SOUL 45  THE FALCONS (Lead By JOE STUBBS)
2008 / 08 / 28 ( Thu )
The Falcons / The Teacher (United Artists 229) – 1960
The Falcons / Darling (Atlantic 2153) – 1962
やはり本家 Falcons を聴かなきゃお話にならない。ヒット曲もあり、実力は申し分なしだが、当時 LP リリースはない。白人にも受け入れられるドゥーワップ・グループやロッキン・ソウルではなく、ゴスペルの唱法そのままのブラックネス故なのだろう。この 2 曲は Joe Stubbs がリードで歌っているもので、次に紹介するコレクション LP にも未収録となっている曲だ。世間では Falcons = I Found A Love = Wilson Pickett というイメージが強いが、この不世出の名シンガーを忘れてもらっちゃ困る。59 年の最大のヒット You’re So Fine (Flick 001) も Joe Stubbs が新たに加入してリードをとったもの。ピンと来ない方にはあの The Contours の Just A Little Misunderstanding で歌っている人と言ったら、お分かりか。Jackie Wilson や Hank Ballard に代表されるデトロイト・ヴォイス、そのパワーと勢いは桁外れだ。テンポよくスウィングする The Teacher はよくあるドゥーワップ・ダンスだが、この人が歌うと曲にぐっと陰影が増す。一方、Darling は Mack Rice & Eddie Floyd が書いたバラード・ナンバー。ロマンティックでドラマティック、まことにソウルフルなアーリー・バラード、これは素晴しいです、泣けます。
first falcons 
The Falcons’ Story – Part One (Flick LP 8005)
You’re So Fine / Please Don’t Leave Me Dear / Just For Your Love / [When] You’re In Love / Girl Of My Dreams / Let It Be Me / Goddess Of Angels / Sent Up / You’re Mine / Baby That’s It / Anytime, Anyplace, Anywhere / I Wonder / Juke Hop / No Time For Fun / Whose Little Girl Are You / I’ll Never Find Another Girl Like You
The Falcons’ Story – Part Two (Lu Pine LP 8006)
I Found A Love / She’s My Hearts Desire / You Must Know I Love You / Oh Baby / You’re On My Mind / Lets Kiss And Make Up / Feels Good / Lonely Nights / Take This Love I Got / That’s What I Aim To Do / Anna / What To Do / Fine Fine Girl / Part Time Love / Has It Happened To You Yet / Billy The Kid
The Falcons’ Story – Part Three (Relic LP 8010)
Since You’ve Been Gone / Something Hit Me / I Found A Love / We Met In A Dream / Short & Nappy / I Got A Feeling / Love The Way You Walk / Searching For You Baby / I Ain’t No Cryin’ Man / Round & Round / You’ve Got A Friend / Skinny Girl / Love At First Sight / Never Find Another Girl Like You / Stick By You / Swim
Notes : Donn Fileti & Marv Goldberg

デトロイトの Robert West が手掛けた The Falcons のコレクション。20 年ほど前にリリースされたものと記憶している。第 1 集と第 2 集は CD もあるが、どれも今は廃盤のようだ。The Falcons は 56 年から 64 年にかけて Mercury、Shilhoette、Kudo、Flick、Unart、Chess、Anna、United Artists、LuPine、Atlantic に 19 枚のシングル (再発盤を含む、曲としては 32 曲)を残している。この 3 枚の LP は故 Robert West が所有していたマスター・テープから編集されたもの。全 48 曲、収録シングル曲は十数曲、30 曲以上が未発表及び別テイクということで、貴重で興味深い音源がぎっしりと詰まっている。まず、メンバーの変遷について簡単に。結成当時は、Eddie Floyd、Bob Manardo、Tom Shetler、Arnett Robinson、Willie Schofield の 5 人、Eddie Floyd は Robert West の甥にあたり、Bob と Tom は白人であった。57 年、Bob と Tom が脱退、Joe Stubbs とギタリストの Lance Finnie が加入、同時期、Arnett Robinson に代わり Mack Rice が加入している。その後、Wilson Pickett がリードとなり Joe Stubbs が抜けているが、他にも多少のメンバー異動があったようだ (Earl Martin、Ben Knight というシンガーも一時参加している)。63年春にはメンバーの脱退が相次ぎ、オリジナル・ファルコンズは消滅。同年秋から West がスカウトした Sonny Munro のグループが The Falcons の名前を引き継いでいる。第 1集は初期音源集、58 から 59 年にかけて録音されたものを中心に収録されており、Joe Stubbs がリードで歌っているものが過半数を占める。The Falcons のシングルは基本的にバラードとダンス・ナンバーのカップリング、テンダーでセクシーなテナー Eddie Floyd がバラード・サイド、Joe Stubbs がダンス・サイドのリードをとっているものが多い。ツイスト・ナンバーのようなものもあるが、パワフルで粘ちっこい Joe Stubbs のディープ・ヴォイスはミッドテンポのリズム・ナンバーで本領を発揮する。ということで、大ヒットした You’re So Fine (Flick 001) に続き You’re Mine (Unart 2022)、Just For Your Love (Chess 1743) のシングル 3 曲が溌剌としていて群を抜いた出来ばえだ。未発表の Girl Of My Dreams と I’ll Never Find Another Girl Like You (第3集のライナーでは Eddie Floyd がリードとしているが、この声は Joe Stubbs でしょう) も同一路線、メロも良くて歌いっぷりも激辛、特に後者はシングル曲を凌ぎグレートと言うしかない。Motown に先駆けてこんなソウルフルでキャッチーな曲を歌っていたことに驚いてしまう。また、Joe Stubbs 加入前のシングルも収録されていて彼らの出発点を知ることができる。56 年のデビュー・シングル Baby That’s It (Mercury 70940) はバックもばっちり決まったドゥーワップ・ダンス、リードは Eddie Floyd のようだ。57 年の 2 枚目 Sent Up (Silhouette 521) は Mack Rice が歌うミディアムのダンサー、Little Richard っぽいかな。59 年頃の録音となる未発表曲 You’re In Love はロマンティックなバラード、凛とした Eddie Floyd のヴォーカルが冴え、地味で Falcons っぽくないがこれも好きだね。第 2 集は US BLACK DISK GUIDE でも取りあげられている LP。Wilson Pickett 加入以降の作品を中心にまとめられ、アーリー・デトロイトの最もディープな世界が堪能できる。とりわけ、Ohio Untouchables がバックを務め Pickett が歌う 62 年の大ヒット I Found A Love (LuPine 1003)、Lets Kiss And Make Up / Take This Love Got (Atlantic 2179) の熱気が凄い。Falcons がコーラスを担当している Bennie McCain & Ohio Untouchables の She’s My Heart’s Desire / What To Do (LuPine 1009) も収録。Pickett リードの未発表曲も 2 曲あり、Part Time Love は鬱でブルージーなバラード、JB のお株を奪うようなドラマティックな歌いっぷりだ。古いものでは 59 年の You Must Know I Love You / Thats What I Am To Do (Flick 008) が聴ける。Joe Stubbs がリードで、That’s What I Am To Do はシングルとは別テイク。Sonny Munro の新 Falcons のシングル 2 枚 4 曲が全て収録されているのも嬉しい。力任せな Pickett に比べるとぐっとヴォーカルが熟している。Oh Baby (Atlantic 2207) はアーリー・バラードの傑作、Has It Happened To You Yet (LuPine 1020) は今も絶大な人気を誇るノーザン・ダンサーだ。第 3 集は未発表レア音源集。15 歳の女性シンガー Little Bee のバック・コーラスを付けているもの、Joe Howard というシンガーの Kudo のシングルなども入っており、いずれも 58 から 59 年の録音のようだ。ピアノのみをバックに歌われたデモ録音も多い、Eddie Floyd のリードのものが約半数、保管されていたテープ・ボックスにレコーディング・データがなく、リード・シンガーが定かでない曲もちらほら。一番参っているのが Joe Stubbs の I Got A Feeling かな。シングルでは Pickett が歌っていた Swim のグレート Stubbs ヴァージョン、Sonny Munro が歌う I Found A Love なんていうのも聴ける。セカンド Falcons の未発表曲は他にも 2 曲。普通のソウル・ファンにはお薦めしにくいが、Falcons を極めたい方なら持っていたい 1 枚であろう。ということで、第 1 集と第 2 集だけでも、再度の CD リイシュイーをお願いしたいところだが、発売元の Relic レコードは活動を停止してしまったようだ。なお、Relic の Robert West の関連音源としては The Soul Of Detroit (Relic CD 7034)、Robert Ward (Relic CD 7094、楽p.315) といったコンピレーションもある。Relic 以外では Birth Of Motor Town (RPMSH 249) というRPMから2002年にリリースされたものがあり、そちらは今でも入所可能なはず。最後に、ファルコンズには The Newports (Wilson Pickett、Eddie Floyd、Lance Finnie、Willie Schofield、Mack Rice) というグループ名で 59 年に Hurry Arthur Murray / Chicky Chop Chop (Contour 301) というシングルもある。Pickett のファースト・レコーディング ? で気になっているのだが、私は聴いたことがない。
シングル・データ等については Mitch Rosalsky 氏の Encyclopedia Of Rhythm & Blues and Doo-Wop Vocal Groups も参照させていただきました。
falcons lp
23:06:51 | SOUL 45 | コメント(0) | page top↑
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