SOUL 45  DEEP SOUL SINGLES NO.2
2008 / 10 / 07 ( Tue )
好評?だったので、ディープ・ソウルの第二弾。

Gene Vell / I’m Calling My Baby (Whiz 502)
60 年代中頃の録音か、Whiz はこのシングルをプロデュースしている Whiz Whisenhunt のレーベルであろう。Whisenhunt は King Soul の Gloria Taylor などをも手掛けている人物だ。ちょっとローカルな感じだが、曲調は She’s A Bad Girl にちょっと似ている。起伏が激しくテンションの高いミディアム・ジャンプ、熱いシャウトも挑発的だ。フリップ・サイドのスロー・ブルース Screaming All Night Long にも思わずのけぞってしまった。タイトルそのままに、もうお先真っ暗。狂い咲きのヴォーカルにギターもからみ、ブルース・ファンもマストの 1 枚。なお、Screaming All Night Long は Collectables のコンピ Deep In The Soul of Texas Vol. 2 に収録されているので、テキサスのシンガーかもしれない。I Done Got Over / Wrong Doing Woman (Whiz 505) というシングルもあり。
Little Brenda Duff / The Army’s Got Me Crying (Downbeat 101) – 1965
これはちょっと珍しい、楽ソウル (p.243) でも触れた Brenda Duff のデビュー・シングル。Downbeat は Art Grayson のレーベル、所在地はバーミンガム (アラバマ) だが、旦那となる Don Varner と供にマッスルショールズの Fame に赴き録音されたもの。ベトナム戦争を題材にしたバラード、メロディーが単調で盛り上がらないところが残念だが、ホーンが効果的にアレンジメントされたバッキングは流石に良い。若い女性に弱い私、拙い歌いっぷりにも寛容になれる、素直な泣き節が胸に迫る好盤だ。フリップの Tell Me Where’er You Going は可憐でセンチメンタルなミディアム。同じセッションの成果と思われる Don Varner の Here Come My Tears Again / I Finally Got Over (Downbeat 102) は彼の単独アルバム (楽p.243) で聴くことができる。なお、制作に携わっている Art Grayson はナッシュビルの Hoss Allen の元で 3 枚のシングルをリリースしており、うち 3 曲は Nashville’s Got The Baet ! (楽p.271) にも収録。さらに TV ショー THE BEAT では Gatemouth Brown のバンド The Beat Boys でギターを弾いており、歌っている姿も見ることができる。さて、Brenda Duff に話を戻すと、Downbeat に続き、67 年 Casino、Volume、69 年 Blue Rock にシングルがある。Volume 盤は未聴だが、Got To Get To Know You (Casino 500) は Bill Haney’s Atlanta Soul Brotherhood (楽p.255) に収録、品のあるポップなステッパーで UK では人気が高い。Left In Love Alone (Blue Rock 4083) は Don Varner とも関わりの深い William Crump が制作、大らかに歌われたサザン・バラード、色気に欠けるが、それもこの人の魅力、まずはコレクトしておきたい 1 枚だ。
vell duff
Louis Fergerson - Vivian Rivers/ Your Love (Malverse 175)
いろいろと調べてはみたが、氏素性のはっきりしないシングル盤。男と女がデュエットで歌うミディアムのバラード。よろしい雰囲気なのだが微妙、Vivian 嬢がイマイチ、声も魅力に乏しいし歌も下手、男性がかなり歌えるので惜しい。フリップの The Telephone Song はスローなバラードで、曲としてはこちらの方が好き。でも、女性がメインで歌っているので、思いっきり浸れない。点が辛くなってしまったが、女性の好みは人様々ということで、紹介させていただきました。
Ernest Jackson / A True Love Is Hard To Find (Bofuz 1103)
バトン・ルージュのローカル・シンガー。Bofuz に 2 枚、Stone に 3 枚、Royal Shield に 1 枚、いずれも地元のレーベルにシングルを残している。感情をむき出しにして歌うタイプではないが、そこはかとなく優しい気持ちが伝わってくる味のあるサザン・シンガー。Bofuz 盤は 60 年代の作であろう、声は若い。美しく穏やかなメロディーのバラードで、イナたくルイジアナの匂いもプンプン。フリップの I Miss You はゆるいリズムのダンス・ナンバー、力いっぱい歌ってくれて楽しくなれる曲だ。1 枚目の Our Love Will Always Be The Same (Bofuz 1101) も A True Love Is Hard To Find と同じタイプのルイジアナ・ディープ、実直で真面目な歌いっぷりにしみじみ泣ける。Stone のシングルは 73 から 74 年の作、3 枚目の Why Can’t I Love Somebody (Stone 203) がベスト。澄み切ったバラード、強烈なものはないが、声に深みも増し、沁みる出来。
ernest jackson
10 月 5 日、九段会館で Willie Walker のライブを見た。Goldwax の There Goes My Used To Be には感激、40 年以上の時間が経ってしまったとは思えない、瑞々しい感動に胸が熱くなってしまった。誠実なステージ・パフォーマンスからはソウル・シンガーとしての誇りと喜びが伝わってくるようで、満足感と幸福感に満たされたひと時だった。なお、P-Vine からライブ盤がリリースされる予定。

 

23:20:30 | SOUL 45 | コメント(2) | page top↑
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コメント
--どうも。--

楽会長、お疲れ様でございます。
楽総務のkikuroです。

毎回、濃厚な文章、ご苦労様です。

週末のアルツハイマーでは、
こちらのブログで紹介したシングル盤を拝聴させていただきたいと思います。

それでは、週末お会い出来ることを楽しみにしております。
by: kikuro * 2008/10/09 21:20 * URL [ 編集] | page top↑
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楽ソウル本と一緒にこちらブログも愛読してる者です。名古屋でのWillie Walkerのライブを観ました。私の感想も佐野さんのおっしゃるとおりでした。
日本では最終日のステージ。近年の二枚のアルバムからの新曲が多くて素晴らしかったです。さらに、There Goes My Used To Be やWarm To Coolといった自身の60年代の曲、そしてPouring Water, A Change Is Gonna Come, I've Been Loving You Too Longもやってくれて感動。2ステージめいっぱい歌ってくれて、最高でした。
二回のアンコールの後はテーブルで一緒に呑んでくれて、沢山話が出来ました。とても気さくで、冗談ばっかり言ってガハハと豪快に笑って。バンドのみんなも優しくて、あの誠実なプレイは、なんだかステージを降りてもそのままでした。「日本にはソウルのマーケットはあるのか」とか、「自分の歌を喜んでくれる人がいるとことにはどこにでも行きたい」とか言われてました。私はついミーハー心が出てしまい、「昔の仲間、例えばSpencer Wiggins氏には会ったりしますか?」なんて尋ねたりしてしまいました。
と、昨夜の興奮冷めやらず長々と書いてしまいましたが、これからも熱いソウル・ブログを楽しみにしてます。
by: X * 2008/10/09 23:10 * URL [ 編集] | page top↑
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