで、私もこつこつと買って、この 1 枚でめでたく制覇。そのご褒美だったのか、これがなかなかの良盤。のどかなリズムのミディアム・ナンバー、柔らかなタッチで楽しくのびのびと歌われている。沁みるようなバラードも良いが、こういうのはこの人でなければ出せない味わいかもしれない。バックの音も素晴しい、スタックスのシングルはものによって音のバラつきがあるけど、これは最高だ。同じメンフィスでも、Goldwax のサウンドはドラマティックで熱く、HI はうっとりと格調高く、Stax にはゆったりとリラックスした感がある。ミュージシャン同士がうちとけて自由に音づくりをしていたということがサウンドからも伝わってくるようだ。
2 eddie floyd stax187
Eddie Floyd / Good Love, Bad Love (Stax 187) 1967
ウィリアム・ベルもそうだけど、最近、優しいディープ・ソウルにはまっている。Eddie Floyd もその一人、Got To Make A Comeback なんか、その筆頭曲。楽本では、Lu Pine 盤や Safice、Atlantic 盤について言及しただけで、肝心のスタックス音源についてはさっぱり。でも、このシングルに出会って、猛省しました。Knock On Wood (Stax 194) の前、スタックスの 1 枚目 B 面で LP 未収録。今のところ、この人のマイ・ベスト、まさに知られざる傑作というやつ。クロッパーのギターの音色に誘われて歌われるバラード・ナンバー、南部の馥郁たる香りに陶然と、分かっちゃない方には、ちょっと地味じゃないかと言われそうだが、こういうのはね、落ち着いて心を無にして聴いてもらわなければいけない。曲が短いのがシャク、いろいろ調べたけど、CD 化されてもいない、主に A 面のみという中途半端な BOX にも入っていない。何がコンプリートだ、ふざけるな、責任者出て来いと言いたくなるのは私だけじゃないはず。
3 dell stewart
Dell Stewart / Don’t I Tell You (Watch 4188)
60 年代中頃のニューオリンズ、ディープ・ソウルを歌うために生れてきたかのような太くて渋くて深みのあるお声、もう堪りません、ちょっと甘めの曲調にくっきりと映えて、茫然とうっとりとしてしまう。間違いなくニューオリンズものでは上位にランクされるディープなお皿だ。お友達だった Earl King が曲を書き、Wardell Quezergue がプロデュース。若くして亡くなったのが悲しい、Watch に 2 枚のシングルを残すのみ。New Orleans Soul ‘60’s Watch Records (Mardi Gras 1047) というコレクション CD に彼の 4 曲すべてが収録されている。ただし、この曲もウラの Love That Girl もホーン無しのバージョンとなっていて、ちょっともの足りない。
4 founders
The Founders / What We Do Wrong ? (Triode 118) 1971
何の情報も無く、オークションで音が貼ってあって良かったので買ったもの。Sir Shambling によれば、NY の男 2 人女 1 人のファミリー・グループとのこと。ライターにも名前が並んでますね、Edwards 兄弟姉妹か? 女性と男性が交互にリードを取ってハモるというパターン。音的にはまだ 60 年代、ゆったりテンポの和みのバラード、ほんのりロマンティックで良い曲だ。カマトト声で少しルーズな女と誠実で真面目な感じの男のコントラストが楽しい。私は持ってないけど、Bolivia という変わった名前のレーベルにもシングルあり。
5 surgeons 2
6 surgeons 1
The Surgeons / Don’t Tell Me (Cee-Jam 100) 1963
「外科医たち」というグループ名、そう名乗る根拠が音盤からは見いだせないが。本当にお医者さん達のグループだったりして。Art Wheeler や Buster & James のシングルで知られる NY のレーベル、スイスイと調子の良いダンス・ナンバー。だみ声のリード・シンガー、あまり上手くないけど、迷いのない豪快な歌いっぷりが清々しく、不細工な感じの男性コーラスも妙にそそられる。悩みも吹き飛ばしてくれそうな勢いと晴れやかさがチャーム・ポイントかな、アーリーなグループものがお好きな方には絶対の 1 枚。なお、このシングルは同じ番号で 2 種類あり、レーベルの色が違って片面の曲も違う。赤みの強い紫では Everything’s Gonna Be Crazy というドゥーワップの残り香の強いポップなナンバーがカップリング。濃い紫は The Electras という別のグループの You Know という曲、ノーブルでクラシカルなバラード、リードが歌えて、こちらもかなりよろしき雰囲気だ。
7 delicates soultowna
Delicates featuring Al Da Ray / He Gave Me Love (Soultown 101) 1966
楽本では、Alder Ray Mathis の Jetstar 盤と、The Delicates の Challenge 盤を紹介。当時は、この盤の存在を知らなかった。このグループのシングル全てを聴いているわけではないが、多分、これがベスト。やはり Bobby Sanders のプロデュース。重厚で古風なバラード、スタートから全開のボーカルが泣かせる。真っ向正面、コブシも入って凛々しくて、思わず頑張れよと励ましたくなってしまう。フリップの Stop Shoving Me Around はキュートなダンス・ナンバーかと思ったら、コーラスもばっちり厚く、リズムもけっこう重い、サックス・ブローも入って、勇ましく盛り上がってくれる。クレジットに Al Da Ray の名前が無く、歌っているのは他のシンガーのようだ。
8 hal tioore
9 sammy roberson
Hal Tiore / Darling, I’m Sorry (ALM 101)
Sammy Roberson / Some Man’s Woman (ALM 102)
& The Soul Cook Books となっている。地域も年代も不明、60 年代後半だろうか。珍しいお名前の Hal Tiore さん、鬱なスロー・バラード、かなりディーペスト。ツボを抑えた作りになっていて、暗ければ暗いほどありがたいというディープ・ソウル・ファンなら、涙ものかもしれない。ウラはインスト・ナンバー、声の感じから白人の可能性もあるかな。produced by Al Mitchell とあり、このお方のレーベルなのだろう。もう 1 枚の Sammy Roberson、歌えそうな名前だしタイトルでも妄想しちゃった、けっこう苦労して捜して、もう 20 年以上前に手に入れたものの、どこでもかけたことが無い封印の盤となっている。さすがの私でもここまでとなると恥ずかしい、かなり危うい断崖絶壁バラード。でも、今日は体調が良いのか、そんなにひどくもないような気もしてきた。
10 thrilling dynamics
11 dee brown lola grant
The Thrilling Dynamics / We Belong Together (Valise 629V-8061) 1967
Dee Brown & Lola Grant / We Belong Together (Shurfine 014) 1967
以前、コレクターはスケベ根性が無いとダメだと書いたけど、当然痛い目にあうことも多い。The Thrilling Dynamics もそんな 1 枚、某大先生からけっこうなお値段で譲っていただいたもの。グループ名も勇ましく、珍しそうなお皿で自慢できるんじゃないかと、曲もまあまあの出来だし。不純に喜んだのも束の間、次に挙げたアトランタの Dee Brown & Lola Grant と同じ曲じゃないですか。いなたいバラード・ナンバー、バックの音などわずかにテイクが違う。Sir Shambling のところに書いてあって、やっと気付いた次第。曲は忘れていても、ライター名でピンとこなくてはいけなかった。知っていれば、あわてて喰いつかず、値切れたんだけど。まあ、裏が違うので良しとしましょう。Valise の方は Arthur Conley のカバーとなる I Like Sweet Soul Music、歌っているのはローラ嬢、地元アラバマのバンドをバックに大雑把な歌いっぷりで、ローカル風味が満喫できる。スリリング・ダイナミクスとはこのバンド名のようだ。Shurfine の You Need Loving はサム・クック風のミディアム。さらに、Dee Brown には、Heap Of People / Bad Habit (Jewel 821)、Don't Worry 'Bout Me / More Time (Shurline 009) というシングルもあり、Jewel盤ではローラ嬢の声も聞こえる。2 枚ともお薦め、後者はゴスペルの有名曲の世俗版だ。また、Dee & Lola 名義では The Starting Line (Josie 966) という Shurline 盤に劣らぬ出来の Joe Tex タッチのバラードもあるが、興味深いのは P-Vine の Deep Soul Classic シリーズ ” From Atlanta To Birmingham “ (P-Vine PLP 383) に収められていた 5 曲の未発表曲だろう。The Jenning Brothers (Soulville 221) の Believe In Me とお馴染みの Do Right Woman Do Right Man も良く歌われており、オリジナルとおぼしき Punch A Hole In Our Love と Let's Do It Together のカップリングでシングル盤が出ていれば、サザン・ソウル・ファンの認知度は大きく違っていたはずだ。
12 eldeidge holmes kansu
Eldridge Holmes / An Open Letter (Kansu 100) 1972
誤字ではありません、Sansu では無くて Kansu だよ。楽本執筆時には持っていなかったので、控えめに触れたラスト・シングル。沁みるということでは、この曲が一番かもしれない。ウラの Lets Go Steady はクック&コンレーの曲にあらず、ニューオリンズならではの陽気なリズムのナンバー、歌いっぷりも流石である。両面ともに Charles Brimmer の作で Senator Jones のプロデュース。
13 ella washington octavia
Ella Washington / Nightmare (Octavia 0002) 1966
この女性を楽本でとりあげなかったのは一生の不覚。Annette Snell と同じくマイアミ生まれで、スカウトの経緯なども共通する。Sound Stage 7 時代はサザン・ソウル・ファンなら必聴、Soulscape から出た CD アルバムについては 2008 年 11 月の本ブログでも取り上げさせていただいた。アメリカン・スタジオで録音された I Can't Afford To Lose Him (Sound Stage 7 2665) がマイ・ベスト、ギターを弾いているのは作者のボビー・ウーマックであろう。これはなかなか聴けなかったデビュー盤、Clarence Reid が曲を書きプロデュース、マイアミ近郊フォート・ローダーデール所在のローカル・レーベル Octavia からリリースされている。切羽詰まった歌い方をするシンガー、そんな彼女の特徴が既に顕著に明らかだ。タイトルどおりの黒いバラード、暗闇の中で一条の光を求めるような絶叫がいつまでも余韻を残す。セカンド・シングル Bye, Bye, Baby (Octavia 003) は Paul Kelly が製作、ドライブ感抜群のノーザン・ナンバーとなっている。
14 marie franklin castle
Marie Franklin / Don’t Hurt Me No More (Castle 78102) 1979
Marverick や Tangerine にシングルがある西海岸の女性シンガーと言うより、Vernon Garrett と Venture 盤でデュエットしているディープな女性といった方がピンとくる方が多いかもしれない。ヴァーノンと四つに組んで引けを取らない貫録十分の歌いっぷりに驚いてしまった記憶がある。このCastle盤は彼女のラスト・シングル、しっとりとした大人のスロー・バラード、途中までは優しく歌われているが、それで終わるはずもない。感極まって絶叫でダメを押す、ソウルにあってはいくらダメを押しても品格を問われないから、ありがたい。素敵です。
21:11:21 | SOUL 45 | コメント(1) | page top↑
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by: * 2016/10/05 13:32 * [ 編集] | page top↑
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