楽CD  ELLA WASHINGTON (SOULSCAPE)
2008 / 11 / 23 ( Sun )
ELLA WASHINGTON / HE CALLED ME BABY (UK SOULSCAPE SSCD 7014)
1. I Can't Afford To Lose Him (Sound Stage 7 # 2597) 2. Starving For Love (Sound Stage 7 # 2611) 3. I Done Made It Up In My Mind (Sound Stage 7 # 2611) 4. He Called Me Baby (Sound Stage 7 # 2621) 5. You're Gonna Cry, Cry, Cry (Sound Stage 7 # 2621) 6. Stop Giving Your Man Away (Sound Stage 7 # 2632) 7. The Affair (Sound Stage 7 # 2632) 8. I Want To Walk Through This Life With You (Sound Stage 7 # 2642) 9. Fragile [Handle With Care] (Sound Stage 7 # 2642) 10. Doing The Best I Can (Sound Stage 7 # 2650) 11. Sweeter And Sweeter [Ray, Ray, Ray] (Sound Stage 7 # 2650) 12. All The Time (Sound Stage 7 LP 15007) 13. This Bitter Earth (Sound Stage 7 # LP 15007) 14. Sit Down And Cry (Sound Stage 7 # LP 15007) 15. He'll Be Back (Sound Stage 7 # 2659) 16. I Don't Care About Your Past (Sound Stage 7 # 1501) 17. It Must Be Love (Sound Stage 7 # 1501) 18. Too Weak To Fight (Sound Stage 7 # 1507) 19. If Time Could Stand Still (Sound Stage 7 # 1507) 20. Nobody But Me # 21. I'm Losing The Feeling # 22. Mission [That's Feeling] # 23. What A Fool I've Been [For Loving You] # 24. Deeper # 25. I've Got To Have You [It's All Over] # 26. Pride # 27. We Paid The Price # 28. You Got It #
# unissued 2008 Notes : John Ridley

Sam Baker に続く UK Soulscape の The Legendary John Richbourg Sessions 第 2 弾。女性サザン・ソウル・シンガーの草分け的存在 Ella Washington の待望の単独 CD アルバムだ。VividのSoul Bag Vol.2 – Ella Washington / He Called Me Baby (楽p.263) や Charly の Sound Stage Seven Story (楽p.262)、さらにジャケットの冴えない 16 曲入りの CD なんていうのもあったが、これがまさしく決定盤。万が一、Sam Baker には手が出なかったっていうサザン・ソウル・ファンがいらっしゃったら、申し訳ないが、これだけは買ってもらわないといけません。フロリダはマイアミ生まれの Ella Washington、デビューは 66 年、フォート・ローダーデール (マイアミに近い) のローカル・レーベル Octavia から 2 枚のシングルをリリース。その後、67 年から 72 年まで、ナッシュヴィルの Sound Stage 7 に籍を置き、10 枚のシングルと 1 枚の LP を発表。本 CD では Sound Stage 7 音源をほぼカヴァー、さらに未発表も 8 曲 (4 曲はここで初めて聴けるもの) あって、コンプリート・コレクターも満足させてくれる至れり尽くせりの内容だ。1 曲目から泣けとばかり、Sound Stage 7 でのデビュー作となる I Can't Afford To Lose Him、これは私が最も好きな曲。一途なメロディーラインに感極まったヴォーカルが辛すぎる、涙無しには聴けない失意のサザン・バラード。Chips Moman のアメリカン・スタジオ録音、曲を書いたのが Bobby Womack、印象的なリフを奏でるギターも Bobby が弾いているようだ。楽本のシングル・レビューで取り上げなかったのが今でも悔やまれる。Baby Washington (Cotillion 44047) もカヴァーしているが、ちょっぴりモダンなそちらもなかなかの出来ばえ。続く、Starving For Love も切なすぎ。John Richbourg に彼女を紹介した Paul Kelly の曲、胸が張り裂けんばかりのディープ・バラード、ここでは重厚なホーンが Ella を後押ししてくれる。He Called Me Baby は Harlan Howard の She Called Me Baby (62年、Capitol 4682) を原曲とするカントリー・ソウル。Sound Stage 7 らしいナンバーで、アメリカン・スタジオのバックも味わい深い。後に Candi Staton (Fame 1476) も歌っている曲。この He Called Me Baby がヒットしLP も制作、収録曲は 2, 4, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12, 13, 14 の 11 曲、主にナッシュビルで録音されたもの。LP はステレオ録音だが、本 CD ではモノ・ヴァージョンが収められている。ちょっと異色なのが Stop Giving Your Man Away、軽快なミディアム・アップ、ライターにシカゴの Karl Tarleton の名前がある。I Want To Walk Through This Life With You は SSS International のライティング・チーム Margaret Smith & Myra Lewis 作の王道サザン・バラード、これは Johnny Adams (SSS Int. 809) よりも先のリリース。私は Johnny Adams の方が好きだが、Ella のヴァージョンもまた違った魅力があって捨てがたい。The Affair、Fragile、Sweeter And Sweeter は John R のスタッフであった Allen Orange と Bob Wilson が手掛けたもの。ブルージーなバラード Doing The Best I Can も悪くないが、シングル・リリースのなかった Clyde Otis & Lou Stallman 作の Sit Down And Cry が圧巻だ。オリジナルは Jean Wells (Calla 147) で Aretha Franklin も LP で取りあげている曲。70 年に発表された8枚目のシングル He’ll Be Back では声に艶も増し、力のこもったバラードを熱唱。フリップ・サイドの I Don't Care About Your Past は出色のファンク・ナンバー、歌が上手いというイメージはあまり無かったが、これには参った。Must Be Love もいつになくしっとりと迫ってくれる。最後のシングルとなる Too Weak To Fight は Clarence Carter のカヴァー、Jackey Beavers のプロデュースで Fame 録音、余裕を楽しむかのようなパフォーマンスが良いではないですか、彼女のアップではベストでしょう。一方、If Time Could Stand Still はいかにも 70 年代の南部サウンドといった風情のシックなビート・バラード。歌手として磨きがかかりつつあった Ella だが、以降レコーディングは無く、残念ながらゴスペルの世界に入ってしまう。なお、シングル曲で CD 未収録が 2 曲あり、Sweet Talkin’ Candy Man (Sound Stage 7 # 2659) はファンク、Trying To Make You Love Me (Sound Stage 7 # 2665) はファンキーなアップ・ナンバー。気になる未発表 8 曲だが、20 と 23 曲目は Vivid 盤に、21 と 22 曲目も他の CD に既に収録されていたもの。Nobody But Me はブルージーなバラード。デモ録音の I'm Losing The Feeling は Gwen McCrae (Columbia 45684) の曲。What A Fool I've Been [For Loving You] は Fame 録音、Deeper と I've Got To Have You [It's All Over] もマッスル・ショールズ、この 2 曲がラストのセッションとなる。そして、最後に控えた 2 曲が素晴しい。We Paid The Price はメンフィス、アメリカン・スタジオ作品だろう、からっとした歌いっぷりが光る粘っこいミディアム・ナンバー。Paul Kelly が曲を書いている You Got It はさらに古く、67 年初めの録音のようだ。Ella が苦しげに声を絞り出してくれる、まことにグルーヴィー、ちょっとファンキーなサザン・ジャンプでかなりそそられるね。全 28 曲、シンガーとしてのレコーディング・キャリアは 8 年に満たないが、ひたすら南部のソウルを歌ってくれた女性。Sound Stage 7 以前のシングルについても簡単に触れておこう。Octavia からのリリースは 2 枚。地元マイアミの Clarence Reid や Paul Kelly の後押しもあってのデビューだったようだ。生年月日がはっきりしないが、かなり声が若いので、多分十代中頃であったと推測 (CD ジャケットや LP の写真も少女といったかんじだし)。Octavia の 1 枚目 Nightmare (Octavia 0002) では Clarence Reid が曲を書いているが、これは珍しいシングルで聴けていない。翌年リリースされた Bye Bye Baby (Octavia 0003) は Paul Kelly の曲で、Atlantic からも発売されている。リズミックなジャンプ・ナンバーでノーザン・ファンの人気が高い。Octavia のシングルもいつの日にか CD 化されることを期待したいところだ。Soulscape のこのシリーズ、今後が楽しみ。Lattimore Brown や Moody Scott も P-vine 盤やオーストラリアの AIM 盤を上回る内容でのリイシューをお願いしたい。
ella washington cd
13:04:26 | もっと楽ソウル | コメント(0) | page top↑
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