楽CD  BIG JOHN HAMILTON (SOULSCAPE)
2009 / 03 / 22 ( Sun )
BIG JOHN HAMILTON / ARE YOU HAPPY WITH HIM (UK SOULSCAPE SSCD 7016)

1. Temporary Love # (from P-Vine PLP 333) 2. Angel # (from P-Vine PLP 333) 3. Free Me (Minaret 7011) 4. I Got To Get Myself Somebody (Minaret 7011) 5. Show Me Your Love # 6. Are You Happy With Him # 7. Give Me Some Of Yourself # 8. Love Comes And Goes # (alt take of Minaret 143) 9. I'll Just Keep On Loving You # (from P-Vine PLP 333) 10. After Loving You # 11. Tender Side Of Me # 12. Old Man Bad Luck [Got Hits Cuffs On Me] # 13. On Our Way Home [Big John Hamilton & Doris Allen] # 14. Soul Socking Thing # 15. I Want My Baby Back (Emerald Coast 86-7) 16. Creole Lady (Emerald Coast 86-7) 17. Every Time You Touch Me # 18. Rainy Day Lover # 19. Country And The Blues # 20. Help Me Make It Through The Night # 21. Kiss The Hurt Away #
# unissued 2009 Notes : John Ridley

フロリダの Finley Duncan が手掛けたソウル・シンガー Big John Hamilton の未発表曲がたっぷり聴ける CD アルバム。シングル・リリースがあるのは ④⑤⑮⑯ の 4 曲、①②⑨ は既にP-Vine の LP に収録されていたもの、⑧ はシングルとは別テイクとなる。残る 13 曲は新たに Valparaiso の Playground スタジオから発掘された音源だ。まず、Big John Hamilton / How Much Can A Man Take (Sundazed、楽p.275) に洩れていた Free Me と I Got To Get Myself Somebody が収められているのが嬉しい。76 年にリリースされたシングルで、前者の Otis スタイルのバラードも良いが、後者の王道サザン・バラードがさらに素晴しい。楽本では 70 年以前の録音であろうとしたが、ライナーでは、70 年代中ごろに吹き込まれたものとされている。14 曲目までの残る 12 曲は 70 年前後の音のようだ。Love Comes And Goes はシングル・テイクと大差無し、私が一番気に入っているのは、軽快に歌われたサザン・ダンサー Temporary Love かな、これはマッスルショールズでしょう。意外なことに未発表曲にブルース・ナンバーが無い。ちょっとファンキーなリズムもの Soul Socking Thing を除くと、彼が最も影響を受けたシンガーが Ray Charles ということもあり、Doris Allen とのデュエット On Our Way Home を始めカントリー・タッチのソウル・ナンバーが多い。ここら辺は好みが分かれるところかもしれないな。あっさりと聴き流してしまいそうになるが、Are You Happy With Him とか After Loving You でのヴォーカルはしみじみと味わい深い。70 年代に入り、Playground は活動を一時停止してしまい、I Want My Baby Back と Creole Lady はプロデュース業を再開した Finley Duncan の Emerald Coast から 86 年に発表されたものだ。このレーベルでは、Doris Allen と Big John Hamilton で各 1 枚のカンバック・シングルがリリースされており、Doris のものは既に単独 CD (Soulscape 7012) に収録されている。 Want My Baby Back は新譜で聴いた曲、メロディックなバラード、カラオケのようなバックはいただけないが、歌うことの嬉しさが伝わってくるようで、吹っ切れたディープな歌いっぷりには懐かしさも相まって感動してしまった。17 曲目からの 5 曲はその時期の未発表曲で、最後の Kiss The Hurt Away は Johnny Adams (SSS Inter 867) のカヴァー。正直、今の私にとって音は許容範囲外、ただ Every Time You Touch Me といったじんわり沁みるバラードもあり、歌には渋みが増している。Finley Duncan の死が無かったら、もう少し頑張れた人かもしれない。彼は今も健在で、教会でゴスペルを歌っているそうである。ここで、John Ridley氏のライナーに沿って、Minaret以前の若き日の Big John Hamilton についてもちょっと触れておこう。John Lee Hamilton が本名で出身はサウス・カロライナ。Leroy Lloyd のバンドのギタリストとしてミュージシャンとしてのスタートを切っており、Bill Johnson (Sam & BillのBill) のロッキン R&B ナンバー You Better Dig It (Talos 402) でバックをつとめている可能性がありとのこと。そして、61 年頃にソロ・シングル I Need Someone / Nothing But Fine (Kip 404) を地元 Trenton にあった Kip レーベルからリリース。I Need Someone は私の大好きなアーリー・ソウル・バラード、楽本 (p.53) でも紹介しているので、より突っ込んだ内容についてはそちらを読んでくだされ。その後、Hank Ballard & The Midnighters や Etta James のロード・バンドに加わり、Etta のツアーでは前座で歌っていたことから、Chess レコードに売り込む機会もあったらしい。結局、レコーディングには至らず、サウス・カロライナに戻り、生活のために音楽の道を諦めているが、再度、旧友の Leroy Lloyd の誘いで Leroy のバンド The Dukes のシンガーとなっている。そこで、新しいタレントを求めていた Finely Duncan の目にとまり、彼自身が工場で働いていた経験をもとにして書かれたブルース・ナンバー The Train (Minaret 124) でデビュー。Minaret のシングルは Sundazed の CD アルバムにほぼ収録されているので、Big John Hamilton を聴いたことのない方は、まずはそちらをお薦めしたい。本 CD にはとびっきりの曲は少ないものの、実直で暖かみのあるヴォーカルからは彼の人柄も伝わってくるようで、埋もれていた歌声に出会えたことを喜びたい。
big john hamilton
13:58:54 | もっと楽ソウル | コメント(0) | page top↑
<<SOUL 45  SAM NESBIT, PHILIP JAMES & THE ROTATIONS | ホーム | SOUL 45  ARCTIC>>
コメント
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

| ホーム |