とくせん歌謡曲 2
2015 / 10 / 20 ( Tue )
めっきり日が暮れるのが早くなりました。秋の夜長に歌謡曲。

1 aoe mina koukotsu no blues
青江三奈 「恍惚のブルース」 (Victor SV-416)
1966.5 川内康範作詞、浜口庫之助作曲
演歌 「長崎ブルース」 や 「池袋の夜」 のムーディーなやるせなさも好きだけど、これは別格。昭和歌謡の名曲中の名曲、オリジナリティも傑出している。1995 年のアルバム 「passion mina in N.Y.」 で青江さん自身が、「私がこの曲で青江三奈になりました」 と言っていた。浜口先生のベスト・ワークの一つだろう。詞が古びてしまった分、曲の素晴しさが一層際立つ。みずみずしく官能的、実にたおやかで優しい青江さんのボーカルに出会えます。
2 nami etsuko love samba
奈美悦子 「ラブ・サンバ」 (Victor SV-738)
1968.8 なかにし礼作詞、大野正雄作曲、寺内真三編曲
西野バレエ団って知ってます? バレエなのにミニスカでゴーゴーですよ、甘酸っぱくて眩しかった。でも、テレビで奈美様が一人で歌っているのを見た記憶は無い。これはサード・シングルの B 面だそうだ、後年、「昭和ダンス・パーティ」 というオムニバスで初めて聴いて、底抜けに明るいサウンドに一発でやられてしまった。他愛が無いと言うなかれ。キュートな声が可愛らしい、歌詞がちょっと挑発的なところがさらに楽しい。ナイスなバック・コーラスは 「妖怪人間ベム」 のハニー・ナイツであります。
3 hirota mieko kawaii uso
弘田三枝子 「可愛い嘘」 (Columbia P-37)
1968.9 橋本淳作詞、筒美京平作曲
「涙のドライブ」 と並ぶマイ・フェヴァリット。モータウン・サウンドを取り入れた曲として有名かも。ミディアム歌謡の傑作、シルヴィアにも負けない甘え声にもうメロメロ。
4 nakao mie ikutsumo ikutumo mewotojite
中尾ミエ 「いくつもいくつも目をとじて」 (Victor SV-1038)
1969.3 橋本淳作詞、筒美京平作曲
中尾ミエさん、ミュージカル映画 「君も出世ができる」 では、弱冠 18 歳でフランキー堺さん等と共演、シャボン玉ホリデーでは、ハナさんや植木さん相手に MC 的なこともやっていたし、タレントとしての才能も凄かった。勿論、歌の上手さも文句なし、カヴァー曲だけじゃないというところを見せつけてくれるのがこの王道歌謡、ミッドテンポに揺れるボーカル、女っぽさも満開だ。
5 chiko to beegles shinnjuku madomoazeru
チコとビーグルス 「新宿マドモアゼル」 (Victor SV-879)
1969.9 橋本淳作詞、筒美京平作曲
3 曲続けて橋本淳と筒美京平コンビ、この 2 人の相性は抜群だ。これは、ヒットしなかった名曲としてコレクター人気も高いシングル盤。チコのボーカルはハスキーで粘りが強い、歌えすぎるので GS というより演歌です。起承転結も明瞭でリズミックなナンバー、鬱なんだけどコブシのきいたマドモアゼル・チコの蠱惑のボイス、これっきりの出会いのような儚さに胸がうずいてしょうがない。
6 tutui mari ninngyono koi
津々井まり 「悪なあなた」 (RCA JRT-1065)
1970.4 山上路夫作詞、村井邦彦作曲、馬飼野俊一編曲
「ワルな」 です。これが B 面なんて、こっちを押していたら昭和歌謡史に残る曲になっていたかもしれない。フェロモンは控えめ、しっとりとタメのある歌いっぷりがチャーミングでソウルフルだ。ついつい何度も針を落としてしまって、中毒性が強いミディアム歌謡。バッキングにも耳を澄ましてくだされ、ホーンも良いけど、軽快なピアノにフリーなギターが最高。
7a shaneru five wakkanai blues
7b shaneru five wakkanai blues 2
原みつるとシャネル・ファイブ 「稚内ブルース」 (King BS-1390)
1970.7 藤本卓也作詞作曲
風景ジャケでは出色の出来。「ダイナミック演法」 とあり、何の事だか分からず、ジャケットを開いてみた。「ヒット曲は知床から稚内に移動している」 「グループは長崎から北海道へ」 なんだか変な予感が。ムードコーラス+ど演歌、前川清さんとクール・ファイブ路線です。我慢して 3 番まで聴いて下さい、「稚内 わからない 稚内 わからない ああ もう わからない」 って、藤本卓也さんのセンスに脱帽です。
8 nagisa yuko amenohino blues
渚ゆう子 「雨の日のブルース」 (Toshiba TP-2500)
1971.8 橋本淳作詞、筒美京平作曲
「京都の恋」 「京都慕情」 の 2 曲でベンチャーズと京都のイメージの渚さんだが、マイ・ベストはこの曲。シックで軽やか、甘く透明感のある声、実に魅惑的なアップテンポ・ナンバーだ。「暗いブルースをくちづさみ むかし別れた人のため 熱い恋の誘惑に耐えている」 というところがたまらない。
9 momoi kaori roppongi shinnju
桃井かおり 「六本木心中」 (CBS SONY SOLB 59)
1973上村一夫作詞、中村泰士作曲、ナレーション : 桃井かおり & 小倉一郎
アン・ルイスの同名曲 (1984年) とは違う曲で、桃井かおりのデビュー・シングル、「赤い鳥逃げた」 「エロスは甘き香り」 に出演していた頃かな。ブームとなった上村一夫の 「同棲時代」 をモチーフとしたアルバムからのカッティングで、小倉一郎とのナレーションで始まる。歌手としても女優としても私のタイプではないのに、この曲だけは特別。ウブな歌声にシュールな世界、若さゆえの純真さとでも言ったら良いのか、ここには失ってしまって取り返しようもない大切なもののカケラがあるような気がしてならないのだ。
10a agata morio midori mako
10b agata morio midori mako 2
あがた森魚、緑魔子 「昭和柔侠伝の唄 (最后のダンスステップ)」 (Bellwood 23)
1974 あがた森魚作詞作曲
ジャケットはバロン吉元。あがた森魚さんは、昭和の時代に明治大正を夢見ていた稀有な存在。それにしても、緑魔子さんとデュエットするなんて羨ましい。魔子さんの最初の台詞で 「ブルースとタンゴぐらいは踊れます」 とあるが、この曲を聴くと、小学校のフォークダンスを思い出す。好きな女の子の手が握れる唯一のチャンス、ドキドキと甘く切ない。「踊ろうか、踊りましょう、せめて今宵限りでも」 刹那な夢の瞬間です。
11 natsuki mari natsunoseikasira
夏木マリ 「夏のせいかしら」 (King BS-1840)
1974.6 安井かずみ作詞、馬飼野康二作曲
「絹の靴下」 「お手やわらかに」 でくすぶっていた夏木マリ様のパワーが全開に、高速ぶっちぎり総天然色といった感じで、ゴージャスにしてグレート。これで 22 歳とは、流石です。
12 go hiromi hananoyouni torinoyouni
郷ひろみ 「鳥のように花のように」 (CBS SONY SOLB 235)
1975.4 石坂まさお作詞、筒美京平作曲
郷ひろみというキャラクターに最もマッチした楽曲ではないだろうか。ドリーミーでファンタスティック、潔いくらい何の感慨もわかないというのが凄い、ツーステップ歌謡の大傑作と断言してしまおう。
13 tonosama kings keikono mambo
殿さまキングス 「けい子のマンボ」 (Victor SV-7025)
1980 たかたかし作詞、吉田正作曲
ポップスの要素も強くて歌謡グループとして特異な存在。これは特にお気に入り、ラテン歌謡の知られざる名盤だ。世のケイコ様には申し訳ないが、カラオケで歌えば、めちゃくちゃに盛り上がること確実。こんなに軽薄な曲を吉田正先生が書いているというのもうれしいね。宮路おさむのボーカルは唯一無二、プロパーの歌手には無い庶民的なディープ感覚に驚かされる。
14 kumagaya miyuki dancing doll
熊谷美由紀 「ダンシング・ドール」 (CBS SONY 06SH 767)
1980.5 山崎ハコ作詞作曲、後藤次利編曲
現在の松田美由紀さんであります。18 歳で吹き込んだデビュー盤にして唯一のシングル盤。曲を書いている山崎ハコさんの当時のイメージとは真逆のポップでリズミックなダンス・ナンバー。和のテイストの曲に洋のアレンジが心地よく決まっている。アイドル歌手とは一線を画す素な歌いっぷり、震えるような素敵なフレーズが多くて、不思議な幸福感に包まれる。いつでも永遠不滅の少女に出会える、私にとってとりわけ大切な音盤だ。
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