楽 BLUES part 2
2016 / 01 / 31 ( Sun )
ブルース・シングル第 2 回目、先日のレココンでかかったもの、かけたものを中心に紹介。

01 joe beck charles
Joe Beck / I’ve Got To Win Your Love (Charles 578) mid 60s ?
これは森島さんがかけてくれました。Charles に 4 枚のシングルを残している NY のシンガー、4枚目の Don’t Pass Me By (Charles 160) が一部のディープ・ソウル・ファンには知られている。そちらは買えていないが、このストレートなスロー・ブルースの方で腹いっぱいかな。ディープというより品のある歌いっぷり、バックがなかなかダークでヤバい、ボーカルにこたえるように咽ぶギターも絶品だ。
02 gene vell wrong doing woman
Gene Vell / Wrong Doing Woman (Whiz 505) 1964
テキサスの歌えるシンガー。昔は I’m Calling My Baby (Whiz 502) という Bad Girl を彷彿させるジャンプ・ナンバーをよく聴いていた。そのフリップ Screaming All Night Long は Houston Shuffle (Krazy Kat 7425) という好編集コンピに収録されており、ご存じのブルース・ファンもいらっしゃるかも。そして、この 2 枚目の Whiz 盤も負けず劣らず、オリジナルの Earl Gilliam よりもテンポ・ダウン、超絶ディープで文句無し、バックもゴージャスです。フリップのアーマ・トーマスの持ち歌 I Done Got Over も目いっぱいコブシをきかせて真っ黒だ。
03 travisphillips jox 2
Travis Phillips & His Wonder Boys / Do The Every Thing (Jox 039) 1965
サンアントニオのレーベルで、これもテキサス。B 面の Jimmy Rogers の That’s Alright が強力だが、本日の押しは自作曲となるこちらのダンス・ナンバー。ラフなリズムにかっちりとしたバッキング、ボーカルも伸び伸びと気持が良い。両面ともギターが凄いね、トラヴィスさんが弾いているのだろうか。なお、このシングル、ABC Paramount からのリリースもあり。
04 roscoe holland
Roscoe Holland / Troubles, Troubles, Trouble (Rand 3148)
秋元さんがレココンでかけてくれたもの、実は事前の打ち合わせで聴かせてもらって、すっかり気に入ってしまい、こっそり内緒で購入してしまった。名前の響きも良いね、歌えるコメディアンとのこと、ブルースのシングルはこれっきり、ウエスト・コースト録音、製作に Maxwell Davis がかかわり、サックスには Big Jay McNeely がフューチャリングされ、音はばっちりだ。トラブルが一つ多いが、Lowell Fulson (Checker 829) の曲、ゆったり余裕たっぷりの歌いっぷりで最高のパフォーマンス。A 面となる Endlessly はブルック・ベントンのヒット曲、バックもボーカルも甘さを抑え渋い、バラディアーっぽくないので、ソウルも歌ってほしかったな。
05 sweet sammy j
Sweet Sammy J. / Her Heart Must Be Made Of Stone (Hi-Q 5039) 1964
デトロイトからのリリース、ライターの Samuel Mickles が本名だろう。全く情報が無いなぁと思っていたら、U-Tube にバンドのメンバーとギターをかかえたお写真、さらに酒場のポスターが写っていた。シングルはこれ 1 枚。イントロから物騒で曲はもの凄くディープだけど、ボーカルに色気と優しさがあって、味わい深いスロー・ブルースに仕上がっている。何回も繰り返して聴いてしまうね、歌もギターも一級品です。ウラの Baby, Just You And Me は女性コーラスもついたリラックスしたミディアム・ナンバー、こちらも悪くない。
06 willy mcdougal kinard
Willy McDougal / Don’t Turn Away (Kinard 2318) early 60’s
このシングルは楽 SOUL 87p で紹介済み、でも Billy Mack (楽 SOUL 83p) と同一人物とは知らなかった。Sir Shambling 氏の Deep Soul Heaven によれば、ノース・カロライナの盲目のピアニストとのこと。ブルース・マナーのクールでちょっぴりファンクなダンス・ナンバー、ツー・ステップ好きも狂気しそうなかっこよさ、何でもあさっていると、たまにこういうお宝に出くわします。ウラの I Can’t Wait もブルージーでサッドな甘辛ソウル・バラードで大好き。
07 big ella lolo
Big Ella / I Need A Good Man (Lo Lo 2101) 1969
楽 SOUL 141p で、ウエスト・コーストの Ella Thomas と同じ女性のようだと書いたのは間違い、ごめんなさい、本名 Ervaella Tate でシカゴ近辺のシンガーです。Rush 盤はディープ・ソウルとファンクのグレートなカップリングでしたね、ブルージーなものもいけるソウル・ファンならこちらも必聴。歌いっぷりが実に堂々としていて素晴しい、ライターは Maurice Dollison (Cash McCall) & Sunny Thompson。でも、ブルース・ファンには「これはソウルだ」って言われそう。このジャンル、女性が極端に少ないので、訂正も兼ねて、あえて紹介させていただきました。もう 1 枚 Salem にもシングルありますが、Superheavy の Big Ella は Kim Tolliver の変名です。
08 jesse anderson cadet
Jesse Anderson / Swing Too High (Cadet 5588) 1967
古くは Willie Wright のバンドのシンガーで Federal にシングルがある。60 年代中ごろ以降も何枚かシングルを出しているけど、さっぱり人気がありません。これは騙されたと思ってというヤツ、絶対のお薦め、きっと値段も安いはず。プロデュースとアレンジが Gene Barge で、シカゴ・ブルース・ファンクの隠れた名品、ホーンもバリバリでなんとも賑やか、ギターにドラムス、バックのメンツも気になりますね。少しテンションゆるめの Get Loose When You Get Loose がフリップ、こちらもドラムス大活躍で快調だ。
09 big daddy rucker gme
Big Daddy Rucker / Jealous Man (GME 1328)
お待たせしました、西海岸からビッグ・ダディの登場です。ブルース・ファンクの有名盤人気盤、レココンでは一発屋と失礼なこと言ってしまったけど、Duplex や Musette でシングルのある Ervin Rucker なんですね。このレコでは、作、アレンジ、コンダクトが Ervin Groves となっていてお一人で頑張って製作した様子。リズムはすっきり単調、音は派手派手、ディープなボーカルに煽られて、ダンスの苦手な私もノリノリであります。ウラの The Big Daddy Shake はインスト・バージョン。モダン・ブルース・ファンには Kids Together (Musette 65-14) も良いかも。ジョニー・オーティス・プロデュースの Hawk Sound 盤はバラディアー的な面が出ていて、今一。
10 drifting charles lanor
Drifting Charles / Drifting Cloud (Lanor 515) 1963
Lanor は Lee Lavergne のルイジアナ・レーベル。Charles Taylor という地元のギタリストでシングルはこれ 1 枚だけ。このシングル、ギターの音がとにかく素晴しい、プレスが良いのか、拙宅の貧相なオーディオでも、実に気持ち良く響き渡ってくれる。素朴で清々しいボーカルを引き立ててますね、まるで傍らで弾いて歌ってくれているような感じ。ゆったりとしたリズムにも癒されます。
11 king solomon non support blues
King Solomon / Non-Support Blues Pt.1& Pt.2 (Checker 980) 1961
ソロモン・バークとは関係ありませんよ、King Sylvester Lee Melicious Solomon という長いお名前を短縮。西海岸のけっこう知られたブルース・シンガー、シングルも多くて、Diving Duck でコレクション LP が、Night Train でコレクション CD も出ていました。最近では、ブルース・ファンとはあまり関係の無いところで Muder-D のシングルが高値になっています。これはデビュー曲、オリジナルは LA の Ball というレーベルからリリースされたもの。ドア・ベルの音で朝起きたら玄関にも裏口にも警官が立っていてヤバイ感じ、タイトルは誰も助けてくれないピンチをあらわしたものかと思っていたら、子どもの扶養義務を怠ったことで警官がやって来たということらしいです。もしかしたら、ダブル・ミーニングかも、英語がダメなので良く分からないのがシャクだけど、緊迫した状況はサウンドで問答無用に伝わってくる。このスロー・ブルース、Sherwood Fleming も新録 CD で歌っており、凄みも満点でグレートです。
12 al king get lost
Al King / Get Lost (Modern 1051) 1968
ウエストコーストの遅咲きブルース・マン。1926 年生まれ、King Solomon の 12 歳上で同じくルイジアナの出身だ。ブルース・シンガーとして開花したのは 60 年以降、盟友となるギタリスト Johnny Heartsman と出会ったことがきっかけ。以降、Shirley、Flag、Sahara、Modern、Kent と 10 枚以上のシングルを残すが、どれもが納得のレベル。中でも Get Lost は秋元さんの一押しでレココンでもかけていただいたへヴィーなミディアム・ナンバー。私もこれが一番、バッキングに厚みがあって素晴しい、自信に満ちたボーカルも文句無しだ。
13 tiny powell early bird
Tiny Powell / That Was Yesterday (Early Bird 9665) 1969
楽 SOUL 99p も参照、もともとゴスペル・シンガーとして有名な方。だから歌は激辛で私の大好きなタイプ。ブルースのシングルは 4 枚、My Time After While (Wax 14)、Going Home (TBC 401)、I Done Made Over (Ocampo 101) とこれ。Johnny Heartsman がギターを弾いている Wax のシングルが一番人気、Ocampo 盤も両面グレートだけど高値だし見かけることもほとんどない。この Early Bird 盤はまだ買いやすいはず、Galaxy の Little Johnny Taylor のシングルでもお目にかかる Ray Shanklin のプロデュースでハイ・クオリティ。歌いすぎだとクレームも聞こえてきそうなゴスペル・ブルース、ギターも堪んないね。
14 little mac bea baby
Little Mac / Times Are Getting Tougher (Bea & Baby 109) 1960
Bea & Baby はシカゴでナイト・クラブを経営していた Cadillac Baby こと Narvel Eatmon のレーベルだ。活動期間は 1960 年から 72 年、Homesick James、Eddie Boyd、Sunnyland Slim 等そうそうたる面々がレコーディング、シカゴではここら辺の音が大好きで、Castle の 2 枚組と Wolf の 3 枚のコンピは私の愛聴盤、気のせいかもしれないが、酒場の雰囲気にあった気さくなナンバーが多いような感じがするのだが、どうでしょう。これは唯一所有する Bea & Baby のシングル、軽快なミディアム、実にご機嫌、お酒もどんどんすすみそう。リトル・マックはハ―ピストなのに、えぐいギターばかりが目立って、どうしたことか、ほとんどハーモニカの音が聞こえてきません。ウラの Don’t Come Back もリズミック、こちらは思う存分吹きまくりなので、安心しました。

15 bluus recomended cd
レココンのプレイ・リストにソウル・ファン向けにお薦め CD アルバムを紹介しようと企画したが、秋元さん、森島さんと相談する時間がとれず断念。それでもやっぱり、余白が気になって私が独断で載せたのが以下の 9 枚、ブルースに関しては未熟者なので恥ずかしいけれど、参考までに書いておきます。8 枚はすんなり、レココン前日の夜中、後 1 枚が選べなくて苦労しました、結局、今さらって感じのリトル・ミルトンのスタックス・シングル集で決着。兵頭さん曰く 「ソウル・ファンはミルトン聴いてないから大丈夫」 だって、そうなのかもしれないな。
① West Coast Modern Blues 1960’s (P-Vine 15054)
② Diggin’ Gold / A Galaxy Of West Coast Blues (Ace 1017)
③ Foxy R&B / Richard Stamz Chicago Blues (Ace 1375)
④ Johnny Guitar Watson / Hot Just Like TNT (Ace 621)
⑤ Welcome To The Club (Ace 1009)
⑥ Little Milton / The Complete Stax Singles (P-Vine 3411)
⑦ Ike Turner Studio Productions 1963-1965 (Ace 1329)
⑧ Al King & Arthur K Adams Together (Ace 1292)
⑨ B.B. King / Here’s One You Didn’t Know About (Ace 1457)

16 ak king arthur k adams ace cd 1
17 ak king arthur k adams ace cd 2
18 ak king arthur k adams ace cd 3
Al King & Arthur K Adams Together (Ace CDCHD 1292) 2010
実にナイスなカップリング。副題が The Complete Kent and Modern Recordings とあり、Al King は Modern の 2 枚、Kent の 2 枚の両面と未発表曲 4 曲の計 12 曲収録。楽 SOUL 4p で紹介の Arthur K Adams は Modern の 3 枚両面 (含むロング・バージョン、別テイク) と未発表曲 (含む別テイク) の計 9 曲収録。これは買い逃している方も多いかも、活きが良い 60 年代のブルース、R&B、ファンク、ソウルが楽しめます。Al King については、これより前のシングル音源をまとめた Al King Blues Master (Forevermore 4601) もお薦めですが、既に廃盤、中古でもあまり見かけません。

ブルースのレココン第 2 回目も実施で決まり、いつになるか未定ですが、またよろしくお願いします。
23:55:11 | SOUL 45 | コメント(0) | page top↑
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