楽 BLUES part 1
2015 / 07 / 15 ( Wed )
ブルースのシングルについては、コレクターというようなレベルにはほど遠いが、マイ・コレクションの中でいつまでも日蔭の身ということではかわいそう。何回かに分けて、好きなもの、自慢したいもの、一言言っておきたいものなどを紹介させていただきます。

楽ソウル登場シンガーから
01 jim coleman sir rah
Jim Coleman / It Don’t Seem Like You Love Me (Sir Rah 502) 1968
ソウルの名盤を買ったら、ウラも凄いブルースだったという事例の代表。Jimmy Coleman 名義で Revue 11002 としても再発。A 面の Cloudy Days は言わずと知れた泣かせのサザン・バラード。レーベルはデトロイトながら、Willie Mitchell のプロデュースで HI 録音、ゆったりと憂いに満ちたディープなブルース・ナンバー。味なギターはティニー・ホッジスだろうか。ガンガンガツガツしていない、頼もしいけど慎み深くて、まさに絶品。
02 sonny green game 1
Sonny Green / It’s A Game (Fuller 8156) 1969
楽本では、MHR のシングルを推したが、この人はソウルよりもブルース。ベストの It’s A Game は艶かしく鬱なバンド・ブルース、ウラの I Can Ketch But I Can’t Hold も同じ路線だ。売れる自信があったのかどうしても売りたかったのか、セカンド・シングル Fuller 8157 でも片面をリズム・ナンバーの People Talking About Me に差し替えてこの曲をしつこくプレスしている。
03 donald height king 1
04 donald height king 2
Donald Height / I’ve Been Cryin’ (King 5408) 1960
ドナルド・ハイト様のデビュー盤、予備知識もなく手に入れたので、ちょっと驚いた。もろブルースじゃないですか。ルイジアナ風な味付けもあって緩いテンポ、既にあの甘辛なヴォーカル、張りつめてディープです。フリップの How Lonely Can You Be はダウンホームでリズミックな R&B ナンバー。NY のシンガーだけど、しゃれたのは嫌い、泥臭くて情熱的、最初から我が道を行ってくれるところが嬉しいではありませんか。
05 syl johnson federal 1
Syl Johnson / I’ve Got To Find My Baby (Federal 12435) 1961
若き日のシル・ジョンソン、Federal には 6 枚のシングルがあり、これは 3 枚目、Sonny Thompson のプロデュース。軽やかなテンポのナンバー、歌も良いけど、柔らかでキラキラしたギターの音色が素晴しい、弾いているのもシルのようだ。ウラの (She's So Fine) I Just Gotta Make Her Mine はマジック・サムを彷彿させると言ったら、怒られるかな。Numero の CD と LP は音がちょっとぼやっとしているので、お好きな方は是非シングル盤で。
06 jay lewis dra 1
Jay Lewis / Darling Let Me Know (Dra 313) 1966
Sonny Green もそうだけど、西海岸ってこんなに暗かったっけ。この人もソウルよりもブルース寄り。ゴリ押しな歌いっぷりに、「あまり親戚には紹介したくない友人みたい」と失礼なことを言ってしまったが、やっぱり嫌う人もいるだろうなぁ。これがベスト盤、文字どおり必殺のモダン・ブルース。フリップの Love Is Real もグレート、凶悪なヴォーカルが楽しげに弾けてくれる、ギターのリフもかっこいいね、バックのメンツもごきげんだ。Sir Shambling のページを見ていたら、出身はアトランタで、最初は Little Joe Hinton (Back Beat の Joe Hinton と混同しないでね) の名前で歌っていたとある。そこで、唯一所有する My Love Is Real / I Won’t Be Your Fool (Arvee 5028) を聴き直してみた。61 年頃のシングル盤、こんなえげつない声では身元は隠せない、正体もバレバレだ。Little Joe Hinton (Arvee、Kent) → Jay Lewis (Capitol、Dra、Venture) → Joe Hinton (Soul、Hotlanta) ということらしい。
07 lee shot williams foxy 1
08 lee shot williams foxy 2
Lee (Shot) Williams / Hello Baby (Foxy 005) 1962
62 年のデビュー盤、すいません、楽 SOUL ではギタリストの名前を間違ってしまった。Freddy Robinson のようです。フリップは I’m Trying、シャッフル・ナンバーとスロー・ブルースのカップリング。ブルースでもソウルでも如何なく実力を発揮してくれる人、ブルースならこれが最高かな。声も若々しくて甘酸っぱい。余談になるけど、Goldwax にも録音があったのは驚きました。Kent の CD では誤って George Jackson とクレジットされていた未発表曲 You Gotta Have Soul (Goldwax Northern Soul 収録) には本当に参ったね。

お次はブルース・マンとアンノウン・シンガーを。
09 little irvin 1
10 little irvin 2
Little Irvin / Nobody’s Loving Me (Ivory 711) 1970
片面が Who’s Loving You、ラベル・ミスで AB 面曲が逆になっている。20 年以上前、渋谷の芽瑠璃堂で平積みで売られていたシングル、確か値段は700 円か 800 円くらいだったと記憶する。モダンなブギーとスローの極上ブルース盤、ギターが生々しくて、歌にも色気がある。全く知らないシンガー、調べたら、Ivory はテキサス州ヒューストンのレーベル、オーナーでライターに名前のある Ivory Lee Semiens は Hop Wilson との録音もあるドラマーのようだ。このシングル、けっこう値段が高くなっている。先見の明が無かったのね、あの時、余計に 2、3 枚買っておくんだったと、後悔しきり。
11 fenton robinson giant 1
12 fenton robinson giant 2
Fenton Robinson / I Put My Baby In High Society (Giant 705) 1965
3 枚ある Giant 盤のうち唯一私が所有するシングル。夜の帳もおりて、実によろしき雰囲気、ギターが前面、ドラムスがその後ろ、ピアノは少し遠くで聞こえる。ホーンも入ってゴージャスで奥行きの深い音だ。さらに、フリップの You’re Cracking Me Up にも注目。いかにもシカゴってかんじのタイトなミディアム・アップ、ドラムスも大活躍、奔放で自由な雰囲気で気分も高揚。ソウル・ファンの嗜好にも合うナンバーじゃないかな。アルバムでは、名盤と言われている Alligator 盤よりも 60 年代中期の音源をコンパイルした The Mellow Blues Genius (P-Vine 1256) の方が断然好き。P-Vine さん、これを廃盤にしてはいけません、カットしたシングル曲もプラスして再リリースしてくださいな。
13 larry davis 5 long years
Larry Davis / For 5 Long Years (Kent 4519) 1969
Duke から Texas Blood でデビューしたブルース・マン。この人はけっこう買っていて、手元に 8 枚。どのシングルを取り上げようかと考えていたら、ライターに Sherwood Fleming とあり、迷わずこの曲に決めた。スロー・ブルース、フレミングみたいに圧倒するようなヴォーカルではないが、渋さの中にも艶やかさのある声で丁寧に歌い込んでくれる。このシングル、ウラのリズム・ナンバー I’ve Been Hurt So Many Times が UK で人気。ソウル・ファンの気になるところでは、Fame の George Jackson の曲 Find-em Fool-em & Forget-em (Hub City 629-73) も歌っていますね。アレンジが全く違っていて、最初は同じ曲とは気付かなかった。
14 buddy guy groove
Buddy Guy / Buddy’s Groove (Chess 2067) 1969
Gene Barge の製作、LP にも収録。イベントでたまにかけると、人が寄ってくる。真っ黒なブルース・ファンク。ツボを心得たアレンジメント、かっこいいですよ。
15 a c reed nike
A.C.Reed / Boogalo – Tramp (Nike 2002) 1966
USA のコレクション CD にも収録されていた人、バディ・ガイのバンドにもいたことがあるサックス・プレイヤーだ。これは、ブルースというよりファンキーなインストゥルメンタル・ソウルと言った方が適当かも知れない。うきうきしちゃって調子に乗って、Rufus Thomas の Memphis Train とセットでイベントでもよくかけます。My Baby’s Been Cheating (Cool 5001) というダンス・ナンバーもあり。
16 johnny acey
Johnny Acey / My Home (D.J.L.616) 1968
Johnny Ace とは縁もゆかりもないようです。Five Royales の Mine Forever More (King 4973) をディープなソウル・バラードに仕立てた Forever More で知っているディープ・ソウル・ファンが多いかも。そちらも良いけど、フリップのこのブルース・ファンクを聴き逃しては勿体ない。暗いトーンに重量級のリズム、ダミ声もディープでくっきり。いろいろなレーベルにけっこうな数のシングル盤を残していて、基本、ブルースかR&B。正直、熱心に追いかける気にならなく、コレクションにも弾みがつかないなぁと思っていたら、台湾の Le-Jan Music から全シングルを収めた 24 曲入り CD アルバムが。怪しいけど、以来重宝しております。
17 lp red lightnin
18 bobby guitar 1
Bobby Guitar / When Girls Do It (World Artists 1035) 1965
フル・ネームは Bobby Guitar Bennett、この曲をタイトルにした Red Lightnin’ のモダン・ブルースのコンピレーション LP で出会ったのが最初。これは衝撃的、実にビューティフルなスロー・ブルース、クールな歌いっぷりにもタメがあって独特、そして、曲芸のようなエグいギターにも驚き。NY 録音、ウラが She’s So Fine、同じカップリングで Brenne 500 というシングル盤もあり、そちらがオリジナルかもしれない。フィラデルフィアのシンガーで、地元のレーベルにも何枚かシングルがある。かなりのギターの使い手と思われるが、残念ながら、このシングル以外では驚くようなギターには出会えず。ただ、ノーザン・ソウル・コレクターに有名なシングルがあり、ブルースではないが、他の曲にも簡単に触れておきましょう。Alone With My Tears (V-Tone 502) が一番のレア盤、音は Beat Ballad Heaven (Goldmine 192) で確認できる。Ben E. King 路線かな、歌いっぷりはなかなかだが、値段ほどは良くはない。次に珍しいのが、You Did It Again (Junior 1009)、Bobby Martin 作のポップなダンサー。これは好きで好きで大好きで長年の探求盤だったが、結局、手に入れられず。なお、Who’s Gonna Love You (Capri 505 と Teardrop 63) の Bobby Bennett とは、レーベルがテキサスだし、別人のはず。
19 little oscar palos
Little Oscar / Suicide Blues (Palos 1201) 1967
同じく Red Lightnin’ のアルバムに収録されていて、おったまげたモダンなシカゴ・ブルース。本名は Oscar Stricklin、タイトルも穏やかでないが、音もヤバ過ぎ、ギター好きなら釘付け。私のブルース・シングル・コレクションでも 5 本の指に入るグレート盤だ。UK ではウラのダンサー Empty Bottles の人気が高いけれど、この盤の価値はこちらですよと声を大にして言いたい。この Palos 盤に気を良くして、柳の下の 2 匹目を期待。Two Foot Drag / Gotta Make A Change (Toddlin’ Town 109) がまずまずかな、ホーンのリフが心地よいファンキーなナンバーと JB っぽいバラードのカップリング。
20 jesse guitar box
Jesse “Guitar” Box with Harry Dallas & His Soul Rockers / Heart Trouble (Acquarian 9002)
P-Vine の第一弾 Calvin Leavy / Cummins Prison Farm にも収録されていた曲。レーベルがミシシッピ、カルヴィン・リーヴィーと同じく Calvin C. Brown という人の製作というぐらいの情報しかない。LP を手放してしまったので、ライナー・ノーツにそれ以上の記載があったかは不明。某資料に 1976 年のシングルとあったが、録音はもっと古いかも、まだ60年代の臭いがある。ダウンホームなバンド・ブルース、強烈なものは無いけど、なかなか味な歌と演奏を聴かせてくれる。
21 chee chee
Chee Chee / Uncle Sam Ain’t No Woman (Entree 5000)
赤盤、歌っているのは女性。B 面のロッキンなダンスもの Crazy Man が一部に人気らしい、レーベルに Acc. by bill beau とあり、調べてみたら、The Bill Beau Trio – Live At The Blueport Lounge というアルバムがあることが判明したが、結局良く分からない。でも、中味は文句無しの極上モダン・ブルース。女だてらに吠えまくり、エッタ・ジェイムズみたいな野卑なヴォーカルが堪りません。バックのサポートも申し分無しであります。
20:17:14 | SOUL 45 | コメント(1) | page top↑
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コメント
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いや~素敵なチョイスですね。僭越ながら、流石というしかありません。この中で持ってるの6枚しかありませんでした。JESSIE "GUITAR" BOX未だに探してます。SHIRWOODの記事といい、ブルースを取り上げて頂き、本当に感謝致します。CALVIN C. BROWNはCALVIN LEAVYのお兄さんでTHE CONFINERS(ELECTRO-261)というシングルがあるんですが、E-BAYでトンデモナイ事になってました。
by: akimoto * 2015/07/26 01:54 * URL [ 編集] | page top↑
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